つれづれなるままに

昨日は久々に後輩との意見交換会、いわゆるVSでした。
練習将棋はこの半年以上まったくできていない状態だったので、これから徐々に再開していきたいと思っています。

藤井四段は昨日の加古川青流戦・開幕戦にも勝って18連勝。
彼の将棋は、目に見えて強いところがいままでのスター棋士のデビュー当時と違うような気がしています。
神秘的な部分がない一方で、なぜこんなに自然に指せるのか、とびっくりします。
次の対局は竜王戦の6組決勝とのこと。

もう一局の三枚堂ー木村戦(王将戦)が、つい前日までの名人戦と同じ進行だったので、目を引きました。
50手目の局面が同じで、51手目に、名人戦のときとは方向性の違う手が出たという将棋。
このたった一手で、まったく毛色の違う戦いになるというのも、将棋の奥深さを表す一面と思います。

激しい変化だと、水面下ですでにお互い研究や実戦経験があっての合致、ということもあります。
この将棋の場合は、名人戦の将棋を観て、お互いに力が出せそうな展開と踏んだからこそ、のように見えました。
「また出るでしょうね」と感想戦でのコメントにもあったそうです。
自分も、まったく同じことを思いましたので、具体的な指し手への言及は控えます。

昨日のエントリで、増田四段のインタビュー記事について書いたばかりですが、昨夜は藤井四段のインタビュー記事が、ネット上で話題になっていましたね。
これまた興味深い内容でした。
twitterにも書いた通り、彼ら2人は(いまのところ、僕からは)すごく対照的に見えていて、面白いです。
この個性の豊かさこそが、将棋界の魅力、価値の源泉だと思っています。

もう一つ、超長文の力のこもった記事を読みました。
読むのにだいぶ時間がかかりましたが、とても面白かったです。
「電王戦」5年間で人類は何を目撃した?

長いのでいろいろと見どころはあるわけですがたとえば、羽生世代によって「情報の探索における革新」が進められたのに対し、現在は「情報の評価における革新」が生じている。というのは興味深い対比、面白い指摘だと思いました。

僕もこの数年間で、ずいぶんいろんなことを見てきましたし、将棋界もいろんなことが変わりました。
これからも将棋界、プロ棋士の歴史は続いていきます。
変わっていくことを避けられない部分もあれば、決して変わるべきではない部分もあり、変わってしまったこともあれば、ずっと変わらず続いてきたこともある。
そんな将棋界の良さを、これからも大切にしていきたいと思います。

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