将棋世界8月号と、振り飛車の話

増刷とのことで、すこし前に話題になってましたね。
昨日は「フジイノミクス」というタイトルでブログを書きましたがこれもその一環でしょう。
2か月連続の表紙起用が、大成功でしたね。来月はどうなりますか。
以前の将棋世界では、1年分集めてつなげると、扉の部分にトップ棋士の写真が現れる、という作りになっていたこともあったと記憶しています。
もしかしたら今後またあるかも?

僕はこないだの大阪遠征のときに読みました。
まず目を引いたのが菅井七段のインタビュー。
いろいろとかっこいいです。

今後もいろいろな戦法を指すつもりですけど、最近は飛車を振ることが多く、王位挑戦に関しては振り飛車のお蔭かなと思います。自分が強くて勝ったというよりは、振り飛車という戦法のよいところをうまく出せたような気がしています

自分がいろいろな形を指して思ったのは『この戦型をやっているから勝てない』という事実は存在しないということです

プロ棋士の中でも、振り飛車党は特に個性を感じさせる棋士が多く、菅井七段もその代表的な一人です。
今回のインタビューには、昔の棋譜からも勉強している様子がうかがえ、先日の王位戦第1局のときに、「大山先生的というか、昭和の香りのする力強い指し回しでした」と書いたのはやはり間違いではなかったのだなと思いました。

実は僕自身も最近は振り飛車を指すことが多くて、まだ良い結果は残せていないのですがそれは振り飛車のせいではないという実感がたしかにあります。
コンピュータは振り飛車の評価が低いとよく聞くのですが、今後また変わることもあるのではないでしょうか。
どんな将棋であれ、中終盤をしっかりと指すことが大切です。
良いお手本から学んで、もう一度棋力を向上させたいと思っています。

 

他の記事では、やはり目玉は藤井四段に関する大崎さんの新連載でしょう。
幼少期の教育法とかにも、注目が集まっているみたいですが個人的には特別な部分よりも、より普遍的な部分に注目することが大切かなと思います。

あと棋聖戦第1局の記事では、僕のブログ記事にも触れられています。
この将棋はその後、いまのところ公式戦には出現していませんがいずれまた登場することもあり、そのときにまた参考にされることと思います。

 

昨日のモバイル中継、羽生ー村山(竜王戦)と斎藤ー青嶋(王座戦)はいずれもすごい終盤戦でした。
最後の場面は僕もリアルタイムで観ていて、手に汗握りました。
まだの方はぜひ、ご覧ください。

後者の王座戦は青嶋五段の先手四間飛車で、相穴熊戦でした。
ここにも個性ある振り飛車の使い手が一人。
最近の将棋界は個性と実力を兼ね備えた若者が多く、本当に面白いです。

最後に再び将棋世界の記事から引用して今日の結びにします。
(「公式棋戦の動き」棋王戦より」)

大山、升田時代のA級順位戦の棋譜を並べると、同じクラスとはいえ、棋士間に力の差があることがよくわかる。皆が同じような力を持つ現代とは大きな違いだ。社会とインフラの発達で情報が平等に行き渡るようになり、勉強法も向上し、洗練された。その分、競争は激しく、なかなか一人勝ちが難しい状況である。関西若手棋士が続々とタイトル戦初挑戦を決めているが、逆に言えば挑戦権を続けて獲得するのが難しいということだ。

 

2件のコメント

  1. 藤井四段の将棋界に対する貢献を考えると、彼の対局を少なくとも義務教育の
    間は土曜日に組んであげるくらいの配慮をしてあげるべきではないでしょうか。
    対局で深夜になっても翌日は学校は休みですので自宅に戻って休養に充てられる
    と思いますがいかがでしょうか。

    1. >フミさん さん
      学業への配慮については、連盟の事務方でも十分考えていると思います。
      ただこれだけ勝つと対局過多になるので、本人も事務方もさぞ大変でしょうね。。。

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