王位就位式、順位戦

昨日は午後、菅井新王位の就位式にお邪魔してきました。
第58期王位就位式の模様

佐藤会長が「大山先生と升田先生の良いところをあわせもつ棋士」と称えれば、幼少の頃から手塩にかけた北村実先生が「時間を使って考えるように言ってきたけど聞かなかった」と冗談交じりにエピソードを語り、
菅井王位がこみ上げてくれるものを見せると、井上師匠が「最初は羽生さんの弟子になりたいと言っていた」と爆笑を誘い、、

といった感じで楽しく心温まる挨拶の多い就位式でした。
地元岡山から後援会の方々も大勢お見えで、他の方の就位式とは雰囲気が違うのを感じました。

そういえば、地方在住のタイトルホルダーは初めてではないかと思います。
以前であれば東京・大阪に出ずしてここまで強くなることは難しかったと思うので、これもまた新時代の象徴でしょう。
対局・公務のたびの移動はラクではないと思うのですが、何より将棋普及には理想的な形だと思うので、できればこれからも地元を離れず、活躍してほしいと願っています。

それにしても、新王位が初めて見たタイトル戦が「あの△1二飛の将棋」というのは驚きました。
あの将棋ってそんなに前ですか。やはり若いですね。
(※調べてみたら2005年の王位戦第2局、いまから12年前でした)

 

その後、久々にすこし買い物してから帰宅、夜は順位戦を観戦、という一日でした。

C2は昨日も面白い将棋が多数。
及川ー三枚堂戦の千日手は、ちょっとした新手筋ではないでしょうか。
千日手になったと知っているのに手順が浮かばない終局図はたまにありますが、その中でも特に驚かされるような妙手順でした。
全勝の3人はそれぞれ1敗者との対戦を残し、リーグとしても面白い展開になっていますね。

A級は最後まで観ることができず寝てしまい、その時点では久保王将がはっきり勝ちに見えたのですがもう一山あったようですね。
147手目の感想戦コメントに出ている手順が面白かったので、ちょっと図面を作ってみました。

この▲6一角が逆王手の筋で自玉の詰めろを防ぐ妙手。
(△8八銀成▲同玉に、どう王手しても7二の飛車が動いて後手玉が先に詰み)
普通はこんな手があれば勝ちとしたものですがそこで△7三銀打!がさらなる妙手で後手勝ちとのこと。
▲8二飛成△同玉▲7二角成△9一玉に、▲8二銀が打てず後手玉が詰みません。
実戦の終盤にはすごい手が潜んでいるものですね。

 

今日もタイトルホルダー2人をはじめ、トップ棋士の中継が多数あります。
最近豪華な日が多く、嬉しい限りです。

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