このところさすがにテレビ(地上波)はオリンピック一色ですね。
今回は冬季五輪での日本勢メダル獲得数最多記録を更新したとか。
4年に一度しかない舞台というのがどんなものなのか、想像もつきませんが皆さん悔いのないように頑張ってほしいですね。
スケート金メダルの小平さん、病院が競技生活を支えてくれたという話は多くの報道番組で取り上げられていました。
こういうのを見ると、棋士はやっぱり恵まれているなあと思います。
スポーツの世界ではオリンピックでメダルを獲得するような才能と実力を持つ選手であっても、十分な練習環境に身を置くことができなかったり、試合に参戦するだけでひと苦労という方はよく見かけます。
小平さんのように収入面でのサポートや、練習のための設備投資を必要とするケース。
競技そのものがマイナーであるがゆえに収入が得られないこともあれば、メジャーな競技であるにも関わらずなかなか食べていけるだけの世界にはなっていないというケースもありますね。
思い浮かぶのはたとえばボクシングの世界とか、あとヨットの白石さんが以前羽生先生と対談されているのを読んで、その後著書を読んで感銘を受けたことがありました。
我々将棋の棋士は年間を通して棋戦に参加することができて、かつ勉強のために多額の投資を必要とする世界ではないので、(もちろん大変なこともありますけど)恵まれているなと思うわけです。
先人の努力と、スポンサーとファンに感謝ですね。
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先日の朝日杯の記事や動画をその後も拾ってチェックしたりしているんですが、藤井六段について「形の認識能力が高い」という羽生竜王の一言は話題になったようですし僕も印象に残りました。
「パッと見て局面の急所を見抜く力」でこれは言い換えれば「大局観」の一種とも言えそうですし「直感」が優れているという言い方もできそうです。
経験でしか得られないように見える能力を中学生が有していることには驚かされますが、もしかしたらあの年ですでに経験値も以前では考えられないほど高いのかもしれません。
彼自身はコンピュータ将棋に関しては「ソフトネイティブ」ではない、という言い方をしていたはず(つまりコンピュータ将棋で強くなったわけではない)ですが、いっぽうでデジタルネイティブ世代なのは間違いないはずなので。
糸谷君(八段)以降の、強くなる過程ですでに身近にネット将棋があった世代と、それ以前では修業時代の対局数にはかなり差があると思うんですよね。
僕の場合も奨励会初段~三段の頃は対局相手がいなくて練習将棋を指す機会は少なかったです。
はぐれメタルと戦うために長い旅をする必要がある世界と、家にいながらにしていつでも戦える世界ぐらいの違いはあるかもしれません。(分かりやすくなってないか・・)
朝日杯の日の「直感とは何か」のエントリ、なぜかフォントがおかしかったので先日直しました。
藤井六段の返答を改めて読み直してみるに、「絶対手」が普通の棋士より極端に多いという可能性もありそうです。
羽生竜王もよく感想戦で「他にないですよね」みたいな言い方をするので・・