順位戦最終局、この将棋はだいたい翌日に振り返った通りなんですが追加で図面をひとつだけ。
(画像は名人戦棋譜速報より)
59手目▲5五銀に代えて▲4五歩と打ち、△4八歩成の王手に▲6九玉と逃げる手を感想戦で指摘されました。
たしかにこれは有力でした。つまり相手のほうがより正確に読んでいたということになります。
であれば敗戦もやむを得ません。
自分としては、と金を放置して逃げる手は発想になかったのですが、たしかにこれも藤井システムらしい指し回しです。
もっとも居玉のまま攻め切ろうとするのもまた藤井システムなので、これは何とも言えないところで、↑の解説コメントにも▲4八同金しか言及されていません。
あと実戦の▲5五銀△同歩▲5六銀が見るからに好手風で、実際その局面で「片上よしは間違いない」という解説もあったらしいので、本譜を選んだのも仕方なかったかなと思います。
ただ調べた限りではその後はっきりしたミスや、勝つチャンスはありませんでした。
作戦的にはまずまずうまくいったかと思ったのですが、勝率の高い若手の懐の深さを見せられてしまいました。
順位戦は一局ごとの内容や結果ももちろん大事ですが、年間を通して評価されるものなので負け越しという結果は特に不本意です。
今期は巻き返したいと思っています。