4/19 阿部健七段戦

この将棋はとても久々に、自分なりに満足できる将棋が指せました。
勝ち負けももちろんですが内容面でも、まず自分の力を出し切れるように、また具体的に盤面に現れる指し手だけでなく精神的な部分も含めて、納得のいく将棋が指せるようにしたいです。

先手番で駆け引きの末に三間飛車vs急戦に。
阿部七段は独創的な序盤で知られる一人で、この将棋も斬新な仕掛けを見せられましたがうまく対応することができました。

図は中盤の場面、後手の狙いは△5五歩の香取り。
しかしここで▲6五香と中段に打ったのが会心の一手になりました。
ちょっと一手だけでは意味が分からないと思いますが、この局面を前から想定していたことと、この後の展開もきちんと読めていたことに価値があります。

▲6五香以下△7四銀▲5四香△5三歩▲7一竜△5四歩▲6二香成と進んで次の図。
途中△5四歩で△6五銀とは取れません。(7八の竜が抜ける)

香を一枚渡しましたがその間に
(1)竜の位置関係が改善・7四銀が負担に
(2)持駒の香が成香に昇格・攻めの見通しが立つ
(3)歩切れを解消
とたくさんの仕事をして、図でははっきり振り飛車が優勢です。

ここで△4四馬という手が利くと大変ですがそれには▲5二成香△7一馬▲4一成香△8二馬(詰めろ!)に▲4二金△3三玉▲3六桂がぴったりの先着で勝ちになります。
実戦はやむを得ない△4二金寄に▲6三角(△同銀は▲7八竜)と攻めて、以下もさんざん粘られましたがなんとか勝ち切ることができました。

振り返ってみると納得のいく将棋というのは10局に1局もないので、もっとそういう将棋を増やしていかないといけないですね。
今期も一局一局頑張っていきますので引き続きよろしくお願い致します。

1件のコメント

  1. 初めて投稿します。故大原英二7段によく教えてもらいました。その頃はまだ40歳代、今はもうすぐ60歳になりますので将棋に専念できます。やっぱり将棋は面白い‼️

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