王座戦

昨日の挑決は斎藤七段の逆転勝ち。
中村王座との五番勝負は空前のイケメン対決になりました。
ファンの方々にとっては大変な秋になりそうです。

挑決の将棋、中盤で△5四銀と打ち直した手がけっこうな衝撃を与えているようでしたが、個人的には見たことのある手だったので指し手そのものへの驚きはなかったです。
ただあからさまにソフト由来の手(しかもこれで優勢という類の手ではない)がこの大一番で、しかも持ち時間の長い将棋で指されたことには驚きました。
実戦的な勝ちやすさがある感じすらしなかったのですが、そこからしばらく進むと後手ペースになっていたのはさすがでした。

その後は中継その他で触れられている通り終盤での逆転。
93手目棋譜コメントに書かれている詰み筋はかなり奇跡的で、「作ったような」とはこのようなことを言うのだと思います。
渡辺棋王としては不運だったという感じもしますし、そのすこし前の▲6一角~▲4三角成という攻めが良い勝負手だったのだと思います。
あれがなければかなりはっきりした一手差、という感じだったのがあそこで分からなくなった感じがしたので。

今朝の渡辺さんの「勝ち急ぐというのは普段から勝ち慣れてないから」という一言は重いですね。なんだか身に沁みました。

 

また王位戦の結果は分かりませんが、王座戦に関してはどちらが勝っても「8人で8タイトル」の状況は続くことになりました。
トーナメント表を見返していてふと気づきましたが斎藤七段は現タイトルホルダー3人と、藤井聡太七段を破っての挑戦なのですね。
次の竜王戦もベスト4に現タイトルホルダーは1人だけですし、本当に拮抗した状況ということなんでしょう。

今日は新人王戦に注目が集まっていると思いますが、個人的には同世代の松尾八段が初出場ということで、JT杯にも注目しています。
日本シリーズに出ることは当然ながら誇るべき実績で、40近くなっての初出場はかなり異例のことなのではと思います。
気が早いですが来期のメンバーはまたガラリと替わる可能性があります。
それだけ、強い人が多く面白い将棋界だということだと思いますね。

 

大型台風接近とのこと、皆様どうかお気をつけください。

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