昇段に思うこと 今後の目標など

昨日ニコ生ご視聴いただいた皆様には、どうもありがとうございました。
また機会がありましたら、よろしくお願い致します。
昇段のお祝いコメント等もいただき、大変嬉しく思いました。

実は勝ち星での昇段というのは、あまり嬉しくないかもしれないと、若い頃は思っていたのですがいざ迎えてみると、全然そんなことはなかったですね。
長年の苦労が報われたようで、とても嬉しいのと、これでまた次に向かって進んでいけるという喜びがあります。
次が何年後になるかは分かりませんが、頑張って一日も早く八段になりたいです。

僕は2004年、22歳のときに四段になりました。
客観的に見て、エリート棋士でもなければ、苦労人というほどでもない、ごく平凡なスタートでした。
大学4年生の終わりで、同級生が就職するのと同時期でもありました。

そこから5年で段位はふたつ上がりました。
まずまず順調な、若手棋士時代を過ごしましたがそのあとは残念ながら勝ち星が急減してしまいました。
六段→七段は150勝という規定なのですが実に10年近くを要しました。
つまり年間平均15~6勝で、棋士は平均して年に15敗ぐらいするので、ほぼ勝率5割ということになります。
もうすこし勝てたのではないかなあ、というのが偽らざる本音ですが一生懸命やった結果なので仕方ありません。

五段・六段はいずれも竜王戦による昇段でした。
七段もできれば竜王戦で上がりたいと思っていたのでそこは残念です。
一度とても大きなチャンスを逃してしまったこともありました。
悔いが残る内容ではなかったものの、忘れられない将棋の一つです。

また僕は竜王戦の「連続昇級」による昇段を初めて果たした棋士の一人、とwikipediaに書いてあるのですが、実はこれがこのときなければ、9年前の優勝のときに七段になれていました。(ややこしいので詳細は省略)
これが特別に不運だとは思わないのですが、幸運をつかみ損ねた、とは言えるかもしれません。

今後の目標ですがやはり、改めて竜王戦・順位戦の昇級を目指したいです。
特に竜王戦はしょっちゅう上がったり、下がったりするものなので今後もチャンスはいくらでもあるはずです。

勝ち星としては今年度中にあと18勝すると年度25勝で通算300勝になるようなので、このあたりが当面の目標かなと思っています。
幸い最近はモチベーションの高い状態が続いていると思うので、これからも自分なりの努力を続けて、内容の良い将棋を指すことで結果につなげていきたいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です