8/28 高崎六段戦

誕生日の一局です。

戦型は相手のノーマル三間飛車に。
最近プロ間で目に見えて角道を止める振り飛車が増えています。
アマチュアの方に人気のある戦型だと思うので、これは喜ばしい傾向と言えます。

いろいろな対策がありますが本局はあえて一歩タダで取らせる指し方で、安全に居飛穴に潜る。
類型は少ないですが有力な作戦のひとつです。

本局は一局を通してうまく指せました。
図は終盤、どう勝つかという場面。


(※画像は名人戦棋譜速報より)

実はこの△6九金は軽視していました。一段金は効率が悪いので。

しかしここから▲3五角△7九銀▲7八金△7七歩成▲同桂△7六歩・・みたいな感じになるとうるさいです。
うるさい、と言うより逆転模様ですね。将棋の終盤はすぐ逆転します。

この局面では角を逃げるのではなく「△6八金と取られても自玉はZ(絶対に詰まない)」というところから読みを進めるのが、終盤のコツ、そして穴熊戦のコツです。

以上をふまえて一本▲7三歩が筋の一着。
これを△同玉には一例ですが↑の順に進めて、△7七歩成に▲9五角の技が利きます。
実戦の△7三同桂には▲4四角が攻防手。

対して普通は△6八金▲2二角成△7九銀とするしかないところですがこの局面

相変わらず先手玉はZなので▲6一銀と詰めろで迫ってこれは明快な一手勝ち。
▲4四角とラインに設置したことで、「絶対に詰めろがかからない」形にまで進化しています。これは8八金一枚の穴熊では頻出の勝ちパターン。
また▲7三歩の利かしはこの変化のときに働いています。(後手玉が狭い)

実戦は▲4四角に△1二飛▲3五角上△3四歩とイヤな粘りをされましたが、▲6一銀から寄せ切ることができました。
以下の順は
「自玉に詰めろ(一手スキ)がかからない」
→「二手スキの連続で迫る」
という思考で成り立っています。

将棋はやはり終盤が大切なので、良い着地を決められて良かったです。
順位戦は3-1での折り返し、このあとも1つでも順位を上げられるよう頑張ります。

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