熱い戦い

昨日は王座戦が大熱戦でした。
熱戦、とよく使いますがこの熟語を分解すると「熱い→戦い」という修飾関係になっています。
昨日の将棋などはまさにそれにふさわしい一局だったのではないかと思います。

終盤は歩の目の前に▲5三桂不成とか、香の目の前に△9四銀打とか、あまり見られないような妙手風の手が連発して、さすが才気煥発な若者同士の将棋、という内容でした。
将棋を観るのが面白いのは特にこういう場面で、こういう一手一手を通じて勝負の「熱」が伝わりやすいのが将棋の良いところかなと思います。

トーナメントで次に待ち受けるのは羽生九段で、佐々木大地君にとっては公式戦初手合になるのですね。
羽生先生と対戦したい気持ちは誰もが同じ、ほとんどの若手棋士が持っていると思います。藤井君に勝って次は羽生先生、という状況の高揚感はすごそうです。

いっぽうタイトル初挑戦が期待される藤井七段ですが、最年少記録更新はやや厳しくなってきたかもしれません。
彼に触発されて周囲のレベルがさらに上がってきていることが、実は一番大きな要因なのではないかと最近見ていて感じます。

今日から三冠vs二冠の棋聖戦5番勝負が開幕、第1局の舞台は淡路島。
戦型は矢倉系極限早繰り銀、これは平成新手白書にも書いた戦型ですが正直言ってここで矢倉系の出だしを投入してくるとは意表を突かれました。
でも考えてみると、周囲にそう思わせるところが、渡辺さんらしくもありますね。
早い▲6六銀と後から▲4八銀、2つの銀の使い方がおそらく工夫したところで、この2枚の銀の動きがこの後の序盤戦における注目ポイントだと思います。

そのほか王位リーグのプレーオフ2局など5棋戦6局、好カード目白押しで今日は豪華な一日です。

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