王位戦ほか

すこし間が空いた王位戦は、昨日まで第2局が行われ、豊島王位の2連勝。
挑戦者の木村九段にとってはかなり痛恨の逆転負けという気がします。
次局は早くも来週のようで、感覚的にはたぶんカド番に近い感じではないかと思いますがどうなるでしょうか。

2日制の長丁場で、押さえ込みの網が破れての逆転、というと語り草になっている▲森内ー△羽生の名人戦での大逆転を思い出します。
積み上げたものが一瞬で崩壊したり、逆に実らないことがほとんどなのにじっと耐える必要があったり、将棋というのはつくづく精神的に大変なゲームだなあと思わされます。

記録係を自動化するプロジェクトに関して、比較的大きな特集記事が出ていました。
羽生善治九段が語る「AIで進化する将棋界」。ディープラーニングで「棋譜記録」が変わる

発表されて以降、リコー杯の中継は特に注目しているのですが、見ている限りでは実験がどのように行われているかは特に出てこないので、どうなってるのかなと気になっています。
この記事中にもありますが、以前こうしたことを検討したときにも、駒の字体や木目の種類の多さ(とある種のランダムさ)は大きな課題という話でした。
AIはそれから長足の進歩を遂げているので、きっと解決できるのだろうと思います。
実用化がとても楽しみです。

早いもので今日から8月ですか。
毎日暑いですが元気に過ごして、皆さま良い夏になりますよう。

2件のコメント

  1. 囲碁界では、「全公式戦の棋譜を残す」ことは早い時期に諦めていたようです。
    昭和50年頃に書かれた中山典之七段の「完本実録囲碁講談」に、ゼンマイ式の対局時計で対局し、秒読みになると院生を呼ぶシステムであったことが記載されています。
    棋譜については何も書いてありませんが、先崎九段の著書に、奥様の穂坂繭プロ(囲碁)が「対局から帰って棋譜を書いている」描写があったように思います。

    将棋界では、戦後の混乱期が収束してからは「全公式戦の棋譜を残す」ことを継続して来て、ここでAIの力でそれを人手に頼らずに継続できるようにした、というのは非常に大きなことです。

    1. たしかにその通りです。非常に大きなことだと思います。

      囲碁界とは、お隣のようでいてやっぱり何かと考え方が違いますね。

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