迫力

名人戦は期待に違わぬ大熱戦の末、渡辺三冠の先勝でした。
後手番の第1局を取ったのは大きそうです。
第2・3局は1週間おきに進むので、そこでどういう戦型と内容になるか。
また急な過密日程がどう影響するかなど、見どころが多いです。

豊島名人の角換わりは、指しにくそうでもギリギリのところでバランスを保つ指し手に特徴があるように感じていて、それが長手数の大熱戦が多いことにつながっている気がします。
本局も初日は失敗を感じていたそうですが、2日目午後に入ってからの指し手は、薄い玉形をうまくカバーしながら敵陣に向かっていく指し手が見事で、一手一手うなずきながら観戦していました。
形勢が苦しいほうが最善を尽くして追い上げると、結果的に迫力のある終盤戦になることが多いです。

最終盤、▲1三歩成の王手を利かしてから飛車を取ったあたりは、一番見ていて迫力を感じた場面でしたが結果的にはそれが良くなかった可能性があるとのこと。
だとすれば本当にわずかなところで、名人に勝ち運がなかった1局だった気がします。

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昨日は西山さんの竜王戦も注目でしたが、序中盤は残念になってしまうほどの大差。
ところがそれを猛然と追い上げて、あわやという場面までいったのには驚きました。
敵玉に向かっていく迫力ある指し手は、参考にしたいと思いました。

彼女の実力は明らかなので、いずれまた、こうしたチャンスはあるでしょう。
ただいずれと言っても、それは近い将来でなくてはいけないわけで、それがいつになるかが大事です。

今日は清麗戦の挑決が大勝負。
明日は王位リーグの最終一斉対局など、毎日本当に忙しいです。A級順位戦もあります。
順位戦といえば昨日はB1の開幕日でしたが、それらの話題はまた今度。

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