注目の最終日

今日は王将リーグの最終一斉対局。
広瀬竜王ー藤井七段戦が実質的な挑戦者決定戦というシンプルな状況でこの日を迎えました。
大注目の一戦ということで、急遽大盤解説会が開催されることになったそうです。

緊急決定!第69期大阪王将杯王将戦 広瀬章人竜王VS藤井聡太七段 特別大盤解説会のお知らせ

会長自ら登板、という場面をこのところよく見かけている気がしますが、それだけ急な需要や要望が多いということなのでしょうね。
もし藤井七段が最年少挑戦となればまた大ニュースになるでしょう。会見とかも大変なことになりそうです。

楽しみな一戦、解説会のほか、将棋プレミアムの生放送やモバイル中継等でお楽しみください。

帰京

2泊3日の出張から昨夜、帰京しました。
お世話になった皆様方には、どうもありがとうございました。
実は栃木には次の週末もまた行く予定です。
昨日が県中支部、今度は日光支部で、その次は年明けになります。

昨日の日本シリーズは渡辺三冠が勝って2連覇。
後手番で竜王相手に圧勝に近い内容、ちょっと強すぎますね。
豊島名人以外に負けてない記録、いったい誰が止めるのでしょうか。

今週は銀河戦の対局がありますが、対戦相手や日程等は書かないでおきます。
放映が近づいた頃にまた改めてお知らせする予定です。
その他は練習将棋の予定があるくらいで、すこしまとまった時間も取れそうなのでなるべく勉強に時間を充てたいと思います。

記事紹介など

今日、11月17日は将棋の日。
今年は日曜日に当たり、JT東京大会がちょうどこの記念日に重なりました。
全国最大規模の子ども大会、今年は何人が集まるでしょうか。
決勝は広瀬竜王ー渡辺三冠戦です。

出張中の予約投稿につき、いくつか記事を紹介します。

AI時代、人はどう生きるか 羽生九段に東大生が聞く
仮釈放の判断をAIにさせるという話、たまたま最近弁護士さんの将棋会に行く機会があったので、ちょうど聞いたばかりでした。
この話の後にATMの例えが出てくるあたりが、いかにも羽生九段らしく当意即妙です。

納得、というキーワードがまさにぴったりで羽生九段の対談記事はなんとなく読者を納得させる力を持っています。
AIがこの先さらに進化して人間を超える知性を手に入れても、さすがにこの能力は超えられないのでは、とさえ思わされますね。
それはさておき、AIが間違えることを人は受け入れられるか、というのはこの先本当に大切になってきます。
受け入れられるような制度設計にしていく、という部分が法律家の大切な仕事になっていくのだろうと思います。

将棋アプリの「ひよこ」と対戦するのが第一歩
(3分で分かる将棋入門)
前にたしか同じサイト・同じコンセプトで囲碁の記事がありました。
囲碁のルールに比べると将棋のルールは明らかに簡単だと思いますし、大人の方の「難しい」を吹き飛ばすような内容になると良いですね。
内容は読んでいただくとして、筆者がブログのほうで書いていた

今まで自分が思っていた「将棋は難しい」と初心者の方が思う「将棋は難しい」に乖離があった

というのはなるほどと思いました。
これは本題ではないですが自分の場合、将棋に限らず他のことでも「難しい」と感じる要因や内容に他の多くの人と隔たりが大きいらしいので、何かと気をつけたいものです。

奨励会に挑戦し続けた経験が自信に
タイトル長いので後半省略。石本さんは、一門の妹弟子に当たります。
たしかに5回奨励会を受験した人はまずいないでしょう。
そのときがあっていまがある、と思えればそれがどんな失敗や挫折であれ、素晴らしいことです。
妹弟子とはいえ接点はほぼないので、いろいろと知らないことが多くて興味深く読みました。

昨夜は高校の先生方と一献、となっている予定。
今日は近くの支部例会に顔を出してから夕方帰京します。

現在地宇都宮

毎年恒例の高文連の大会に、今年もお招きいただいています。

僕が棋士としてプロデビューしたのが2004年の4月1日付のこと。
学校は制度上4月1日まで前の学年に入るので、もし同じ日に生まれた人がいれば、高校1年生として今日の会場に来ている可能性もあります。
この間はや15年、毎年同じ時期に同じ場所で指導対局してきました。
こういう仕事は他になく、さすがに感慨深いものがあります。

この大会に初めて訪れた2004年の11月以降、宇都宮にはかれこれ50回ぐらいは来ていると思います。
昨日は前泊して、お世話になっている方々と一杯。
ご縁のありがたみに感謝して、今日一日を過ごしたいと思います。

昨日の中継

なんというか、豪華すぎて大変な一日。
中継を観ていたらあっという間に夜になり、そして日付が変わってました。

いちばん最後に残ったB1の郷田ー阿久津戦はまさに死闘。相穴熊の出だしから玉が3・4段目で向き合うなんてめったに見られる光景ではありません。
またC2のラストになった井出ー梶浦戦は240手台、入玉模様の勝負で何度か逆転もあったと思いますが、気持ちのこもった大熱戦でした。

昨日のB1の対局で行方さんが九段昇段。
夏に青森にうかがった際に、地元の方々がいまかいまかと待ち望んでおられました。皆さまおめでとうございます。
「彼(木村王位)の記録を抜く可能性がある棋士は自分だけだと思っている」はあまりにもかっこいいセリフで、将棋界に残る名言がまた一つ生まれました。

A級は広瀬竜王の完勝でした。
羽生九段は2局連続の角交換四間飛車で、今後さらに連採の可能性もありそうです。

注目の王将リーグは、藤井七段がまたしても完勝。
最終日の一斉対局は広瀬竜王と4-1同士の対戦で、勝ったほうが挑戦者という分かりやすい構図になりました。
藤井七段目線で言うと過去、ベスト4(挑戦まであと2つ)が最高だったので一つ越えたことになります。
最年少タイトル挑戦なるか、19日は報道がすごいことになりそうです。

広瀬竜王のことは奨励会在籍中から知っていますが、彼にこのところこうした立場(今年の朝日杯や昨年の竜王戦など)が回ってきていることには、何だか驚かされます。
またこれで今年度羽生九段がタイトル戦に出場しないことが決まり、31年ぶりの出来事なのだとか。これもまたすごい記録ですね。

最後に、リコー杯は1-1のタイになり、次の郡山が大きな勝負です。
里見さんからすると西山さんには連敗中なので、もう負けられないといったところでしょうか。
その他、いろいろありすぎてざっと流してしまった対局も多いので、長い一日の余韻にひたりつつこれからゆっくり手順を追ってみたいと思います。