昨日の中継

なんというか、豪華すぎて大変な一日。
中継を観ていたらあっという間に夜になり、そして日付が変わってました。

いちばん最後に残ったB1の郷田ー阿久津戦はまさに死闘。相穴熊の出だしから玉が3・4段目で向き合うなんてめったに見られる光景ではありません。
またC2のラストになった井出ー梶浦戦は240手台、入玉模様の勝負で何度か逆転もあったと思いますが、気持ちのこもった大熱戦でした。

昨日のB1の対局で行方さんが九段昇段。
夏に青森にうかがった際に、地元の方々がいまかいまかと待ち望んでおられました。皆さまおめでとうございます。
「彼(木村王位)の記録を抜く可能性がある棋士は自分だけだと思っている」はあまりにもかっこいいセリフで、将棋界に残る名言がまた一つ生まれました。

A級は広瀬竜王の完勝でした。
羽生九段は2局連続の角交換四間飛車で、今後さらに連採の可能性もありそうです。

注目の王将リーグは、藤井七段がまたしても完勝。
最終日の一斉対局は広瀬竜王と4-1同士の対戦で、勝ったほうが挑戦者という分かりやすい構図になりました。
藤井七段目線で言うと過去、ベスト4(挑戦まであと2つ)が最高だったので一つ越えたことになります。
最年少タイトル挑戦なるか、19日は報道がすごいことになりそうです。

広瀬竜王のことは奨励会在籍中から知っていますが、彼にこのところこうした立場(今年の朝日杯や昨年の竜王戦など)が回ってきていることには、何だか驚かされます。
またこれで今年度羽生九段がタイトル戦に出場しないことが決まり、31年ぶりの出来事なのだとか。これもまたすごい記録ですね。

最後に、リコー杯は1-1のタイになり、次の郡山が大きな勝負です。
里見さんからすると西山さんには連敗中なので、もう負けられないといったところでしょうか。
その他、いろいろありすぎてざっと流してしまった対局も多いので、長い一日の余韻にひたりつつこれからゆっくり手順を追ってみたいと思います。

世界遺産

昨日はふとした思いつきで、日帰りで富岡製糸場に行ってきました。

こちら明治5年に完成したとのことなのですなわち1872年、まだ郵便も鉄道もなかったような頃から着工してわずか1年半であれほどのものを作ったというのは驚くべきことです。
ガイドさんの説明によると、最初はワインを飲む西洋人を見てあそこに行ったら血を吸われる!と勘違いして、女工さんの募集にまったく手が挙がらなかったとか。
誤解がとけて、実際に稼働してからは労働環境も比較的良かったそうです。

港から遠い場所に作ってしまったことで苦労したことも多々あれば、都市部からすこし離れた場所だったおかげで戦火を免れ、結果こうして建物が残っているなど。歴史というのはいろいろな側面があって興味深いものです。

世界は無理でも日本にある世界遺産であれば数に限りもあるので、いずれは全部巡りたいと前々から思っているところです。
が、実際には増えるペースのほうが早くて、かつ行くのが大変な場所も多いので実際には都道府県制覇に比べるとかなり大変そうですね。
とりあえず行きやすい場所からコツコツ攻めていこうと思います。

 

昨日はB2順位戦の日でしたがリアルタイムではほぼ見ておらず、これから目を通すつもりですが澤田君の千日手には驚きました。

今日はA級、B1、C2、さらにリコー杯の第2局に王将リーグもありとても豪華な一日です。

将棋世界

早いもので今年ももう12月号ですか。
季節が巡るのが年々早く感じるようになっている気がしますが、雑誌はさらに早いのでもう年末なんですね。
いろいろな連載が最終回を迎えているので、来月の新年号からはまた新しい感じになりそうです。

八王子の連載、羽生九段の

ひとつの対局が始まるということは未知なるものに出会っていく行為です。

という一文は印象に残りました。
当たり前と言えば当たり前のことを言っているとも言えますが、このスタンスが好奇心の源なのだろうなあと。

木村新王位の特集では

豊島さんは考えたい局面がある人だし、いい手を指せば考えてくれるだろうということは勝負を重ねる中で分かっていました。

という一言は味わい深いと思いました。

実際に今期のタイトル戦、多くの対局で豊島名人は中盤で何度も何度も長考を重ねています。
自分が最善を尽くせば相手がそれに応えてくれる、とお互いが信頼していることで名局・名勝負が生まれる、という側面はたしかにあるように思います。

あとタイトルの「木村の二十一秒」はたぶん「江夏の21球」とかけているのでしょうね。気づきました。

今日はこれから出かけるので朝早く手短な更新でした。

振り飛車の日

令和1年11月11日は、たまたま練習将棋を指す日で、1勝1敗でした。
20年前や30年前の同じ日、何をしていたかはさすがに覚えていないですが、10年後はどうでしょうか。

昨日の中継は全5局(千日手指し直しを含めると6局)全てが対抗形、なかなか見られないような振り飛車の日でした。
特に羽生九段の角交換四間飛車には驚きました。そしていつもながら見事なさばきでした。
王将リーグは来週が最終一斉対局ですがそれまでの進行はバラバラなまま来ているようで、今週の残る数局で最終日の状況が決まるみたいですね。

竜王戦は杉本四段と井出四段が5組昇級、この3位決定戦というのは地味ながらかなり大きな勝負です。
どちらも見ていて気持ちが伝わってくるような内容になり、最後は振り飛車の良さが出た将棋だったと思うので振り飛車党の方は特に必見です。
中でも井出四段の△2一歩と△4一歩には感心しました。これが振り飛車の手ですね。

今日も午後から練習将棋で、連日は自分にしては珍しいです。
最近成績が悪いですが気持ちは切らさないように日々を過ごしていきたいです。

1並び

竜王戦第3局、いろいろあった大熱戦の末、豊島名人が勝って3連勝。
大逆転、という声もありましたが自分の感覚ではそうでもなく、最後に竜王にミスが出て名人がうまくそこをとらえた、という内容に見えました。
互いの玉の距離感が難しい一局でした。

これで豊島名人は竜王・名人に王手。
もし同じ年に名人戦・竜王戦を両方ストレート勝ちしたら、さすがに初めてのことなんでしょうね。
次は決着局になることの多い常磐ホテルで、7番勝負第4局の開催は珍しいですがこれは将棋の日と合わせて開催という意味もあります。
こうふ将棋ウイーク(甲府市)

弟子のカロリーナは甲府大使を務めており、今回のイベントにも参加するようです。盛況を祈念しています。
自分自身も最近はちょっと足が遠のいてしまっていすが、ぜひまた訪れたいと思います。

倉敷藤花戦は、伊藤さんの振り飛車、里見さんの居飛車という意外な立ち上がりで、里見さんの勝ち。
伊藤さんは模様は良かったように見えたのですが、活かせず残念でした。

今日は令和1年11月11日なので、11時11分発の電車に乗って出かけようと思います。