負け

昨日の対局は、まさかの相居飛車。
振り飛車党同士の相居飛車、というのは昔からよくある展開とはいえ、黒沢君が自分相手に居飛車で来ることは想定しづらいので、すこし意表を突かれました。

もっともそれで悪くなった、というわけではないと思うのですが、その後の相手の指し方がうまく、結果は完敗でした。
こちらが一方的に時間を使ったのに、感想戦では読みにない手をたくさん指摘され、本筋を見抜く才能の差を感じました。

それと昨日、本当に驚いたのは隣でやっていた高崎ー山本戦が相居飛車になっていたことです。
山本博志君と言えば三間飛車一筋で有名で、彼が居飛車を指すのはかなり珍しいはず。
なんともレアな一日に遭遇したものです。

今日はB2順位戦の一斉対局など。
また高知でリコー杯が開幕します。
展望記事が兄弟子と妹弟子の対談だったので、特に興味深く読みました。
里見女流王座VS西山女王 女流王座戦五番勝負30日開幕

本局は対抗形で、あまり例のなさそうな感じの進行になっています。
すでに何度か書きましたが女流王将戦と合わせての「八番勝負」は内容、結果とも要注目です。

千駄ヶ谷

昨日は久々の研修会指導、後で調べてみると1年ちょっとぶりでした。
初戦はお互い秒読みの競り合いになり、最終盤で詰む詰まないの読みを誤り逆転負け。
最後はちょっと恥ずかしいところを見せてしまったものの、内容的にはかなりの好局だった気がします。研修生は終盤が強い。

以降も押されに押されあわや4連敗、というところでしたが最後の一つ、最後の最後で命拾いしました。たぶん4連敗はしたことがないはずなので、危ないところでした。
普段とは違う真剣勝負で、何だか良い刺激を受けた気がします。
またたまにはこうした機会があればと思います。

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将棋の街・千駄ヶ谷はオリンピック開催が決まって以降、ずっとあちこちで工事が続いている状態ですがようやく完成が近づいてきましたか。
仕事を終えてからあたりを散歩してみたのですが、国立競技場もいよいよ完成間近の様子。
もちろんまだ中には入れないはずですが、なぜか「国立競技場はどこですか?」と近くで道を尋ねられました。人々の関心も高いようです。

千駄ヶ谷駅の改札もようやく新しくなりました。たぶん、もうすぐ新しいホームが完成して稼働するんでしょう。
多少遠くなって微妙な不便を感じていたので、元の位置に戻ってくれて良かったですね。
あとは大山先生の「王将」水飲み場の復活が待ち遠しいところです。
将棋会館の案内掲示とかも一時的に外されていますが、いずれ元に戻ることでしょう。

今日の千駄ヶ谷は新人王戦の決勝局が行われています。この季節は特に大一番が多いですね。
>こうなったらどっちが先手になっても相掛かりで、秒読み勝負になるんでしょうね。
と第2局のときに書いたのですが、見事に外れました。

あと立会人が阿部光瑠君なんですね。若い。
25歳は前例ありそうな気がしますが、平成生まれの立会人はたぶん初めてではないでしょうか。
両対局者と世代が近いので、解説にも注目して観戦したいと思います。

棋士会

今日は連盟HPのコラムより。

棋士会って知っていますか?活動内容と知られざる裏話【棋士会対談・前編】
「棋士もファンも楽しい企画を」棋士会の中村九段×遠山六段対談【棋士会対談・後編】
光景が浮かぶような、面白い対談でした。

今年の総会を区切りに、遠山六段と、弟弟子の糸谷八段、特に親しく交流のある二人が新しく副会長になったこともあり、どこかで紹介しようと思いつつ機会がないままでした。

その後もすでに9月に岡山県矢掛町、先週末は仙台市&日立市と、東西でチャリティーイベントを行っています。
将棋イベントだと棋士は普段、スケジュールが決まったら後はその場所に行って出演する(だけ)、というのが普通なので、記事中にもある通り付随する様々な事務作業を含めてこなしていることには本当に頭が下がります。

災害はないに越したことはないので、こうしたチャリティーイベントなどは必要がないのが本来は良いのかもしれない(たしか中村会長も以前同じようなことをつぶやいておられました)ですが、現実には今後も機会がありそうです。
そうした場で棋士会の役員の方々は本当に頑張っていますし、何より楽しくやっていますので、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。

あとこちらも、実現できたら良いですね。

本当は今も、若手の棋士や女流棋士向けの講習会を開きたいんですが、人手が足りず、なかなか実現には至っていないです。棋士や女流棋士って、特に何の研修もなくいきなりプロに放り出されてしまうので、一般の企業でいう新入社員研修のようなものがあったら良いのかな、と。

自分自身の経験で言うと、30過ぎてから思い立ってビジネスマナー研修を受けに行ったことがあります。
僕は何でも教えられないとできないタイプの人間なので、良い勉強になりましたしその後の役に立ったと思います。

将棋が強ければそれで良い世界、大事なことは先輩から教わる、またトップに立つような人はその過程で自然と地位にふさわしい振る舞いをするようになる、etc.それはそれで一つの美徳ではある半面、ある程度普通の一般社会に近づけていったほうが良いかなと思うこともいろいろとあります。
活字になったことは一つのきっかけで、今後、すこしずつ変わっていけたら良いかなと思います。

大雨

昨日の大雨、東京は特に何事もなかったですが千葉のほうでは大変な災害になってしまったようです。
こないだの台風のときとは違って自分自身まったく警戒していなかったので、まさかそんなことになっているとは思わず、ニュースで知って驚きました。
そういう状況こそ被災しやすいのかもしれません。気をつけないといけないと思いました。
被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。

それにしても、今年は水害が多い年になってしまいました。
温暖化の影響で、今後も増えるのかもしれません。
災害大国に住んでいることを思い知らされる、令和最初の秋でした。
こうしたことは起きないことが一番なのはもちろんですが、やはり日頃の備えが大切ですね。自分に言い聞かせています。

昨日は棋王戦の羽生ー佐々木戦が序盤から終盤まで見ていてまったくわからない、難解な将棋でした。
お昼の早い時間には羽生陣の金銀4枚が完全にバラバラな動きをしていて、それが終局まで続き、結果も佐々木勝ち。
やはり基本に忠実なほうが良いのではないか・・という気もしますが、現代将棋、どうなんでしょうか。
棋王戦は佐々木五段と本田四段、若手が2人もベスト4に名乗りを上げて、この先どうなるか注目です。

今日は土曜日ですがA級、叡王戦本戦開幕局、JT杯とあって見どころの多い一日。