現在地新津

予約投稿です。

棋士派遣のお仕事で、1泊2日で新潟市の新津というところに来ています。
新潟県は記録やタイトル戦関係のお仕事で何度か訪れていますが、ここは初めてです。

幸いにもこちらの地域は台風の影響はないとのことで、良かったです。
まずは平穏な生活あっての将棋ですので、こうして呼んでいただけて、人がたくさん集まるというのは本当に何よりのことだと思います。
たくさん指して、楽しんでいただけたらと思っています。

棋士会とか

昨日の王将リーグは2局ともちょっと差がついた内容でした。
王将リーグはかなりのハイペースで進行していて、あさって月曜日も2局行われるようですね。
この日の羽生ー藤井戦は相当な大一番になりそうです。

この土日は新しい体制になった棋士会によるイベントが行われます。
棋士会みやぎ将棋フェスティバル
棋士会茨城将棋フェスティバル

今年度から遠山(元)編集長と弟弟子の糸谷君、親しく交流もある2人が副会長になり、陰ながら注目しています。
twitterでの発信なども持ち味を発揮していて素晴らしいと思います。
震災以来の復興支援というところに先日の台風が来てしまい、同じ県の中でも特に大変な地域もあるかもしれませんが、将棋が心の支えになってくれたらいいなと願っています。
人が集まる、ということが力になるのではないかと思います。

開催場所を地図で見ると吉田川、久慈川、那珂川といったところからある程度近いところでもあるようです。
どうぞお気をつけて、お出かけください。
出演棋士のほうは今日仙台に行き、イベント終了後に日立に移動して1泊でしょうか。けっこうなハードスケジュールですね。

復興支援と言えば、ready forでこんなプロジェクトをやっていることをたまたま知ったので昨日ポチりました。
「将棋」で検索してみると多くはないですが他にもあるみたいですね。

僕はこれから上越新幹線に乗ります。

カオス

昨日のA級順位戦はすごい将棋でした。
これほど形勢判断不能な局面が延々と続く将棋は、平成以前には多くなかったと思うのですが、たぶんこういうのが令和のトレンドになっていくのだと思います。
原因を探ってみると早い段階で桂馬が跳ねたり、成駒が自陣に帰ってきたり、交換した金銀を互いに打ち合って非対称な状況が長く続いたり、玉の囲いが定まらないままだったり、といったところが挙げられると思います。

日本将棋は持駒再使用が最大の特徴なので、こうした展開はある意味、将棋というゲームの特性をよく表している、という見方もできるかもしれません。
考えてみると過去にも、たとえば互いの飛角や金銀を入れ替えてスタートする、といった実験がお遊びで行われることは多々あったでしょう。
ただ、そういうときに優劣や形勢について真剣に考えたことはまずなかったと思います。
最近はそういう「初形からは普通はたどり着かないような不思議な局面」に、早い時間帯に遭遇してそこから戦いが長く続く、というケースが増えているように思います。
終盤であれば、いくら不思議な局面でも玉に向かっていくという明確な指針があるのでまだなんとかなりますが、中盤だとバランスを保つのは相当に難しいと思います。
昨日の将棋はそういう意味で、観ていて訳が分からないなりにレベルの高さが感じられて、素晴らしい将棋だったと思いました。

C2は大橋ー斎藤戦が序盤、中盤、終盤と目を引く手の多い面白い将棋でした。
形のきれいな将棋の中では黒田ー西田戦、新型急戦炸裂とその後の粘りで大熱戦になったあたり、参考になる手の多い一局だったように思います。
リーグは全勝が2人減り、混戦模様でしょうか。昇級ラインが1敗以内に収まるかどうかが今後の注目と思います。

今日は王将リーグが2局など。

台風一過の夏日がやってきたかと思いきや、そこから一気に寒くなりました。
これだけ寒暖差があると体調を保つのも一苦労です。
この秋はアレルギーもずいぶん出てしまい、なかなか万全の態勢で盤に向かえてない状況で、体力作りをしなくてはと思っています。
もっとも自分はいまのところ特に不自由せず過ごせているわけで、避難生活を余儀なくされている方々は本当に心配です。
早く元の生活を取り戻せるようにと願っています。

一昨日のC1は対抗形の多い一日でした。
成績を数えてみるとA級と王座戦を合わせて6勝6敗の五分(他に2千日手と、相居飛車の将棋が7局)という結果。
観戦していて非常に面白い日になったのではないかと思います。

あと昨日、「タブレット記録の対局で指し直しはたしか初めて」と書いたのですがこれは誤りで、昨年もやってたなとしばらくしてから気がつきました。
白星スタート(兄弟子の安用寺さんとの一戦)
年々こういう見落としや記憶違いが増えていて良くないですが、あまり気にしすぎず、思い出せたので良しと思うことにします。

昨日は王将リーグの豊島ー羽生戦がすさまじい熱戦でした。
途中入玉模様になったところで先手勝ちになったと判断したのですが、まさかあの玉が寄ってしまうとはびっくりです。
健在、という言葉が思い浮かびました。もう何度目になるんだろう。

あとマイナビ本戦は伊藤さんが勝ち、里見さんの七冠チャレンジはお預け。
もちろん防衛し続けることも大変ですが、マイナビはこれで来期予選からになるので挑戦・タイトル獲得はだいぶ遠のいた印象です。
またその予選は鬼ブロックができてしまう可能性がありますね。

今日はC2の残り半分と、A級も1局など。

リスタート

昨日の対局は、夕休前に中盤での千日手に。
17時28分終局で、ルール通りだと17時58分再開ですがちょっと味が悪いので、夕休明けからにしてもらいました。
タブレット記録の対局で指し直しはたしか初めてだったと思うのですが、こういうところも柔軟に対応してもらえると知りました。
あと千日手成立自体も機械が知らせてくれます。今回は複雑な千日手ではなかったで自分でも分かってはいましたが、やはり便利ですね。

夕休明けと同時の再開は、もしかしたら初めてのことかもしれません。
もともとが後手番の四間飛車だったので、先手番も四間飛車を採用。
千日手局は持久戦だったのですが、指し直しは僕が新四段の頃に流行した急戦の将棋になり、当時を懐かしく思い出しながら指すことになりました。

中盤のワカレはやや自信なし、好転してからも相手の粘りで混戦になったものの、最後までリードが残っていたという内容でした。
▲7八金(97手目)で馬を強引に金銀と交換する手がウマいタイミングで実現して、はっきりしたような気がします。
2局とも名人戦棋譜速報でご覧いただければ幸いです。
最近勝ち慣れていないので最後まで不安でしたが、振り返ってみるとまずまず振り飛車らしい指し回しができていたようで、良い一日でした。

これでリスタートの301勝目です。
今期は苦しい戦いが続いていますが、ここから巻き返していけるように頑張ります。