現在地青森市

派遣のお仕事で青森に来ているため、本日は予約投稿です。

青森は全国でも有数の将棋の盛んな地域で、県内のどこかでは毎週必ず大会やイベントが行われていると、以前に聞いたことがあります。
自分自身も若いときに何度かお招きいただいており、今回はたぶん10年ぶり5回目ぐらいではないかと思います。

久々でもあり、また昨日が入りだけだったので軽く観光してきました。(予定)
なんとかお天気ももってくれて良かったです。(願望)

それはさておき、今日も楽しくたくさん指してきたいと思います。

順位戦

昨日はB1が6局、C2の後半が13局で合計19局、中継の多い一日。
B1が全局日付が変わる前に終了、その時点でC2はまだたくさん残っているという珍しい結末になりました。

C2のほうは全体的に振り飛車の粘り強さが目立った一日だったように思います。
特に八代ー西川戦は千日手含みの難解な局地戦を経て、振り飛車の玉が逃げ出す展開になり、なお最後の最後まで形勢が分からないという面白い終盤戦でした。

他では西田四段と杉本四段の同期昇段コンビはおそらくいずれも逆転勝ちだったのではないかと思います。
この2人の将棋は、参考になる手がよく出てくるところが共通している気がします。
振り飛車党もよく見ると一人ひとり棋風が違って、それが実際の指し手に反映されるところが観戦していて面白いと感じますね。

今日は王位戦から中一日での竜王戦の挑決第2局。
他にA級順位戦もあるなど、今日も目が離せない一日になりそうです。

死闘

昨日の王位戦、すごかったですね。
中盤の段階で、長くなりそうな予感はありましたが、これほどとは。
その後の感想戦まで含めて、22時までやっていたのは夕休のないタイトル戦としては、かなり異例のことと思います。

十番勝負で見るとこれで豊島王位の3-2ですか。
豊島王位の白星は序盤からリードしての完勝が2局と逆転勝ちが1局、木村九段のほうは粘られながらも完勝が2局、ということで内容的にも五分に近い気がします。
明日の竜王戦挑決もタイスコアになると、いよいよ盛り上がりそうですがどうなるでしょうか。

あと昨日はB2も大熱戦ばかりでした。
秒読みに入った将棋が多く、23時を過ぎて半数の対局が残っているのは現行のルールではかなり遅いほうだと思います。
世間はすこし涼しくなって秋の気配ですが、実に熱い一日でした。

今日はB1と、C2の残り半分。
今夜も眠れない、長い夜になるかもしれません。

王位戦など

昨日から王位戦第4局、舞台は有馬温泉。
封じ手直前の△4六銀~△9二角には驚きました。
こういう一点狙いの攻めは、あまりうまくいかない印象があります。
お二人がどう思っているのか、興味深いところですね。

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対局場の「中の坊瑞苑」では僕も記録を取らせていただいたことがあります。
ちょうど20年前の夏でした。

そういえばこないだある記者の方と「タイトル戦で10回以上記録を取ってプロになった人は少ない」という話になって、「僕はたぶん10回以上取ってると思います」と言ったのですが、数えてみるとやっぱりそうでした。
7大タイトル戦(当時)のうち王将戦を除くすべてのタイトル戦でやらせていただき、勉強させていただいたのは良い思い出です。

タイトル戦の記録をたくさん取っているということは、ある程度長く奨励会(しかも有段者)にいるということなので、たしかに良いことばかりではないしプロになれなかったケースが多くなるのも無理はないのですが、貴重な経験をさせていただいて、自分としては本当に感謝しています。
奨励会が現行の制度になってから、自分より多く取っている人がいるのかどうか?
すぐには思い浮かびませんでした。

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将棋のほうは、書いている間に50手目△4七銀成が指されたところ。
先手持ちの印象は変わりませんが、それなりに難しそうな将棋には見えます。
後手玉が4二で囲いに入っていないのがかえって良い感じ、という展開になれば形勢の評価も変わってくるかもしれません。

今週はこの後すぐ竜王戦の挑決第2局もありますし、今日の結果は相当に大きなものになりそうです。

来場御礼、最近の対局等

今年の怪童戦も盛況のうちに終了しました。
指導対局もずいぶん指しました。ご来場の皆さまには、どうもありがとうございました。
参加者数は222名と縁起の良さそうな数字になったと聞いています。
また気がつけば、節目の20回まであと2年となりました。

将棋怪童に河口さん 村山聖杯(中国新聞デジタル)
決勝戦はレベルの高い攻防が長く続いて屈指の熱戦だったと思いました。

今年は土曜日の開催だったので、日曜日の移動を避けていつもより余分にもう1泊してから昨日の朝、東京に戻りました。
いったん帰宅後、昼すぎからは書道部へ。夜は門倉部長のお祝いをしました。
ワンチャンスをモノにする勝負強さが光りましたね。おめでとう。
将棋・YAMADAチャレンジ 門倉五段 栄冠(上毛新聞)

また女流のほうは愛媛県出身の山根さんが優勝でした。
地方出身棋士の活躍は地元の方々にとって喜びだと思いますし、地元の応援は棋士にとって励みになるものと思います。
YAMADA女流チャレンジ杯 山根女流初段(松山出身)初V(愛媛新聞)

昨日は新人王戦で早咲さんの大逆転勝ちに驚かされました。
若手有望株を相手に立て続けの逆転劇を演じる早咲さんは心底すごいと思いますし、プロ相手に6~7割は常に勝っている棋士でも時にアマチュア相手に負けてしまうことに、良い将棋を勝ち切ることの難しさを感じます。

今日明日は王位戦第4局。
ここ数日のその他のニュースは、また改めて。