王位戦ほか

すこし間が空いた王位戦は、昨日まで第2局が行われ、豊島王位の2連勝。
挑戦者の木村九段にとってはかなり痛恨の逆転負けという気がします。
次局は早くも来週のようで、感覚的にはたぶんカド番に近い感じではないかと思いますがどうなるでしょうか。

2日制の長丁場で、押さえ込みの網が破れての逆転、というと語り草になっている▲森内ー△羽生の名人戦での大逆転を思い出します。
積み上げたものが一瞬で崩壊したり、逆に実らないことがほとんどなのにじっと耐える必要があったり、将棋というのはつくづく精神的に大変なゲームだなあと思わされます。

記録係を自動化するプロジェクトに関して、比較的大きな特集記事が出ていました。
羽生善治九段が語る「AIで進化する将棋界」。ディープラーニングで「棋譜記録」が変わる

発表されて以降、リコー杯の中継は特に注目しているのですが、見ている限りでは実験がどのように行われているかは特に出てこないので、どうなってるのかなと気になっています。
この記事中にもありますが、以前こうしたことを検討したときにも、駒の字体や木目の種類の多さ(とある種のランダムさ)は大きな課題という話でした。
AIはそれから長足の進歩を遂げているので、きっと解決できるのだろうと思います。
実用化がとても楽しみです。

早いもので今日から8月ですか。
毎日暑いですが元気に過ごして、皆さま良い夏になりますよう。

将棋ウォーズ指導

日本将棋連盟公認アプリ「将棋ウォーズ」にて、来月の指導棋士を務めます。
皆様ぜひふるってご参加ください。
将棋ウォーズ・指導対局使用手順
(スーパープレミアム会員限定機能となっています)

いつの頃からか日々行われているようになったこの企画、たしか始まって半年ぐらいかな?と思って調べてみたら、もうすぐ一年のようでした。
将棋ウォーズにプロ指導対局機能がリリース

担当する棋士は自由な時間にログインして、月に数十局ほど自由に指す方式のようなので、前日にこのブログやtwitterで告知しつつ、ある程度いろんな時間に指すようにしたいと思っています。
なお、あさってから札幌で、帰ってきて火曜日が順位戦なので初回のログインは7日(水)を予定しています。

これ、うまいタイミングでログインしたとして、申し込みはどのぐらいの倍率なんでしょうね。
月に一回しか指せないようなので、かなりの人に指していただけそうな気はするのですが。
待ってるのに誰も来ないと仕事にならないので(笑)どうか遊びに来てください。
あまり勝ちすぎず、さりとて手を抜くことはなく、勝率5~6割を目標にゆる~くやっていきたいと思っています。

通知

しばらく前にスマホを変えたら、ニュースとかいろんな通知がやたらと来るようになってしまって、(来ないように)設定を変えるのにちょっと手間取っています。
たまにお知らせしてくれるぶんには良いのですが、あまり頻繁に来るのはちょっと困りますね。
これ、一種の現代病じゃないでしょうか。
同じ思いの人っていないのかなあとよく不思議に思います。

以前はまったく撮らなかった写真を、最近はときどき撮るようになりました。
スマホは便利です。
そうするとグーグルフォトからたまに、一年前にこんなことがありましたと、通知がきます。これは、自分にとっては心地よいです。

昨年の今日、師匠に昇段のお祝いをしていただいたみたいでした。
いつになるかは分からないけど、次があるように頑張らなくては、とまた思いました。

 

数日前から突然真夏の気候になって、ちょっとバテ気味です。日差しがあるのはありがたいけど、さすがに暑すぎる。
四季があるのは日本の良いところだと思いますが、これだけコロコロ気候が変わるとなかなか体調管理が難しいですね。
なんとか元気にやってますし、指も無事治ったんですがとにかく暑いので、今日のブログはとりとめないままこんなところで。

将棋コラムとか

昨日は公式戦対局のない日で、モバイル中継では「好局振り返り」が久々に配信されていました。
どうやら2か月ぶりぐらいでしょうか。
やっぱりたまの休みでも、何がしか将棋が観られるというのは良いものだと思いますね。
復活は喜ばしいことと思いますし、自分が書いたから、ということはないにせよ言ったことが実現されているのは嬉しいことです。

ちなみにカードは清麗戦の和田ー頼本戦で、たしかに大熱戦で好局でした。
和田さんと言えば、話したことはたぶんないのですがこないだのローソンのインタビューは面白かったです。
「私に対してツンデレなんです」

その前の山根さんのも面白かったですし、このシリーズ良いですね。
あと、この世代の女流棋士には勢いのある将棋が多くて、けっこう注目している人も多いです。
誰が最初に抜け出すでしょうか。

大学での「将棋講義」をご紹介
こちらは妹弟子にもあたる山口さん自身の執筆で、大学での授業内容などが紹介されており一読の価値ありです。
「将棋界でビジネスをするなら」とは実に興味深いテーマですね。

これも以前からずっと言ってて、こちらは全然実現しないんですが将棋連盟として教育分野に力を入れていくためには、どういう授業をしているのかをもっとPRすることで、まだやっていない大学に広げていくべきです。
もちろん講師も教材も十分でないのが現状だとは思いますが、まずは東大でどんなふうに教えて将棋を覚えてもらっているのか、ノウハウを内外で共有すべきだと思いますね。
囲碁界に比べてもっとも後れを取っている分野ではないかと思います。

コラムの話に戻って、↑のリンク2つはいずれも連盟HPの「将棋コラム」なんですがタイトルが長いのは最近のトレンドなんでしょうね。ちょっと端折りました。
他にもいろいろと面白いコラムがあって、定跡講座も良いですがそれよりもこうした独自性のある内容のものがたくさん出てくるよう、これからも頑張ってほしいです。

怪童戦のお知らせなど

昨日に続いてお知らせです。

毎年夏休みの恒例になっている怪童戦、今年は8/17(土)です。
第18期村山聖杯将棋怪童戦のお知らせ
今年も府中町でお待ちしております。

同じ日に準決勝・決勝が高崎で行われる「ヤマダチャレンジ杯」はベスト4が出そろいました。
男子のほうは例年にないぐらい年齢高めのメンバーになった印象で、ぱっと見ですが今期はトータルで年上の側が勝ち越しなのではないでしょうか。
早指しでこの結果はちょっと意外です。
ただ、チャンスに強いメンバーがそろった感じがします。

女流のほうも、10代が残っていないので先輩が貫録を見せたカードが多かったでしょうか。
ベスト4のうち大卒が3人、うち一人は東大で一人は医者、というのはなかなか目を引く結果です。時代は変わりました。
中継が連日行われている昨今ですが、生で公式戦が観られるのはJT杯など限られた機会しかないですので、ぜひ足をお運びください。

 

昨日の叡王戦、里見さんが勝って編入試験の権利獲得・・と思いきやどうも違うみたいですね。
TLなどの様子で事情は理解したのですが、これはちょっと、釈然としないというか、なんというか。
このブログでも、あるいはそれ以前からも何度となく書いているのでこのタイミングではあえて書きませんが、やっぱり制度の不備を改めるべきではないかという気がします。