昨日の中継など

昨日は、なんだかたくさん将棋を観た気がしたのですが、実際は3局。
どうしてだろうと思って考えてみたところ、王将戦(3時間)、棋聖戦(4時間)、王座戦(5時間)とそれぞれ持時間が異なり、かつ、戦型も角換わり、矢倉、横歩取りとバラけたからかなと思いました。

ちなみに今日の中継は4局で、2局が3時間、2局が5時間の将棋です。
だいたい最近は、平均して1日4局ぐらいでしょうか。
全棋譜は将棋連盟ライブ中継で。

持時間3時間だと昨日のように、おやつの時間ぐらいには勝負どころを迎えます。
4時間だとちょうど夕方の帰宅ラッシュの時間帯ぐらい。
5時間だと夕休すぎ。
という印象です。

もちろん将棋の内容や時間の使い方によっても変わってきます。
時間いっぱいまで使い切ると、3時間で5時台、4時間で7時台、5時間だと10時頃の終局が見込まれます。
観戦のご参考まで。

昨日の対局から図面をひとつ。

この感想がなかなかに意外で、面白く感じました。
というのもこの局面のすこし前、先手が▲5三歩成と行ったのも意外で、それは5筋に歩が利くようになるからなんですよね。
そう考えると、△5七歩は思わず指したくなる一手です。

そして、▲7九玉のタイミングで△8七歩も至って自然です。
むしろ6九玉の形で△8七歩のほうが珍しいと思います。

ということで、本譜が先手ペースならば、自分なら代えてこの局面で△8八歩を考えます。
8八の角が7七に動いたタイミングなので、そこで△8八歩は「筋」でもあります。
▲同金にもう一本△8七歩か、あるいは△5六銀打と攻めてどうでしょうか。
有力だったのではと思いました。

 

ところで、今日は熱局セレクション2016(将棋世界来月号の企画)の投票〆切です。
まだの方は忘れないように投票しましょう。(以上、棋士向けです笑)
昨年度は、特に熱戦が多かった印象で、どんな結果になるのかとても楽しみにしています。

そういうわけで、昨日は2016年度の熱戦をいろいろ見返していたところ、当然のように糸谷八段の将棋もたくさん自分の候補に上がりました。
彼の将棋はいつも混沌としていて面白いです。
本局も持ち味全開で、この前にも後にもいろんなことがあった末に勝ち切っていました。

自分の投票のことは、また将棋世界が発売される頃に、書く予定です。
本当に、最後まで悩みました。

昨日のもう1局の飯塚ー橋本戦も見ごたえがありました。
横歩取りは研究勝負で好きになれないという方も多いと思いますが、飛び道具がアクロバティックに乱舞するのは、自分は見ていてとても楽しいと感じます。
この将棋は序盤から終盤まで、ハラハラドキドキの面白い将棋だったと思いました。

新記録

藤井四段、今日も強かったです。
デビュー11連勝の新記録ということで、メディアにも大きく報道されました。

記録はどこまで伸びるのでしょうか?
なんだか突然とんでもない賞金首がやってきたかのような状態に思えます。

今日の将棋は少し苦しそうに見えたのに、気がついたときには抜き去っている感じでした。
自分がうまいなあと思ったのがこの場面です。


攻め駒が急所に来ているので、この局面はひとめ後手持ち。
ただ△8六飛の切り札を出すには早いので、どう指すか難しい局面に見えました。

ここで△9五歩と一見やや緩そうに見える球を投げたのが(たぶん)好手。
これを▲同歩も簡単ではなさそうですが、おそらく△9六歩ともう一手ためるのでしょう。
さらに▲同香なら△9七歩か△9八歩、いずれも有力です。

実戦は▲7九桂と受けた手に対し、金を取らずに△7六銀成。
続いて▲7四歩に、あえてタダのところに△6五桂!

この組み立てのすごさをどう表現したものか難しい。
自分の手番であえて手を渡して、相手にも一手指してもらってから切り返す、という感じです。
当然ながら、相手の手をよく読んでいるからこそできるのだと思います。

全棋譜は将棋連盟ライブ中継で。
(※新しいページができたようなので、固定ページもリンクを差し替えました。)

こないだ書いた通り、毎日棋譜中継を観ていますが、最近は特に時間をかけて観るようになりました。
面白いです。

ただあまり楽しむばかりではいけないし、こうやって紹介しているだけでもいけないので、なるべく頭を回転させながら観戦することで、自分の将棋に役立てることがいまの目標です。

 

コメントについて

再開から数日経って、だいぶ扱いに慣れてきました。
これからやってみたいこともあるので、勉強して、いろいろ試してみようと思います。

今朝はコメント欄についてです。
いまのところ、デフォルト設定そのままにしてあります。
承認制、かつメールアドレス要記入というのが、このブログの基本設定のようです。
メアドはもちろん公開されませんし、私がそのメアドを使うこともありませんので、その点はご安心ください。

すでに数人の方からコメントをいただきました。
↑のような面倒な手間をいとわず、どうもありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。

 

承認、返信等の方針についても、簡単に書いておきます。
まず、原則としては公開(承認)します。
(もちろん、一般的に見て悪意のあるようなものは、削除します。)

こないだ「羽生善治」という方からコメントをいただいたのですが、これは承認しないであります。
万が一同姓同名か、万々が一ご本人だったら申し訳ないのですが、何か別のハンドルネームでお願いします。
その昔には「daicham」という名前の投稿とかもありました。
紛らわしいものは控えるようにしてください。

また、「承認不要」のように、何か分かるようにしていただければ、承認しないで、僕が読むだけにします。
この方法で、メッセージ代わりに使っていただくこともできます。
twitterのDMは相互フォローでないと使えないので、この方法はなかなかに便利なのではと思います。

 

それからこのブログでは、将棋の解説をいろいろな形でやっていきたいと思っているので、記事で取り上げた盤面(指し手)に関する質問については、必ずお答えしようと思っています。
ぜひお寄せください。
取り上げた以外の将棋の場合は、可能な範囲でお答えしたり、あるいは別途取り上げさせていただこうと思います。
将棋に関係ない質問については、基本的にはお答えしないつもりです。
そのほかのコメントにも、一つひとつの返信は致しかねますので、ご了承ください。
ただ、手間をかけてコメントをいただけることは、ありがたいことと感謝していますし、必ず目を通します。

 

gooブログでの10年の間には、コメント欄でだけやり取りさせていただいていた方も何人かいました。
コメントがきっかけでリアルで指導将棋を指させていただくことになった方もいました。
いわゆる「炎上」も何度か経験しました。
いろいろと、懐かしいです。

これからも、考えながらやっていくことになると思うので、あくまで現時点での考えです。

 

日本将棋連盟モバイル

ブログをいまの形式で再開した理由の一つに、表題のいわゆる「モバイル中継」の、紹介・宣伝をしたいということがありました。
いまはおそらく棋士も大半が観ていると思われるこのアプリ、自分は立ち上げからずっと関わってきて、担当理事も務めさせてもらったので、人一倍思い入れは強いと思います。
いまは直接関わる立場でないぶん、より声を大にして言いやすくなりました。
手前味噌ではなく本当に素晴らしいサービスなので、このブログの読者はもとより、将棋ファンの方ならぜひ観ていただきたいです。
会員数がいまの10倍ぐらいになってほしいですね。

右側の「固定ページ」というところの一番下に、「棋譜中継を見るには」というコーナー(という表現で良いのかどうか?)があります。
たいした説明は書いてなくて申し訳ないのですが、青くなっているリンク先をクリックして進んでもらえば、たぶんそれほど難しくなく、入会できると思います。

またすでに会員の方には、ちょうど4月1日にアプリもリニューアル(という表現で良いのかどうか?)したようなので、アップデートが必要です。
自分はAndroidユーザーなので、「google playストア」に行って、「将棋連盟」で検索したらこんな感じになりました。

一番上は将棋連盟HPのアプリです。
ちょっと他のラインナップに比べて画像に疑問を感じるので(笑)いずれはかっこよく変えてもらいたいですね。
対局結果とかをチェックするのに便利だと思います。
ウォーズや24は、自分の場合は指すときはタブレットなので、スマホには入れていません。
一番下の「i羽生将棋」は、覚えて間もない方が将棋の基本的な指し方を覚えていけるようなアプリになっています。

で、モバイル中継のアプリをクリックすると、こんな感じになって、


更新ボタンを押すとアップデート完了です。

この土日は、もちろん電王戦が大きな注目を集めたと思いますが、リコー杯のアマチュア予選もあったので昨日、棋譜をチェックしてみました。
中でも山田ー山田戦は、動きの多い面白い将棋でした。
また昨日はAbemaTVをご覧になった方も多いと思いますが、この対局もモバイル中継でチェックすることができます。

こんな感じで観れます。
(※実際の画面は機種や、スマホorタブレット、あと設定によっても多少異なると思います)

3大攻め将棋、なるほど。

いま、僕はモバイル中継を観ない日は、たぶん自分の対局の日以外にはないはずです。
一棋士にできることとして、プロの対局と、中継の面白さをこれからも日々伝えていけたらと思っています。

 

藤井四段

AbemaTVで毎週日曜日の夜、「炎の七番勝負」が放送中です。
強いのはもう十分わかっていたつもり、しかし、それにしても今日のはすごかったですね。
天才少年、という僕があまり好きではない言葉を、使わざるを得ない局面でしょうか。

まず中盤で、△7六歩に▲同銀と取った手がびっくり。△6六桂の両取りが見えてますからね。
(図面略、すみません)

この手を見て頭に思い浮かんだのがこの将棋
(名人戦棋譜速報、要会員登録)
先日のA級順位戦最終局、渡辺ー行方戦。
43手目の感想戦コメントに「ここで△6六桂は▲6七金右で全然ダメ。金を取っても喜べない」と書いてあって、なるほどそういう感覚なのかと、感心したというか、驚いた記憶がありました。
桂で金の両取りをかけさせて、さらに後手を引いても悪くないという発想は自分には全くなかったので、吸収していかないといけません。

そこから数手進んで、▲6六桂△6三銀▲4六角というのがまた気づかない手順。
再び後手を引いて、悪くないという判断。6六の地点を埋めておくのが大事ということなんでしょう。
その後も比較的受け身の指し手が続いていたのに、気が付いたらうまく体を入れ替えていて、最後はきっちり一手勝ち。強いです。
あさっても新記録なるかで、また大きく報道されそうです。

ところで、谷川先生や羽生先生がデビューされた頃というのは、いまのように棋譜がこれだけ観られることはおそらくなかったと思います。
神秘的な部分が多いのと、こうやって強さがはっきり分かってしまうのと、どちらが得なのかはよく分かりません。
ともあれ、これからも将棋に注目して、自分も少しでも勉強させてもらおうと思います。