連日の

順位戦観戦でした。

控室に着いたら将棋世界誌の取材で来られていた泉先生に「片上君、ずいぶん久しぶりじゃないの?」と声をかけられました。
たしかに、前日のA級の前がいつだか、思い出せないぐらい久々でした。

若い頃は控室の常連で、順位戦の日は半分ぐらいは行っていたと思います。
いまはネット中継が充実していること、他の勉強法が増えたこと、家が少し遠くなったこと、昔よりは夜型の生活でなくなったこと等々、いろいろな理由で少なくなりました。
でも、やはりリアルタイムでその日の将棋を検討するというのは良いですね。
勉強にもなるし、何より将棋を観ること自体が楽しいので。
これからも機会があれば足を運びたいと思います。

さてC2は、夕休間際に及川六段が勝って早々と昇級決定。
高勝率でも、というかそういうときにこそ大きな結果が出ないと満足できない世界なので、さぞホッとしたのではないかと思います。おめでとう。
2番手の石井五段も勝てば決まりでしたが敗れ、2番手以降はやや混戦模様になってきました。
残りの半分と、最終日、どうなるでしょうか。

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何度かブログにも書いている通り、現在囲碁将棋チャンネルの「中級講座」を担当しています。
こちら10分番組で毎週1テーマずつ進んでおり、火曜・土曜の放映(内容は同じ)となっています。

中級ですので、有段者に手が届くかどうかの分かれ目になりそうな内容にしたつもりです。ぜひご覧ください。
またご質問等コメントにいただきましたら、なるべくお答え、もしくは記事で取り上げさせていただきます。

今日から棋王戦5番勝負が開幕ですね。
相掛かりで現在はあまり見ない形のような気がしますが、ここからよくある形に落ち着いていきそうな感じもします。
フルセットまで見たいですが、どうなるでしょうか。

最終日へ

昨日は夕方、NHKでちょっとした取材を受けてから、連盟へ。
こちらの番組は5月頃放映見込みとのことで、撮影を進めているところのようです。
正式に告知が出たらまたご紹介したいと思います。

A級順位戦は、佐藤ー糸谷戦の解説担当でもあったのですが、渋谷を出たらすでに終わりそうな局面で焦りました。
結局は夕休明けすぐに終わりました。糸谷君の優れた大局観が光る一局でした。
早指しの彼は「良くなるとますます早い」のが特徴なので、結果として早い時間に勝つことが多く、A級に上がってもそのスタイルは変わりませんね。

その後、終電間際まで他の対局を観戦。
久々にゆっくり検討に参加できて、至福のひととき、楽しい一日でした。
特に久保王将のさばきには感動しました。
▲6八金と一度しゃがんで、▲5六歩と突いて4六の歩を取らせて▲5七金、そこから駒が次々にさばけていく様は圧巻で、ぜひ盤に並べて味わってほしい手順です。
ああいう振り飛車を指したいと思いますが、マネするのは難しいですね。

他、豊島二冠の深い研究にはいつもながら驚嘆しました。
深浦ー広瀬戦は中盤、稲葉ー阿久津戦は終盤で形勢が揺れたように思います。
深浦九段はずっと歩の少なさに悩む展開だったと思いますが、それをものともしない勢いのあるスクラムに圧倒されました。

最終戦は5局中4局は挑戦もしくは降級に絡むカードとなり、最終日も盛り上がりそうです。

今日も夜はC2の観戦に行く予定です。

ラス前

今日はA級順位戦の8回戦一斉対局、いわゆる「ラス前」の日。

今期A級は最終日を前にして挑戦者が決まる可能性はすでになく、盛り上がる展開になっています。
今日は僕も連盟に観戦に行く予定です。
どんな将棋が見られるか、とても楽しみにしています。

今年は関西でも2局行われ、(東京だけでなく)関西将棋会館でも解説会が行われるようです。
ぜひ、足をお運びください。

藤井君は昨日(棋王戦予選)も圧巻の強さでした。
観戦していて、振り飛車側がまずまずと思っていたら中盤の△3七銀成!は見えませんでしたよ。
将棋には良い手があるものですね。

余談ですが対戦相手の中村亮介君は、僕から見るとだいぶ後輩ながら三段リーグを一緒に抜けた間柄で、彼の力強い振り飛車にはずいぶん苦しめられました。
お互い棋士になってからも、ずいぶん負かされています。
あの当時、もし昨日のような振り飛車破りのお手本があったら、きっと影響を受けていただろうなとふと思いました。

それと、今夜は銀河戦の対局(八代六段戦)が放映予定です。
今日はA級を観る方が多そうですが、同時視聴や録画・再放送等も活用しつつ、ご覧いただければと思います。
個人的な振り返りは来月の半ばぐらいまでにと思っています。

では今日はこのあたりで。

負け

昨日の対局は、先手番で久々に三間飛車を採用。
最近流行の急戦形で、ある程度は予想していた形になったものの、その後の指し方が難しく、中盤でミスが出てしまいました。
時間配分なども含めて、指し方が難しい将棋だったので仕方ないかなと思います。

王将戦は「大阪王将杯」になり、年末と先週と二度行って準備も万全だったのですが、実らず残念です。
来週からも対局が続くので、気持ちを切らさずにまた次頑張ります。

高見叡王への挑戦権を争う叡王戦準決勝はどちらも年下の棋士が勝ち、挑決は永瀬ー菅井戦になったのですね。
今年度のタイトル戦では菅井ー豊島戦(王位戦)や中村ー斎藤戦(王座戦)などの若いカードがありましたが、挑決も含めてこの世代同士になるのは初めてのことだったと思います。
ただでさえ大きな勝負ですが同世代として、特に負けたくない感の出た戦いになりそうで、楽しみです。