勝ち

昨日の対局は、後手番で藤井システムの新型。
前期の叡王戦本戦・丸山ー藤井戦で現れた将棋と似た形になりました。

中盤のワカレは苦しかったですが、相手が形勢をはっきりさせようと長考に沈んだところで意外に決まらず、そのままの流れで終盤に入ってからの幸運な逆転勝ちでした。
良い将棋が指せたと言えるかは微妙でしたが、優勢になってからはしっかり着地を決められたと思うのでその点は良かったです。

王位戦はこれまでのところ(新棋戦の叡王戦を除くと)もっとも相性の悪い棋戦で、リーグ入りはないどころか予選決勝進出も今回が初めてのはずです。
理由ははっきりとは分かりませんが年齢とともに、持時間4時間に適正が合ってきているのだと思います。
半面、夕休あり(5・6時間)の将棋や早指しの成績は下がっているので、そこは改善というか巻き返さないといけません。

そんなこんなで、課題や悩みは尽きませんが、年末に大きな勝負が指せることになったのは嬉しい限りで、年内は緊張感を持って過ごせそうです。
次の対局も頑張ります。

昨日の竜王戦等の話題はまた明日。

王将戦と竜王戦

昨日は王将リーグのプレーオフすなわち挑戦者決定戦があり、渡辺棋王の勝ち。
先月のJT杯決勝に続いて、関西の後輩相手に競り勝ちで、勝負強さは相変わらずですね。

昨日の将棋は渡辺さんが後手で、角換わりから相早繰り銀の戦型でしたが、直前のリーグ最終日すなわちプレーオフ進出を決めた将棋は、先手番での早繰り銀を採用したばかりでした。
この2局の用意周到かつ戦略的な戦型選択(たぶん)は非常に印象に残りました。

タイトル戦では打って変わって対抗形の将棋ばかりになることが予想されます。
ここでの戦型選択にも注目です。

 

今日から竜王戦第5局、舞台は能登半島の和倉温泉。
ちょうど昨年のこの時期、小旅行で能登に行ったことを思い出します。
とても良いところでした。ツアーで観戦に行かれている方はうらやましい限り。

戦型はついに角換わりを離れ、矢倉模様の出だしになっています。
ただここからいわゆる「矢倉」になるかどうかは、まだ分かりません。
モバイル中継の戦型自動判定でもいまの段階では「未定」なんですね。
(現在は矢倉の骨格が完成した11手目)

この戦型は多様化が著しく、いま書いている本にもそのあたりのことは書いています。
矢倉は変わりました。
今日の午後の進行はたぶん来年の流行に大きな影響を与えるので、とても注目です。

ところで、今日は他に中継がないのですね。
どうやら東京の将棋会館では対局がないようで、火曜日にこの状況はかなり珍しい気がします。
昨日が月曜日にしてはかなり豪華メンバーがそろったので、その反動かもしれません。

明日はB2順位戦が行われるなど、再び対局の多い日になるようです。
自分も対局なので、今日は詰将棋に取り組むなどして明日に備えます。

 

叡王戦とか

一昨日の夜のこと、ポン酢の栓を引き抜いたところ何か変な方向に力がかかったらしく、突き指みたいな症状になってしまいました。
人間どこでどうケガするか分かりませんね。
翌朝になっても痛くて、右手の人差し指だったのでちょっと心配しましたが、さらに一晩たったら何事もなくて一安心。
丈夫な体に生まれてきて感謝です。

一昨日の叡王戦は非常に興味深い内容でした。
ちょうど今月の将棋世界、千田君の連載に書かれている将棋と同じ立ち上がりだったようです。
中終盤の展開はあまり類を見ない感じの長期戦で、大変な将棋だったと思いますが菅井七段の指し回しに安定感がありました。

この日は藤井七段が解説デビューということで、大きな話題になっていました。
しかしそれは、あくまで将棋ファンの間の話かと思ったんですが、よもやこれがNHKや共同のニュースになるとは。
さすがにそれはちょっと違和感が・・どうなんでしょうか。
とはいえ、彼のことだからきっと解説者としても有能、一流なのは間違いないところでしょうね。
20時で交代だったと後で知って、いまさらながら年齢のことを思い出しました。

その後、ニコ生は昨日が詰将棋かるた、今日はひふみの日ですか。
どうでもいいことですが、ひふみの日は年に2回ありますね。
詰将棋カラオケもTSで観ようと思っているうちに時が経ってしまったし、なかなか時代の波に乗れません(?)
まあ、いろいろあるので仕方ないんですけど。

そんなこんなで、今日はこのへんで。

先月の写真

2週間ほど経ちますが、将棋の日の式典に際しての写真をいただきましたのでご紹介します。

こうやって会長から一人ひとり、免状(感謝状・表彰状等)をいただきます。
会長にはさまざまなお仕事があるわけですがこれはその中でも会長にしかできない重要なお仕事の一つです。
免状は決まった文面があるわけですが、感謝状や表彰状は一人ひとり書かれている内容も違いますので、読み上げるのにも緊張感があります。(たぶん)

なお、免状は専属の係の方がすべて手書きで書いていて、そこに会長・名人・竜王の署名が入るという事実はよく知られていますが、実は棋士への免状は会長の署名のみです。
理事時代、ネット将棋(将棋倶楽部24・将棋ウォーズ・81dojo等)からも段位の申請ができるようにしたのは大きな仕事でした。
興味のある方は上記リンクをご覧ください。

第44回「将棋の日」表彰・感謝の式典の模様(連盟HP)
高見君と増田君の間に入れてもらったのは、良い記念になりました。

 

その翌日は「宮城山形将棋対抗戦」にお招きいただいておりました。
山形県支部連合会HP内に集合写真・大会結果が掲載されていましたのでご紹介します。

蔵王に行ったつもりでいましたが(間違いではなさそうだけど)実際には「遠刈田(とおがった)温泉」というそうですね。
遠がったなあ、と思わず言いたくなるところですが仙台から車で1時間足らずでそこまでではなかったです。
また機会があればと思います。

たっぷり指して、たっぷり呑んで、温泉に入って翌朝、ふと思い立ってホテルの外に出たらきれいな飛行機雲が出ていました。
この冬は比較的温かくて、空気がとても澄んでいてこの日は特に心地よい日でした。

その翌週は2泊3日で栃木でした。
宇都宮では恒例の段位認定大会、ここ数年は必ず自分のいただいた免状を持っていって、見てもらうことにしています。
今年はいただいたばかりの七段免状を持って行くことができて良かったです。
本物を見てもらうことで、そこに向けて頑張ろうというモチベーションにつながればと思います。

最終日は那須に足を伸ばしていました。
たまたま入ったそば屋で帰りがけ、ふと顔を上方に向けたら見慣れた字が目に飛び込んできました。

写真がヘタで、光ってて見づらいのが申し訳ないんですが、大山先生の書です。
なんでも先々代(?)のご主人が懇意にされていたのだとか。
あまりない偶然にびっくりしました。
ちなみに右から「思い、邪(よこしま)、無し」と読むはずです。

では今日はこのあたりで。