プレーオフ、棋王戦

昨日のA級プレーオフは豊島八段の勝ち。
次はすぐ明日、しかも東京なのですね。やっぱり「忙しい」とかそういういうレベルではないような。

ダイレクト向飛車は佐藤ー豊島戦が何局かあって、それをベースに最近はだいぶ定跡化が進んできた印象です。
もうすこししたら普通の人にもマネできるよう・・・にはなかなかならないと思いますが、参考文献があることは大きいので力戦党はレパートリーに加えてみるのも面白いのではと思います。

 

明けて今日は日曜日ですが棋王戦第3局。
ふと思ったんですが豊島八段が棋王戦ももし挑戦していたら、さすがに日程を組むのは不可能だったでしょうね。
その場合はどうなったんだろう?考えても仕方ないですが、最近将棋界では信じられないことばかり起きているので、あるいは来年の今頃に誰かが・・。

戦型は角換わりでまあこれは予想通りとして、渡辺棋王が早くも攻めかかっています。
こういう指し方を渡辺棋王はあまり好まない印象があったので、これは面白くなりました。

今月の将棋世界の巻頭カラーは棋王戦第1局で、僕も現地にいたわけですがあの将棋の永瀬七段の粘りは本当にすごかった。
定義によるとは思いますが大舞台で印象に残る将棋、という意味ではあの将棋も彼の名局のひとつに数えられると思います。
ここまでの2局を受けて戦い方を変えたということなのかどうか、と考えるとひときわ興味深いところです。

順位戦とか

昨日のB1は阿久津八段が逆転昇級。
6-4での「昇級」は自分の知る限りでは初めて見ましたが(7-3ですら珍しい)、過去に例はあるんですかね?
今期はA級もあんなことになってますし、混戦の象徴のような結果でした。

阿久津ー松尾戦は大技の掛け合い、派手な手が何度も飛び出して面白い将棋でした。
華がある、とはこういう将棋のことを言うのだと思いますが昇級を懸けた対局でそういう将棋になったことがすごいです。
もう1局の郷田ー橋本戦は、棋譜コメントにもあった▲7五歩が珍しい類の妙手でした。

水曜日のB2最終日は降級点2枠をめぐる争いでしたが、最後に残ったのが自分より後輩の戸辺君と大石君で、2人ともとても順調に出世していった棋士なので驚かされます。
やっぱり厳しい世界だなと思うと同時に、このクラスの先輩方のように自分ももっと頑張らなくてはと気持ちを新たにしました。
自分の最終戦は来週火曜日。

今日はA級プレーオフの第2局、これは佐藤会長お得意のダイレクト向飛車でしょうか。
会長も豊島八段に負けないぐらいの過密日程(対局だけでなく公務で)だと思うので、余計なお世話とは思いつつも心配しながら観てしまいますね。
いつも通りの面白い将棋が観られるのを楽しみにしています。

今日は将棋まつりの慰労と長谷部君のお祝いをかねて、日帰りで宇都宮。

負け

昨日の対局は、残念ながら完敗でした。
やっぱりA級棋士は強かったです。
数日後にはまた順位戦の対局があるので、気を取り直して頑張ります。

 

注目の師弟戦は弟子の完勝でした。
帰ってから将棋の内容を見ましたが相変わらず強い。
本当にスキがない感じですね。

いつも以上に報道も多かったみたいようです。
これで今年度連勝部門の1位と2位だそうで、これまた前代未聞の記録ではないですかね。
勝負の結果もさることながら、報道量や勝負の大きさや直前の対局の勝ち負けなどに関わらず、将棋のクオリティがぶれないところがすごいなと思います。

それにしても、この注目の舞台で「千日手」が出現するとは。
千日手とは何ぞや、ということでまたひとつ、将棋に関する知識がお茶の間に届いたことでしょう。

 

王将戦第5局は大乱戦を豊島八段が勝ってこれで2-3に。
王将戦とA級のプレーオフを完走したらすごいことになる、と言われていますがいまのところその勢いですね。
明日はどうなるでしょうか。

封じ手の局面は久保王将のペースという声が多かったみたいですが、自分の感覚では玉が薄いのでむしろ大変だったように見えました。
△3四歩が一石二鳥の好打になった、ということでやはりこの将棋の急所は3五の銀でしたね。

 

このところの女流棋士結婚ラッシュには驚いています。
この短期間で3人とか、2日連続の発表とかはたぶん空前絶後でしょう。
藤田さん、谷口さん、高浜さん、おめでとうございます。
春ですね。

東京は昨日は寒い雨の一日、今日は春の嵐の一日。
用事もないので家で順位戦観戦の日にします。

本日対局

予約投稿です。

今日は王座戦の二次予選で相手は屋敷九段。
今期は降級が決まってしまっているとはいえ、自分にとってA級棋士との対戦は久々なので楽しみにしていました。

この1か月ぐらい、対局でも練習将棋でも、ついでに趣味のバックギャモンでもずいぶん負けが込んでいたのですが、今月に入ってからは自分の体感としては復調傾向です。

対局自体はNHK予選を除くと1か月ぶりとすこし間隔が空きました。
新鮮な気持ちを大切にして、良い将棋が指せるよう頑張ります。

 

今日の注目は何と言っても杉本ー藤井戦(王将戦)ですね。
これほど世間から注目される師弟対決というのも、なかなかお目にかかれるものではありません。

この将棋のことや、昨日の王将戦第5局の話題はまた明日にします。

それでは。

詰将棋のはなし

今月の詰パラ、大学に棋士の名前が3人並んでいるのが目を引きます。
順に宮田六段、谷川九段、飯島七段。

宮田六段といえば解答選手権での活躍が有名ですが、業界では詰将棋作家としても知られているので初入選とは意外でした。
飯島さんがこんなこと書かれてましたが、ご本人のも負けず劣らず良い作品だと思いますよ。

3問ともこの手数の割には超難解ではないので、腕に覚えのある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
(もちろん難しいと思いますが他の月よりは、という意味です)

詰パラでは新年号で毎年「段位認定」と題して10問出題されるのが恒例なんですが、今年は谷川九段と北浜八段の作品が並んでいて、あれは試験されてる感がすごかったです。
最近パラの他にサロンとか、専門誌で棋士の作品を見かける機会が以前よりは増えている印象がありますがどうなんでしょう?

詰将棋といえば、谷川先生の言葉で「趣味は詰将棋創作」というのと「詰将棋創作は楽しすぎるので危険(勉強の妨げになりかねない。解くのは良い)」というのはいずれも有名だと思いますが、あれは目にするたびにいつも信じられない気持ちになります。
実際そう言われた藤井六段は詰将棋創作を控えるようになったという話も最近本で読みましたし、ちょっとレベルが違うなあという感じです。
僕の感覚だと将棋に触れている限り、絶対にマイナスにはならない気がするので、勉強の濃度が違うんだと思います。

谷川先生は最近明らかに発表数が増えている(しかも大作が多い)ので、趣味の時間を増やしているということなんでしょうね。
詰将棋ファンにとっては嬉しい限りでしょう。

僕は対局の前日は詰パラを眺めていることが多くて、幸い今月は大学の3問が詰んだので今日はそこまでたどりつくことを目標にします。

 

王将戦第5局、お互いすごい踏み込みで、力戦ブームの現代将棋らしい展開です。
しかし▲2八銀~▲1七銀~▲2六銀~▲3五銀って、こんな手順がタイトル戦で観られるとは。

昨日中継されていた谷川ー西川戦や千田ー近藤戦も見たことのないような力戦でした。
コンピュータが人間に比べて特に優れている点のひとつが「見たことのないような局面でも正しく形勢判断する能力」だと聞くことがあります。
コンピュータに学ぶことで、そういう能力を人間が新たに獲得しようとする、その進化の過程なのかもしれません。
最近はよく、そんなことを考えながら観戦しています。