偉業と、これから

棋聖戦第4局、またしても期待に違わぬ名局でした。
17歳でのタイトル獲得は信じられない偉業ですが、将棋の内容から考えると意外な結果とは言えません。

昨日の将棋は、終盤の△8六桂が妙手でした。渡辺さんも、気がついてなかったみたいです。
終盤の読みのスピード、視野の広さ、判断力、などが本当に素晴らしいです。

関西将棋会館には35社、71人が集まっていたそうです。
記者会見で語られた「盤上の物語」という言葉は彼らしい、美しい言葉だと思いました。
特別な人の、特別な日の、特別な一局に僕も心から感動しました。

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かつて藤井少年について豊島竜王名人の語った「これまでの人間では考えられない棋力に到達する可能性が高い」という言葉を、最近よく思い出します。
思ったよりも早く、その日はやってくるみたいです。

また、今後は将棋以外の分野でも、それと同じことが起きる可能性は極めて高いと思います。
藤井棋聖がそうであるように、世界中で数多くの10代の少年が、子供という枠を飛び越えていままで誰も為し得なかったようなことを達成したり、世界をあっと驚かせるようなことを実現させたり、といった未来が、容易に想像できます。

それを祝福し、包摂し、活かせるような社会がこれから来てくれると良いなと思います。
そうしたいろんな分野の、情報革命・AI革命の中で新たに生まれてきた天才たちのさきがけとして、彼の偉業も語り継がれるようになるのではないかと思います。

将棋界は彼の出現によって新たな時代に入りました。
彼が強いと同時に華がある、というのは将棋界にとって本当に幸運なことだと思います。
これからも楽しませてくれると思いますし、楽しんでいきたいです。

目標を持つこと

以前にブログにも書いた、バックギャモンの「BMAB」で目標のPR4切りを達成できたみたいです。
と、書いても大半の方には何のことか伝わりにくいと思うのですが、簡単に言うと、自分のプレー内容がどのくらいのレベルなのかを表す指標のようなものです。
4というのはそんなに簡単な数字ではないので、とても大きな達成感があり、嬉しいニュースでした。
この1年くらい、自分なりに努力してきた甲斐がありました。
ただGM(grandmaster)の資格取得にはどうやらあと一歩らしいので、次のリーグ戦もいまの調子で頑張っていきたいです。

このことで思うのは、やはりどんな分野でも、数値目標というのは大切なのだなということです。
最近の自分は、将棋もそれ以外のことでも、ちょっと目標を失ってしまっているところがある気がするので、これを機に改めて短期・中期・長期の目標をきちんと持って、この先の人生をより豊かなものにしていきたいと思いました。

ギャモンは一生の趣味として、これからも息長くトーナメントプレイヤーとして続けていきたいと思っています。

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昨日の中継、上村五段が豊島竜王・名人を破る快挙。
当然ながら内容も充実したもので、特に優勢になってから粘りを振り切る指し回しが、見事だったと思います。
上村君の横歩取りは藤井四段の先手番に初めての黒星をつけたり、王位リーグでも白星を挙げたりと、今後も要注目ですね。

それと阿部先生の九段昇段。勝数のみでの到達は史上初とのこと。
これは相当にすごい記録だと思います。
将棋界では突出したスピード記録と、長年の積み重ねのいずれもが、高く評価される世界です。
それは長く積み重ねることが、いかに難しいか、そして年々難しさが増していくということを、誰もがよく分かっているからだと思います。
おめでとうございます。

今日は棋聖戦第4局。
藤井七段は北海道の王位戦から中1日での大阪対局ということで、体力的にはかなり大変だと思います。
作戦を練ってきたであろう、渡辺棋聖の作戦は第2局に続き急戦矢倉でした。
完全に藤井七段の側が「受けて立つ」感じになっているのがすごいところで、当面はどこまで渡辺棋聖の想定内で進むかどうか、が注目ポイントです。

負け

一昨日の朝、急にブログが閲覧できなくなってしまったのですが、その後無事復旧しました。

昨日の対局は、後手番で四間飛車。
穏やかな駒組みが続くかと思っていたところで鋭く踏み込まれて一気に敗勢になり、その後は粘ったのですが結局チャンスが来ないままの完敗でした。

このところ、どうにも納得のいく将棋が指せません。
何かを変えないといけないのは明らかですが、なかなか難しいです。
難しいですが、このままひっそりと朽ちていくわけにはいかないので、なんとかきっかけをつかめるように、踏みとどまりたいです。

王位戦はすごい将棋だったみたいですね。
まだ内容を見ていないのですが、藤井七段がまたしてもとんでもない終盤力を発揮した、ということだけは分かりました。
後でじっくり鑑賞しようと思います。

これから東京に戻ります。

大阪遠征

明日は順位戦で平藤七段との対局です。
各クラスすでに始まっていますが、1局目が抜け番だったので自分にとってはこれが開幕戦になります。
今期も一局一局、全力を尽くします。

関西での対局のため、今日はお昼すぎから大阪に向かいます。
遠出は数か月ぶりのことになりますが、普段の対局に向かうときと比べて会う人の数が多いわけではないので、特に問題はないでしょう。
マスクや体温計などを持っていくのを忘れないようにしないといけません。

東京の感染者数がこのところ増え続けていますが、自分自身は幸いなことに、日々を健康に過ごせています。昨夜も平熱でした。
最近は対局前には平熱ですと書くのを恒例にしていたところ、そういえば先週の対局の際は忘れていました。
もちろん検温自体はしているので問題はないのですが、これからも状況に一喜一憂したり、油断しないようには気をつけておきたいです。

では、行ってきます。

NHK杯 放映とテキストなど

今日のNHK杯の放映、ご覧いただいた皆さまにはどうもありがとうございました。
録画の方もおられると思うので、とりあえず内容や結果は、また改めてにします。

この将棋について、NHKテキスト「将棋講座」9月号に自戦記を書きました。
良かったらそちらも、お読みいただけると嬉しく思います。

また同じくNHKテキスト、ちょうど今日あたりが8月号の発売日と思いますが、先月号に続き予選のダイジェスト記事を執筆しています。
(前後編の2部作)
こちらもぜひよろしくお願い致します。

今日は棋士会のオンラインイベントがあるようですね。
豪華メンバーの競演をぜひお楽しみください。

明日・あさっては王位戦第2局、舞台は札幌。