7/7 阿部光六段戦

残念ながら1回戦負けとなってしまいました。
今朝はブログを更新しないで出かけたので、先ほどの対局のことを簡単に書いておきます。
棋譜はこちらで見ることができます。

三間飛車は先週に続いての採用。
序盤は軽い作戦負けと思っていましたが、図の局面ではチャンスが来たような気がしていました。

ここで△8三銀と埋める手は、プロなら誰でも第一感のはず、しかしこれが手拍子の疑問手でした。
モバイル中継でも確認したところ、案の定5秒で着手していました。

感想戦コメントにもある通り、代えて△7五歩の先着を急げば、難しい勝負でした。
7五・7六の地点を押さえるのが最優先だったのです。
解説の飯島さんに指摘されて、すぐに納得しました。
玉頭戦は対抗形の華、こういうところで正しく指せないと振り飛車は勝てませんね。

最近は若くて強い後輩との対戦が続いています。
次の対局もすぐあるので、気を取り直してまた頑張ります。

明日対局

叡王戦で相手は阿部光瑠六段。
今年に入ってから立て続けに2回負かされており、正念場です。
ニコ生の放映もありますので、ぜひご覧ください。
強敵ですし電王戦出場棋士ということで視聴者の応援も多いかと思いますが、なんとか頑張りたいと思います。

以前書いた通り、叡王戦はニコ生の放映がない対局も含めて、棋譜がすべて公式サイトで公開されています。
記録用のタブレットとの連携で、ほぼリアルタイムで更新されているようですね。
実に便利になったものです。

 

王位戦は2日目に入りました。
羽生王位が早々に端歩を突いたのがまず目を引きます。
その後もどことなく注文をつけた立ち上がりで、第1局であることも考えるとこういうのはかなり珍しい気がします。
封じ手の局面は私の感覚では居飛車持ちですが、この後どうなるでしょうか。

挑戦者の菅井七段、途中で和服を着替えたとのこと、これもあんまり例のない一着でしょうね。
8時間の練習将棋を指したがったという話とか、実にまっすぐな彼らしい話です。
リベンジマッチのときのことを、いろいろと思い出してしまいました。

王座戦はベスト4が出そろいました。
今期の本戦は毎局若いほうが勝ち上がっている印象で、「フレッシュなメンバー」という言葉はよく使いますがベスト4でここまで若いのはさすがに珍しいのではないでしょうか。
ここからは誰にとっても特に大きな戦いになりますね。

先日の竜王戦の話題。
7月2日の対局について、佐々木勇気五段のコメント
7月6日読売新聞朝刊に佐々木勇気五段 対 藤井聡太戦の舞台裏記事が掲載

棋士の対局前や対局後のコメントが掲載されるというのは、以前はあまりなかったので良いことと思います。
将棋もスポーツの世界を見習ってできることはいろいろあるはずで、これもその一つでしょう。
「対局結果・予定」のページには「棋戦最新トピック」というコーナーが増えたみたいで、今後も充実していくことと思います。

藤井四段は今日、初黒星以来の初対局。
C2順位戦で、いつもの名人戦棋譜速報日本将棋連盟モバイルに加えてabema、ニコ生でも放映があります。
報道陣の数はいままでよりはずいぶん減ると思いますが、それでも引き続き注目されていることには変わりないでしょう。
職人の振り飛車相手にどんな将棋を指すのか、楽しみにしています。

6/30 八代六段戦 ほか

そろそろ次の対局が近いので、前の対局(棋聖戦)について簡単に記しておきます。

図は終盤の場面で、6筋でぶつかっていた歩を取った場面。
実は数手前に△6六歩と突いた時点ではこの手が見えていなかったので、ちょっと焦りました。
直前に気がついて、秒読みの中で対策を練っておけたのが良かったです。
ここで△6五桂がピッタリの一手で、勝ち筋に入りました。

実戦は以下▲6五同歩△5六角▲6七桂合△6六歩▲5九飛に△6七歩成と進んで詰み筋に。
実は△6五桂のとき単に▲6七桂と打たれる変化が読み切れていなかったのですが、△5六角▲5九飛に△7七桂成▲同金△6六金と攻めて、どちらの角も取れないので勝ち筋です。
お互いに桂馬がよく活躍した一局でした。

全棋譜は日本将棋連盟モバイルでどうぞ。

昨日の竜王戦決勝トーナメント、▲8五歩と銀を呼び込んだら、△同銀~△8六同銀!と頭から突っ込んだのにはびっくりしました。
こうやってお互いの判断や価値観が真っ向からぶつかる場面というのはときどきあり、いやおうなく勝負どころになるわけですが本局は銀損しても歩切れや玉形の差が大きい、という見方が正しかったようです。
現代将棋の象徴みたいな一局でした。

 

昨日に続いてテレビの話題。

藤井四段の対局結果や当日の食事、といった報道が一段落した代わりに、将棋の特集を組んでいただくことが増えてきた気がします。
けっこうなボリュームの尺で、かなりの数の関係者に取材して、棋士もスタジオや収録で出演して、という感じでかなり大がかりな特集が多いです。
切り口はいろいろですが見ている範囲では好意的な内容の番組が多く、ありがたい限りです。

将棋用語とか、もちろんミスもありますがあんまり気にしすぎなくても良いのではないかと個人的には思います。
(×打つ→〇指す、とか)
個人的にはどうやって、どういう側面を取り上げていただいているかのほうを見ています。
プロになること、プロとしてやっていくことの大変さや、歴史と伝統、所作や作法、道具、あとは教育、そういったところに注目が集まってくれればと願っています。

あといつかのワイドスクランブルで「クイズの問題になると良いですね」みたいな話をしてきたことがあったのですが、最近見たクイズ番組で実際にあって、嬉しくなりました。
他の分野のことのたとえ話とかに使われたり、地味にそういうのも注目しています。

 

今日から王位戦7番勝負が開幕。
これから夏の暑い時期に、日本列島を文字通り転戦するのがこの棋戦です。
初挑戦の菅井七段がどういう時間配分で行くのか注目しています。

そのほかに今日はA級が1局とB2、王座戦の本戦があり盛りだくさんな一日です。

歩頭桂

藤井四段フィーバーもひとまずは一段落と思いますので、通常営業に戻って(?)昨日のモバイル中継の話。
ただ、スクショ上げようと思ったのですがスマホを変えたために操作がうまくいかず・・近いうちにできるようにします^^;;

棋王戦の郷田ー永瀬戦、70手目の△2六桂はなかなかお目にかかれない類の妙手で、印象に残りました。
この手は
・自分の歩を相手陣に進める
といういつもの効能のほかに
・相手の飛車の利きを弱め
・歩を入手する
という一石三鳥の一着だったようです。

戦型は横歩取りと相掛かりとヒネリ飛車の中間みたいな感じで、何度も書いていますが最近はこういう分類の難しい将棋が増えました。
そこでこういう(部分的な)新しい手筋が出てくると、覚えておかなくてはと思わされます。

歩頭桂の手筋は通常だとこの記事の第4図みたいな形が多いです。
△8六桂▲同歩△同歩、と歩が進んだ形が、相手の囲いに直撃する大きな拠点になるという狙いです。
なので玉から遠いところでの歩頭桂は、かなり珍しい印象です。

昨日のもう1局の石川ー高野戦(竜王戦)でも、この手筋が登場していました。(79手目)
迫力ある攻めでしたが、本局の場合はわずかに駒が足りず、切っ先が届かなかったみたいですね。
プロの将棋は総じて紙一重です。

 

最近は将棋の勉強とブログ書きのほかに、テレビを観ている時間が増えた気がします。
言うまでもなく、棋士が多く地上波に登場しているからです。
しばらくは続きそうなので、他の棋士がどんなことを話しているか、将棋界がどんなふうに取り上げていただいているか、注目していこうと思います。

昨日の昼間は所用あり、出かけていたのですがあまりに暑い一日でまいりました。
いよいよ本格的に夏という感じです。そういえばもう今年も半分過ぎたらしいですし。
いずれにせよ、毎日だらけずにしっかり生きていこうという気持ちは変わりません。
基本的には家にいることが多いわりに、時間はいくらあっても足りなくて、ありがたいことですね。

今日の中継は竜王戦の決勝トーナメントと、朝日杯。

連勝止まる

大記録は29連勝でストップ。
昨日の将棋は、佐々木五段の完勝、かなり完璧に近い勝ち方だったと思いました。
テレビのスタッフの方にも説明したのですが、3段構えぐらいのかなり高度で綿密な戦略を練ってきていて、藤井四段が対応に時間を使わざるをえなかったのも、大きかったような気がします。

ただ「勝負所のない完敗」と本人は語っているものの、夕休前後の△9七歩や△8四飛はなかなか思いつかない手で、勝負術を感じました。
自分が指していたら、気がつかないうちに逆転を許してしまっていたかもしれません。
それだけ、佐々木五段の指し手が正確だったと言えます。

 

いまの過熱報道の状態になったころ、こんなツイートがありました。

 

たしかにそうかも、と腑に落ちると同時に、それだけで長くは続かないとも思いましたし、将棋界には役者はそろってるから大丈夫とも思いました。
連勝ストップでいまの状況は一段落として、この後が大事と思います。
昨日も書きましたが将棋界全体として将棋のどういう側面を強調して、どういうところを「売り」にしていくのかを、より意識していくべきと考えています。

 

今回連勝を止めた佐々木五段が「壁」という表現を使っていましたが一人のスターが現れればそこに壁となって立ちはだかる新たな強敵が現れ、そしてまた新たなスターが誕生する。
そうやって将棋界はずっと脈々と続いてきました。
その長い歴史と伝統、そして多くのスター棋士、ついでに言うとそれよりずっと数多くのスター候補棋士に、これからもっと光が当たるようにと思っています。

たとえば佐々木五段ももちろんその一人ですし、他にも強い若手棋士はたくさんいます。
竜王戦の挑戦者を決める、このあとの戦いにも注目していただけたらと願っています。

 

日付戻って一昨日の棋聖戦第3局は、斎藤挑戦者の勝ち。
一番返して面白くなりました。次の後手番をどういう作戦で行くかが注目ですね。

感想戦コメントにあった、△6七桂不成に代えて△5一金打というのはなんとも難しい手順です。
△7九金に代えて、ならすぐに思いつきそうですが、駒を当たりにしておいて当たりを増やすんですね。
やはり将棋の終盤は奥が深いものだと、改めて思いました。

藤井四段がタイトル戦に出られるのは・・という話題はよく目にしますが、トッププロの将棋は本当にレベルが高いので、そう簡単にはいかないと思います。
最年少タイトル獲得なるか?は今後の大きな注目ですね。