9/14 永瀬七段戦

棋王戦ベスト8入りを懸けた一番でした。

対局翌日に妙手の出た場面を書きましたので、その後振り返ってみて形勢の分かれ目となったと思われる場面をひとつ。

図は中盤の難所、長考40分余で3二の玉を2二に遠ざけた場面。
この手は後手の狙い筋である△5五銀に対して▲6五馬とかわしたときに、馬のラインに玉が入ってくる(以下△4三金なら▲5五飛△同歩▲4四銀のような攻めがある)のを避けた意味があります。

ここから実戦は▲4六馬△5五銀▲同飛!△同歩▲5四銀と進みました。
指している当人としては棋譜コメントのニュアンスとは違って、形勢が良いとは思っていなかったのですが、結果としては思い切って踏み込めたのが功を奏しました。

飛を切ってしまうので決断を要したものの、手順自体は一番自然なので、これでさばけなかったら仕方ない、という思いもありました。
こういう感覚を大事にしたいと思います。

ただ、その次の△4四飛打!には本当にびっくりしました。
もっともびっくりしたのは自分だけで、ソフトもこの手を示すようですね。いやはや。
こういういろんな手に出会えることが将棋の面白いところで、そう思える精神状態を、大切にしたいものです。

戻って図の△2二玉では△5五角と打たれる手を警戒していて、実際有力だったように思います。
実戦の▲4六馬のタイミングで△5五角と打つほうが自然なのですが、それには▲4七歩がぴったりです。
このあたりの変化がこちらに都合良くできていて、終盤も以前書いた通りで、勝ち運がありました。

秋田へ

今日はこれから秋田に出かけてきます。

今年は夏に、大曲にお招きいただきました。
また以前、横手にも一度おうかがいしたことがあります。
いずれも内陸部ですので、日本海側、秋田市は初めてのことになります。

つまりまだ秋田新幹線で終点まで行ったことはないので迷ったのですが、所要時間を考慮して今回は空路にしました。
もっとも、秋田空港も初めてなんですけどね。
地図で行った場所がすこしずつ埋まっていく感じは好きです。

昨日は順位戦観戦、の予定だったのですが夜は日本シリーズの応援で手につかなくなってしまいました。
まあそういう日もあるでしょう。
手に汗握る熱戦の末延長サヨナラ負け、無念ですがここからはトーナメントのつもりでホームゲームを頑張ってもらいたいです。

ブログは明日からしばらく9月の対局の振り返りを入れてあります。
早いものでもう11月なので、しっかり反省して次につなげていかないといけません。

では、行ってきます。

実戦詰将棋

すこし前の将棋になるんですが棋王戦の三浦ー佐藤戦の感想戦コメント(変化手順)で、奇跡的な詰み筋が書かれていて感動したので、図面を作ってみました。これはすごいです。

解答はコメント欄に記しておきますが、興味のある方はぜひ考えてみてください。
どうして実戦の終盤というのは、しばしばこういうことが起きるんですかね。

感動や憧れは上達への一里塚です。
こういうすごい手に頻繁に出会えることは、やっぱり環境という点で昔に比べて恵まれてるなと思いますね。

 

今日から竜王戦第3局、舞台は鹿島神宮。
鹿島アントラーズに鹿島神宮ですが、鹿「嶋」市なんですね。知りませんでした。
調べてみると、佐賀県に鹿島市が先にあったとか。そうでしたか。
ちなみに、いばら「き」県かしまし、です。それは知ってた。

戦型は大方の予想通り、3局連続3度目の角換わり。
傍から見てると同じようなことをやっている感じですが、サンプルがこうも増えてくると「角換わり腰掛け銀▲4八金型▲2五歩型vs△5二金型」などと細かく呼んで分けていったほうが良いのかなと、そんな気もしますね。
ちなみに今日は「▲4七金▲2六歩型vs△6二金型」に進んでいます。
当面はどちらがどこからどう仕掛けるかが注目ということになります。

今日はB1とC2の順位戦が同時に行われるなど、対局の多い日でもあります。
斎藤王座は初タイトル獲得から中1日で順位戦なのですね。大変な日程です。

今日は一日じっくり観戦dayにします。

新王座

注目の王座戦最終局、挑戦者の勝ち。
2年続けて、新王座が誕生しました。

大熱戦続きでいろいろなことがあったシリーズでしたが、結果としては最終局の振り駒は大きかった気がしますね。
そういえば王位戦もそうでした。

これで今年3人目の、1993年生まれの新タイトルホルダーです。
これだけ続くのはすごいですね。
実は僕も、同じ酉年です。1993年というのはちょうど自分が奨励会に入った年で、彼らの活躍は何だか感慨を覚えてしまいます。

それにしても本当に強い後輩が多い。
実力、品格に優れているのは頼もしく、また羨ましく、自分にとってのお手本です。

斎藤王座とは公式戦で一度だけ対戦したことがあります。
その一番で彼はB2に上がり、いまはB1でタイトルホルダーになりました。
願わくばもう一度、盤を挟む機会を持ちたいものです。

 

今日で10月も終わり、早いもので今年も年の瀬を意識する時期に差し掛かってきました。
最近は天気も良くて過ごしやすいですが、もうすこしすると寒くなってくるのでしょうね。

このところあまり用事がなかったので、集中して原稿モードに入っています。
今日は広島から両親が来るので、久々に外出する予定。

来月は対局こそ少ないですが東北方面への出張の予定がいくつかあるので、寒さに気をつけて、お会いする皆さんに喜んでいただけるよう務めたいと思います。

新女流とか

昨日はまた、新女流2級誕生のニュースがありました。
LPSAなんですね、と思ったら、同じく女流棋士の、大庭さんの娘さんなのですね。

先日の中村真梨花さんとの将棋は鮮烈でした。
ここからは一戦ごとに昇級・昇段が懸かってくるので大きな勝負ですね。
強くなって女流棋界を盛り上げていただきたいと思います。

昨日久々に弟子に会いましたが、一人暮らしはなかなか大変なようで。
最近ニュースでいわゆる「移民」に関する話題をよく目にして、うまく書けませんが、いろいろと考えさせられます。
日本は個人レベルではともかく政治レベルでは現状かなり冷淡な国なのだと思いますが、今後変わっていくのかどうか。
棋士の場合は将棋が一番なのはもちろんですが、彼女の場合それ以外にも大変なことが多いので、なんとかサポートしてあげたいところです。

風邪薬のCMに将棋が登場。
最近は他にもいろいろありそうですが、たまたまTLで流れてきたのでご紹介。
何度か書いてますがこういう小道具とかちょっとした要素に将棋が使われているのを見ると、将棋ブームを実感します。

向井理さんって同い年だったんだ、と初めて知りました。
ということは監修の伊藤真吾君も。
彼は「聖の青春」のときにも手伝ってくれていましたし、いまや手つき指導の第一人者かもしれません(?)。

今日は王座戦の最終第5局。
これほどどちらにも勝たせたいとファンが願う一局も珍しいでしょう。
挑戦者の先手で、大方の予想通り角換わりに進んでいます。