勝ち、小学生名人戦

先週の順位戦は、先手番で対雁木。
偶然にも、公式戦で3局続きましたがどの将棋も異なる展開になりました。

本局は早繰り銀急戦を選択し、序盤から終盤まで、ずっと難しい局面が続きました。
夜戦に入ってからの中盤戦では、すこし模様が良いかと感じていたところ、68手目△7七歩がすごい勝負手で印象に残りました。
(自分から要の金を取らせに来るような手なので)

その後、最終盤は負けを意識した場面もありましたが、そこで手が良いほうに行ってくれたのが幸いしました。
一日を通して集中力を切らさず、うまくバランスを保って指すことができたように思います。
降級点回避がほぼ確定の4勝目を挙げ、ひとまずホッとしています。

その後も連日朝からいろいろ入っていて忙しく、今日はようやくの休日でのんびり。
最近、疲れが回復しないまま次に向かっていると感じることが増えてきたので、うまく切り替えができるように心身の状態に気をつけておきたいです。

お知らせをひとつ。
日本将棋連盟創立100周年記念 公文杯第49回小学生将棋名人戦 開催のお知らせ

例年と大きく異なる点として、来期は各都道府県予選の代表者が集う東日本大会・西日本大会を、同じ日に天童で行います。
将棋の聖地で大会に臨める経験は貴重で、いまの小学生たちがうらやましい限りです。

いまは将棋大会が増えましたが、僕が小学生の頃はまだ都道府県予選はなく、東京に来て一発勝負でした。
広島将棋センターの本多先生に毎年連れてきていただいていたのを、懐かしく思い出します。

コロナ禍を経て、子ども大会の参加者を元に戻し、増やしていくことは将棋連盟の普及担当として、最大の目標としています。
ぜひ多くの子供たちに、予選会に出場してほしいと願っていますので、各都道府県の情報をチェックしてみてください。

勝ち

一昨日の対局は、先手番で矢倉対雁木模様。
序盤の何の変哲もなさそうな立ち上がりで、ちょっと面白い手順が現れました。

図から▲5五角△4五歩▲7七角と進展。
最初の▲5五角は、3七への転換を(普通は3手かかるところ)2手で実現しようという狙いで、たまに見かける手です。
次の△4五歩は、その狙いを許さないという手で、こう指されると角交換は避けられません。
が、やや伸びすぎになると見られているためか、実際にこう反発することは少ないイメージです。

対して普通は▲3三角成ですが、あえて▲7七角と引くことで、相手から角交換させて一手得(?)を狙いました。
トータルで見ると、最初の局面から「一手パスする代わりに△4五歩と突かせた」という勘定になっています。
損得は難しいところですが、悪くないと判断しました。

このあとは4五歩を目標に早めに戦いを起こしたのが良く、有利に運ぶことができました。
全体的にもまずまずの内容になったと思うので、良かったです。

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昨日は流行語大賞に「観る将」がランクインしたことが大きな話題となりました。
この言葉が将棋界の枠を越えて広く知られ使われるようになったということは、将棋というものの認知度の面で大きな転換点であると同時に、「かつては」やはり将棋は指すものと思われていた、ということも示しているのだと思います。
今後は「認知の次のステップ」にいかに進んでもらえるかが、普及の観点で重要ではないか、、、といったことを最近よく考えています。

また、新将棋会館のクラウドファンディングが2億円を突破したとのこと。


多くのご支援をいただき、本当に感謝しています。
引き続き、よろしくお願い致します。