永世七冠

一昨日は将棋界にとって歴史的な一日になりました。

羽生善治が竜王位を奪回し、史上初の「永世七冠」の資格を獲得(連盟HP)
数多くのタイトル戦を戦った佐藤会長はじめ、スター棋士たちの祝福コメントが掲載されています。

当日の読売新聞の号外をはじめ、各メディアでも数多く、大きく報道されていました。
こちらは翌朝の読売社説。
羽生永世七冠 将棋史に刻む偉業を称えたい

 

今期の竜王戦は、振り返ってみると第1局が大きかった気がします。
開幕前は渡辺竜王の調子は普通で羽生挑戦者はやや不調、と見えていたのですがあそこからそれが逆転した気がするので。あくまで傍から見ての印象ではありますが。
腰掛け銀に対して持ち駒の銀を合わせた▲5五銀という手があったのですが、あれは気が付きにくい攻めで印象に残りました。

最後の第5局はすこし差のついた内容でした。
そういえば七冠達成の一局もそうでしたし、案外そういうものなのかもしれませんね。

羽生先生ほど将棋を勝ち続けた棋士はいないし、今後もまず現れないと思いますが、それでもこの永世七冠、その前の同時七冠、いずれも達成の前に、惜しいところで失敗しています。
こんなとんでもない記録を、一度逃しておきながら、再度チャンスが来て、モノにするというところがすごいです。

 

今年はあまりにも大きなニュースが多くて、本当にすごい一年でした。
十大ニュースとかで、ランク付けするとどうなるんでしょうね。

一夜明けた昨日も、大きなニュースがありました。

AI「アルファ碁」を改良、将棋・チェスでも最強

詳細はちょっと僕には分からないのですが(論文は英語だし)、この記事を読む限り、革命的な進歩を遂げたように読めます。
きっとまた相当なブレイクスルーがあったのでしょう。
碁のときがとにかく衝撃的だったので、そのときほどの驚きはありませんが、ルール覚えて2時間って。

今週も面白い将棋が多く、中継の話もしたいのですがまた明日にします。

負け

あまりに悔しい敗戦でした。
負けるときはいつもそれなりに悔しいものではありますが、昨日の将棋は内容的に、ひときわこたえました。

序盤のワカレはまずまず、中盤は会心のさばきで、実際うまく指せていたと思います。
しかし最善の粘りを続けられると押し切るのは簡単ではなく、感想戦で調べても、これにてはっきり優勢という手は見つけられませんでした。
終盤に入ってからは、いつものように底力を発揮されてしまいました。
あんまり見たことのない配置というのは何かとミスが出やすいものなんですが、こういうのを秒読みの中でしっかり乗り切られるのは、もう何度も見てきた光景のような気がします。

 

同い年の宮田六段は、自分が出会ってきた人々の中でも相当な大天才で、そんな彼が同じ段位で、同じクラスに名前があるのは、この世界の厳しさの象徴のように感じることがあります。
もう何度対戦したか覚えてないぐらいですが、いまだに一度も勝ったことがなく、宮田君に勝つことは、大げさではなく僕にとって人生の目標の一つです。
また当たることもあると思うので、次こそは勝てるように頑張ります。

昨日のC1は早い終局もいくつかあったものの、全体としては熱戦の多い一日だったようで、自分の対局が終わったときに隣はまだ続いていて、それよりさらに遅い終局もありました。
自分自身は0時頃感想戦終了、タクシー帰りになって深夜の帰宅、夜明け前に就寝。

今日は昼まで寝てました。

永世七冠のニュースは、夕休のときに連盟に読売新聞の号外が届いていて知りました。
その話題はまた明日改めて。

今日は対局

予約投稿です。

今日はC1順位戦の一斉対局日。
日程の都合ですこし間が空いて、やや久々の順位戦です。

相手の宮田六段は、これまでに一度も勝ったことのない強敵で、しかも今期好調。
客観的に見ると厳しい感じですが、いつも通り一生懸命頑張ります。

相手は抜け番の関係で暫定2位ながら、自力の位置ではないためか、モバイル中継対象局ではないようです。
名人戦棋譜速報でご覧ください。

自分のほうは3勝3敗で、上にも下にもあまり関係のない位置取り。
この先は好成績の相手との対戦が続くので、そこで良い結果を出して来期の順位につなげたいです。

 

昨日の就位式、中村王座の挨拶はとても心に残る、本当に素晴らしいスピーチでした。
お客さんの顔ぶれも多彩で、棋士の姿がもひときわ多く、幅広い交流と、人柄が表れていると思いました。
本当におめでとう。

記録係りをしてわかったこと
カロリーナがコラムを書いています。
日本語もずいぶん上達しましたね。

竜王戦は挑戦者ペースの声が多いようですが、実際のところどうなんでしょう。
最近の角換わりは微妙な形の違いを追究する将棋が多く、傍から見ているだけではなかなか分かりません。
満天下注目の一戦、大熱戦になることを願っています。

 

 

さなる杯、ほか

昨日のさなる杯・浜松大会はおかげさまで100名を軽く越える参加人数で、広い会場が手狭に感じるほどでした。
やはり、地元の方々にとっても嬉しい悲鳴だったようで「昨年の1.5倍ぐらい」とのことでした。
本当に、ありがたいことです。
指導対局は30局をすこし上回るぐらいの数だったでしょうか。楽しくやらせてもらいました。

講演は将棋の歴史や文化的な側面について。
カタい話でもありますが、わりと得意分野でもあります。
チェスにはクイーンがいて、中国将棋には河や宮殿があって、そして言うまでもなく日本の将棋には持駒再使用のルールがあって。
日本の将棋の小駒は財宝(金銀桂香)がモチーフと言われていますが、世界には舟であるとか、ラクダなんかもいるそうですね。
世界の将棋類は、それぞれに共通項があると同時に、各地域の文化の違いを反映しているのです。

勉強に関係する質問のときに、「敵を知り、己を知る」という話をうまくできなかったのが反省点。
受験は特にそうですが、まずは自分が何が得意で何が不得意かをきちんと把握すること。
事前準備の段階では相手(志望校)の出題傾向をよく調べ、当日はその問題で何を聞かれているのかをよく考えること。
こうしたことが、単なる知識をつけていくこと以上に大切で、これは将棋との大きな共通点だと思っています。
またの機会もあると思うので、そのときにお話できるように準備しておきたいと思います。

終わったあとは浜松支部の世話役の方々と懇親会。
将棋界にとって大恩人であり、同じ時期に理事としてもお世話になった渥美さんに、久々にお目にかかれたのは嬉しいことでした。
将棋を指す子どもたちが増えている昨今、各地の指導者の方々にお世話になる機会も同じだけ増えています。
日々の感謝とともに、これからもご活躍いただけるよう、お願い申し上げます。

 

今日から竜王戦第5局、舞台は鹿児島県の指宿(いぶすき)。
流行の角換わり腰掛け銀に進んでいます。
何か意表の作戦が出るのではないかと期待していたのですが、そうはなりませんでした。
明日は自分も対局なので観られないのが残念ですが、どうなるでしょうか。

僕はこれから中村王座の就位式にお邪魔してきます。
今期の王座戦はまだ勝ち残っているので、良かったです。

夜は昨日お土産にいただいた浜松のうなぎを食べて、明日に備えたいと思います。

最近のニュースとか

今日はさなる杯(小学生名人戦)の静岡県大会にお招きいただいています。
朝早い新幹線で浜松に向かうので、予約投稿です。

早い時間の移動は、若い頃よりは苦にならなくなりましたが、日帰りの仕事はそれなりにハードでもあります。
普段通りの指導のほかに、ちょっとした講演とかもあるので、張り切って、やってきたいと思います。

家庭画報で将棋特集
正直言って、読んだことのない雑誌なんですがかなり大型の将棋特集だそうで。
すでに読んだ方の評判を聞く限り、質量ともに相当すごいらしいので、早く読まなくては。

ワールドカップで、日本とポーランドが同じ組に入って、対戦することが決まったとか。
カロリーナにコメントを、とのことで昨日僕に電話があったり。いろんな需要があるものですね。
今日か、あるいは近いうちのスポニチに出てるかもしれません。

流行語大賞に「29連勝」「ひふみん」がランクイン。
藤井四段の受賞コメント、相変わらずお見事ですね。

次の藤井聡太を生む虎の穴「研修会」の実態に迫る(all about)
外部サイトの紹介は控えめにしているのですが、とても良記事なので貼っておきます。
見どころは多く、特に中田さんの「子ども達はトビトビで強くなりますよね」という一言は印象に残りました。

九州研修会については先日、順位戦のお昼に豊川さんが先輩棋士と話しておられるのをたまたま聞いて、会員数が当初の倍ぐらいになっていると聞いて驚き、とても嬉しく思いました。
開設からちょうど2年になります。
九電さんのバックアップ、人口の多い街、棋士が住んでいたこと、関口君(僕とは奨励会同期の間柄です)という指導者がいたことetc.さまざまな好条件があって、実現しました。
ガイドの末尾にもある通り、ここから次代を担う子が出てきてくれることを願っています。

 

中継予定で知ったのですが今日のモバイル中継は「棋士人生、この一局」で村山聖五段ー堀口弘治五段戦。
村山先生の将棋は、昔のものも並べたことがあるはずなんですが、どんな将棋だったか思い出せません。
行きの車中の楽しみがひとつ増えました。

週明けからはまず竜王戦第5局、順位戦は火曜日にC1(自分のクラス)、木曜日にC2(前半)、金曜日にA級の首位攻防戦。
ほかにも女流王座戦の第4局や叡王戦本戦など、今週も盛りだくさんです。

いつの間にかやってきていた12月、というのが僕の実感なのですが今年も残り1か月、最後まで将棋を楽しんでいただけたらと思います。