熱戦多数、JT学校訪問、竜王戦

昨日は大熱戦の多い一日でした。
自分のいたブロックでもあった、叡王戦の六段予選は午前・午後と3時間オーバーの長期戦。
いずれも秒読みで形勢の揺れはあったと思いますが、どちらもバランスの取れた攻防が長く続いた好局だったと思います。
夜からの決勝戦は劇的なトン死だったようで、秒読みの中で長手数の詰みを読み切った金井六段はお見事でした。

王位戦の小林ー藤井戦は、藤井四段がまたも驚異の終盤力を見せてくれました。
棋譜コメントにも終局後のコメントにもありますが、飛車をタダで取らせて勝ちなんてことがあるんですかね。
他の場面も見どころ多数で、とんでもないものを見た感じがしました。

棋王戦はベスト4入りの大きな一番で、三浦九段が豊島八段に勝ち。
こちはら中盤以降ずっと三浦九段が優勢な将棋と見ていましたが、リードを守る技術、リードを広げさせない頑張り、双方の視点でとても勉強になる一局でした。

夜はB1順位戦。
谷川ー郷田戦の終盤がとにかくすごかった。
まさかあの後手玉が寄らないとは。

阿久津ー斎藤戦は中盤早々に盤の中央にと金が来る珍局。
最後は相入玉まであるかと思って見ていたら、よもやの千日手。
さすがにそこで寝てしまいましたが、指し直しも大熱戦だったようで。

全体的に成駒の活躍が多い一日だったような気がしました。
熱戦のバロメーターかもしれません。

 

僕は昨日は、JT将棋日本シリーズの関連事業である「学校訪問」で、足立区に行ってました。
お昼は打ち合わせをしながら給食をいただく。何十年ぶりかなあ。

5・6時間目をフルに使っての授業で、将棋の歴史・模範対局(作法を見て学ぶ)・指導対局・講話・質問タイムといった内容です。
個人的には小学校は久々でしたが、以前はよく行っていましたし、話すのは得意ですのでちゃんとできたかなと思います。
楽しみながら学んでもらえたら、それと将棋に限らず、何をやるにしても一生懸命取り組んでもらえたらと願っています。

決勝の東京大会はちょうど一か月後の11/19です。
将棋ブームの昨今ですので、子ども大会の参加者も過去最高を大きく上回るのは間違いないところでしょう。
ぜひ多くの子供たちに参加していただき、楽しい一日を過ごしてもらえたらと願っています。

 

そして今日から竜王戦七番勝負が開幕。
第1局の舞台は東京・渋谷のセルリアン東急。
いま舞台、と書きましたが能楽堂の、まさに舞台上での対局です。

昨日の前夜祭では歴代竜王がそろい踏みで、トークショー(前夜祭(5))などありとても華やかで楽しそうでした。
今日・明日のイベントや大盤解説、そして申し込まれた方は最高峰の公開対局を、どうぞお楽しみください。

順位戦とか

昨日は珍しく朝から夕方までずっと外出していて、用事をこなした一日。
ここからしばらくは毎日何がしかの予定があり、ほどほどに充実した日々になりそうです。

帰宅後、夜はB2順位戦を観戦。
戸辺ー中田戦の▲6五角がすごい手でした。
もちろんその一手だけで将棋が終わるということはなく、その後も見ごたえのあるねじり合いが続いて、面白い将棋でした。

戸辺七段はアマチュア・女流棋士の振り飛車党のお手本で、僕も(対局以外に指導のスタンスも含めて)いつも参考にしています。
ああいう個性と勢いのある将棋を指したいものですね。
簡単なことではないですし、結果を出すのはもっと大変ではあっても。

上位では首位の野月八段の将棋が、けっこうな逆転に見えましたが実際はどうだったのか。
最近の相居飛車は囲いの多様化が激しいので、形勢判断が難しく感じることが増えた気がします。

昨日のB2に続き、今日はB1順位戦。
名人戦棋譜速報でお楽しみください。

他に王位戦予選(藤井四段が登場)、棋王戦本戦、叡王戦枠抜け、マイナビ本戦と今日も盛りだくさんの一日です。
朝から夜までスキのないラインナップと言えそうです。

 

囲碁AIが「独学」で最強に グーグル、産業応用探る(日経)
大きなインパクトのある記事。
100戦100勝とか、人間にはありえない話だし。

囲碁のほうが将棋に比べて手数が長く、判断の要素があいまいで、詰みや必至という概念がないなど、人間にとって大変な要素が多いので、この先AIがどこまで進化するか、将棋以上に分からないのではないかと以前から想像していました。
記事に書かれていることはもとより、さまざまな未解決分野での活躍を彼ら(?)には期待したいですね。

七冠とか

昨日は囲碁の井山さんが七冠に「復帰」のニュース。
驚異的と言うか、奇跡的と言うか。
とにかく信じられないような偉業です。
囲碁は世界戦もあるので、日程もものすごくハードだと思うのですが。

将棋界は現在、7つのタイトルを6人で分け合っている状態なので、いっそう対照的です。
ただ、囲碁界でも有望な若手棋士はたくさん出てきているはずなので、1年後にどうなっているかは分からない。のではないでしょうか。
お隣でありながらあまり知らない世界ですが、井山さんに迫るような若い棋士が台頭して、中国・韓国にも勝つようになれば、いっそう盛り上がるだろうなと思います。

 

テレビの話題とか。
対局の翌日に、録画しておいたNHKスペシャルを観ました。

藤井四段のインタビューに対する受け答えの素晴らしさは、いまや世間の誰もが知っているような状態ですが、その発せられた言葉の一つ一つが、彼のイメージを作り上げて、ゆえにそこから離れられなくなってしまう。
という状態はなかなか大変なのだろうな。とあくまで想像ながら、思ってしまいました。

まだ成長過程(年齢的な意味で)のはずなので、言動や価値観や、その他自分にまつわるいろんなものが変化しても、それは当たり前のことだし、良いことだと思います。
将棋界のために活躍してほしいのはもちろんですが、同時に、自分に縛られずに大人になってほしいですね。
将棋の内容や結果以外で、期待されるものが大きすぎる状態というのは、本当に大変だと思います。

アド街@千駄ヶ谷、将棋もたくさん取り上げられていて、良かったですね。
将棋会館や鳩森神社以外にも、知っている場所や店がたくさん出てきました。
カフェが多いイメージはやっぱり正しかったのだなあと改めて思ったり。
日本棋院のある市ヶ谷も、近く取り上げられると良いですね。

 

先日の叡王戦解説のときにメール質問に答えた話。
ニコニコニュース

こういうのは、誰が書いて(文字起こしして)くれてるんでしょうかね?
ちょっと誤植もあるのですが、ありがたいことです。

本文にもある通り、カロリーナにはもっと強くなってほしいし、彼女なりの役割で活躍してもらいたい。
そのための成長に必要なことは、新鮮さを失わないこと、そしてそれにより、モチベーションを高く保つこと。
自分ももう30年以上将棋をやってきて、それは簡単なことではないと自覚しているからこそ、いつも言い聞かせていることでもあります。

 

今日の東京は久々の晴れ。
たぶん唯一のタイミングなので、これから洗濯を干したら、不在者投票に行ってきます。
いまだに投票所に行かないといけないというのは理解も納得もできないところですが、ルールなのでしょうがないですね。
急に寒くなったし雨も続くしで、投票率は下がりそうな気がしますが、どうなるでしょうか。

勝ち

昨日は朝、対局開始のときに写真を撮られてはじめて、モバイル中継ありと気づく。
普段、チェックしているはずなのですがなぜか昨日に限って忘れていたようで、ブログでも告知しそこねました。
もちろん、それで指す将棋が変わるわけでもないのですが、良い将棋を観てもらおうと、気合が入りました。

石川七段とは、これまでの対戦でも秒読みの熱戦が多く、昨日もそうなりました。
戦型は「トマホーク」と呼ばれる近年静かに注目されている戦法で、こちらが居飛穴で真正面から受けて立つ展開。
プロ公式戦ではサンプルが少ないので、関心のあるアマチュアの方にとっては、興味深い序盤になったのではないかと思います。
中盤も一手一手が非常に難解で、読み応えのある将棋でした。

終盤ははっきり勝ちになってから大きなミスが出たり、満点にはほど遠い内容でしたが熱戦の末に勝つことができたのは良かったです。
王座戦は一次予選の枠抜けまであと2勝。
次の対局も頑張ります。

 

昨日は新人王戦の第2局があり、増田四段が2連勝で優勝、連覇達成。
10代での連覇は初めてとか。
彼は四段になってからもうそれなりのキャリアがある感じなので、まだ四段なのも、まだ10代なのも意外な感じがします。

いまの若手はただでさえ競争が激しいところ、AIの台頭に超大型新人の出現で大変だと思いますが、活躍の場が多く、羨ましくもあります。
これからも切磋琢磨して、将棋界を盛り上げてほしいと願っています。

それと昨日の中継、関西の平藤ー西川戦がすごい激戦で、面白い将棋でした。
終盤に「3七と4七でと金がぶつかった将棋は、10万局を超えるデータベースの中で1局しか見つからなかった」という記述が出てくるのですが、むしろ1局でも前例があることに驚きます。
この場面はもとより、善悪不明の攻防が多く、まさに死力を尽くした一局だったと思いました。

 

今日の中継は王将リーグが1局に、王位戦・王座戦・朝日杯。
そういえばこないだの田中寅九段との対局のとき、田中先生がその日の立会人だった伊藤果先生(田中九段の兄弟子で、上田女流の師匠)に「今度上田さんに教わるんですよ」と話しかけていたのですが、それが今日でしたか。
最近同門系列の対戦が多いなあと思っていたのですが、棋士と女流棋士の対戦では、まだ珍しいような気がしますね。

今日対局

いつものように、予約投稿です。

今日は王座戦の2回戦。
今月は王位戦(4時間)、順位戦(6時間)、王座戦(本局・5時間)、そして月末にもう1局順位戦、と持時間の長い対局が続いています。

夏から秋にかけて始まる予選は叡王戦・朝日杯など短い対局が多く、秋から冬にかけては王位戦・王座戦、そして年末頃から竜王ランキング戦と、長い対局が多くなる傾向にあります。
昨日も書きましたが粘り強く、指したいと思います。

 

最近の棋戦の動き、中継の話題をすこしだけ。

土曜日、女流王将戦は里見さんが先勝とのこと。
こちらは後日囲碁将棋チャンネルで放映されます。

また同日夜のAbemaTV・魂の七番勝負は藤井四段が行方八段に勝ち。
これで若手チームが3-0ですか。
若手、強いですね。としか言いようがない。

日付戻って木曜日、C2順位戦は増田四段、今泉四段、そして藤井四段の3人が5戦全勝で折り返し。
最年少棋士と、2番目の棋士、そして最年長四段というメンバーで、世間から特に注目される棋士が集まりました。
増田君と藤井君の2人を足しても僕より若いわけで、そこに割って入る今泉さんの奮闘ぶりはすごいと思います。

この日も面白い将棋が多かったですが、中でもコーヤン流の銀冠穴熊破りは参考になりました。
まさに職人芸で、プロも憧れる将棋です。

同じ日、A級順位戦は佐藤九段が稲葉八段に勝ち。
こちらは相変わらず、誰もマネできない力強い指し回しでした。
会長職の激務の中、いつ見ても独創的な指し方で結果を出しておられて、驚嘆の一言です。

 

自分も良い将棋を指して、ファンの方々に観ていただけるように頑張りたいです。
では、行ってきます。