ここ数日で東京は急に暑くなりました。
夏の到来を思わせますが、実際には本番はまだ先なので、これから体を慣らしていく必要があります。

マスクを着けて走ると熱中症の危険がある、という報道を目にするようになりました。
自分自身は走らないので(もっぱら散歩か自転車)あんまり関係なさそうですが、こまめな水分補給とかは心がけるようにしましょう。
そもそもマスクより大事な感染予防は他にたくさんあるし、正しくつけないとますます意味ないので、できれば着けたくないのですが、そうも言ってられない状況なので僕も店に入るときなどは着けるようにしています。

将棋界への影響も拡大。緊急事態宣言延長でタイトル戦はどうなるか?
先日も紹介した、遠山六段によるまとめ記事の続報版です。
そろそろ影響が深刻になってきています。
そして当然ながら、6月以降の再々延長の可能性についても、考えておく必要があります。
どのような場合でも、公式戦の再開と維持を最優先する対応が取られてほしいと願っています。
8割おじさんならぬ、8割少年の一日も早い復帰を、ファンも待ち望んでいると思います。

今日は現状で唯一開催されているタイトル戦、マイナビ女子オープンの第3局。
いまモバイル中継を観てみたら、とんでもない局面になってますね。いったいこれはどうなっているのか。(26手目)
ひと目では形勢はよく分かりませんが、互角ということはなさそうです。
ブログの更新ボタンを押したら、さっそく初手から追ってみることにします。

プレイバックとか

毎年楽しみにしている、将棋世界6月号の「熱局プレイバック」、今年は特に投票先に悩みました。
結果を見てみると、なんと投票した将棋がベスト10に1局も入ってなくてびっくり。近年では記憶にない出来事でした。
ただベスト10の将棋はどれもたしかに迷ったものばかりで、読んで納得の大熱戦、名局ぞろいです。

なぜそうなったのかというと、王位戦(第7局・最年長タイトル獲得局が1位)では挑戦者決定戦を選び、竜王戦(第5局・竜王名人誕生局が2位)では台風下の第1局を選んだことが大きかったです。
後者は選外の欄でコメントを使ってもらっていました。(もう1局、編入試験の将棋でも)
また前者はプレイバックのコーナーでは言及すらなくて驚いたのですが、別ページ、名局賞選考のところで記者の方が触れておられました。
棋士もファンの方も、悩んだ方がかなり多かったのではないかと思います。

ところで、名局賞の候補に挙がる将棋と、熱局プレイバックの上位は一致することもしないこともあり、今回に関しては1位は共通でした。
個人的には、「名局賞」は対局の背景や社会的なインパクトを重視したもので、将棋の内容に関しては二転三転よりも指し手の精度が高かったもの。
プレイバックは「熱局」なので舞台や背景も加味しつつも、長手数・深夜や秒読みの死闘などをより高く評価、という感じなのかなと思っています。
人によって多少考え方は違うと思うのと、名局賞は年によって数名の選考委員が変わりますし、正しいかは分かりません。

////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

今日は月曜日ですが公式戦対局はナシ。
モバイル中継では代わりに今期清麗戦で中継されなかった対局が配信されており、そちらで解説を務めました。今後も数局、順次配信予定とのことです。
今日の配信局は流行のelmo急戦で、アマチュアの方にも参考になりそうな将棋でした。ぜひご覧ください。

いまちょうど、ブログを書いていたら軽く揺れました。
最近、関東では地震が増えていますね。気をつけましょう。

では、今日も良い一日を。

気になること

昨日書いた件で、実はそれとは別に道場のツイッターでこういうお知らせがあり、気になっています。
・HPのリリースとは別に出ている
・HPのリリースより先に出ている
・販売や関西からはまだ出ていない
の3点がパッと見て気になったので、昨日のブログは触れなかったのですが、少し考えてみても理由はわかりませんでした。
今月末までは非常事態で、6月以降は元通り、というだけの発想でなければ良いのですが。

そもそも公式戦対局の東西交流や、三段リーグ等の重要な事柄が軒並み6月1日以降に延期されている状況で、道場営業をそれらとまったく同列に扱うことが、妥当なのかどうか。
同列に扱うのが妥当かどうか、というのは、将棋連盟にとって同じぐらい重要かどうかと、感染拡大リスクが同じぐらい低いかどうか、という視点です。

また、可能なのかどうか。
可能かどうか、というのは、現状だと対局数も少ないことから、休憩時の食事スペースも十分に確保できているのですが、今後延期になっていた対局の再開や順位戦の開幕等で1日の対局数が増えてくると、当然ながらスペースがより多く必要になります。
現状の将棋会館はもともとかなり手狭で、この点は会館移転の議論が必要になった大きな要因の一つでもあります。(もう一つの要因は老朽化)
2Fをまったく使わずにすべての対局を行いさらに休憩スペースを確保することは、現状を考えるとかなり難しい気がします。

もっとも営業再開と言っても指導対局や教室を中心にするとか、アイデアはいくつか考えられます。
また、対局環境のほうに変化が生じるという可能性もゼロではありません。
なので現状では続報待ちですが、連盟内に感染リスクの高い状況を作り出さない、という基本だけは徹底してほしいです。そうでないと、安心して対局に向かえないので。

/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

以下は一般論ですが、今後このコロナ禍を日本社会が乗り切れるかどうかは、非常事態宣言下かどうかに関わらず、感染リスクを抑える努力を一人ひとりができるかどうか、だと思います。
それは何かを自粛する、といったことではなくて、いままでこうだったから、という発想は改める、ということです。
6月1日をもって、世界からウイルスが消えるわけではないし、逆にいまも、そんなに悲観するほど大流行しているわけでもないように見えます。
個人の行動にせよ、組織や企業の経営判断にせよ、リスクと重要度によって優先順位をつけて、意思決定することが大切だと思います。

今日はこれからNHK杯のアンコール放送を観て、その後そのダイジェストを書く予定です。

延長を受けて

昨日の夕方、連盟HPに「緊急事態宣言延長の発表を受けて」というお知らせが出ていました。
一読したところ対応に関してこれまでと大きく変わる点はないですが、「進行が遅れる可能性がある」と明記されたことが大きな違いでしょうか。

名人戦・叡王戦にとどまらず棋聖戦・王位戦以降のタイトル戦も、当初予定されていた日程が後ろ倒しになる(あるいはすでになっている)可能性が高そうです。
報道では「藤井七段は最年少でのタイトル挑戦の可能性がなくなった」という点が注目点のようで、たしかにこれは大きなことですね。

そもそも八大タイトル戦をはじめとする大舞台の対局は、日程が重ならないように(同じ対局者になっても大丈夫なように)前もって組んであるものなので、それを今後変更していくのは、相当に大変な作業になりそうです。
もっとも無事に開催できればそれだけでありがたい、という情勢ではあります。

加古川青流戦は「今期の開催を見合わせ」とのこと。
トーナメント表もできていて、開幕局を待つ状況での決定だったようで、これはショッキングなニュースでした。
たしかに自治体はどこも大変な状況であることは、想像に難くありません。

棋士は現局面に必要な行動変容に対応しやすい、という意味では恵まれているものの、仕事の機会は減り、対局もこういう状況となると、そろそろ多くの人が現実的な問題に直面しているのも事実です。
対局が完全に再開されて、その後も安心して継続できるようになるまでは、不安な日々が続きそうです。

再延期

緊急事態宣言の延長を受けて、名人戦の再延期が発表されました。
すでに叡王戦でも同様の発表がされていました。どちらも残念なことではありますが、やむを得ないところかと思います。

挑戦者の渡辺さんのブログにもあるように、県や地域をまたぐ移動は特に警戒が必要な現状、将棋界がお世話になっている宿も、どこも本当に深刻な状況と思います。

またタイトル戦の開催のためには大勢の方々が同行されることになるので、将棋会館で対局するのとはまったく異なる配慮が必要になり、今後も難しい対応が続きそうです。
主催社・関係者の方々にはただただ感謝、感謝です。
早く社会情勢が改善に向かい、タイトル戦の対局が見たいですね。

昨日の竜王戦1組決勝、佐藤和俊さんが新戦法を披露するも、結果は羽生九段の勝ち。当然とはいえ、強かったですね。
途中は振り飛車が指せるように見えていたのですが、気のせいだったのかどうか。
居飛穴は堅い。けれど、そこに立ち向かうのにはロマンを感じます。

今日の中継は3棋戦6局。
竜王戦の3位決定戦が、本戦枠を懸けた大きな一番です。