30代後半の目標

昨日に続いて、新年の計なんですがすこし長いスパンでの話です。

30代も後半に入り、当然ながら後輩は増える一方で、年齢的なことを意識することも増えてきました。
もちろんこの先の人生下降線、という気はさらさらなくて、これからもどう成長していくかが大切です。
若い頃とはまた違った形の成長曲線を意識して、そこに向かって努力していくつもりです。

僕は目標というものはできるだけシンプルで、いつも意識していやすく、でも決して簡単すぎないことが良いと思っています。
30代としての残る数年間をどう生きていくべきか、昨年の春以降ずっと考えていました。
そして昨年末に、今年だけではなく数年の単位での目標を立てました。

将棋盤の前では、菅井王位のように、真摯な気持ちと、新しいものを生み出す意欲を。
メディア出演などの公の場では、中村王座のように、気遣いと品格のある振る舞いを。
家に帰れば、佐藤名人のように、マイペースでゆとりある暮らしを。

それぞれ心がけて、充実した人生にできればと思います。
現タイトルホルダーの3人以外にも、将棋界にはお手本となる後輩がたくさんいるので、彼らから良いところを吸収して、自分の成長につなげていきたいです。

 

振り返ってみて、31歳で理事に立候補したときは、30代は連盟と将棋界のために一生懸命働いて、40代に入る頃に改めて自分の人生を見つめ直そうと思っていました。

それが思わぬ形で、予定より数年早くその時期が来てしまい、いろいろと大変なこともあって、昨年は思いがけない人生のサバティカルでした。
悩んでいるばかりで、行動することのない一年でしたが、そんな時期もときには必要だと、後から思えるようにしたいものです。
今年はしっかりとした指針を持って、今後どういう棋士人生を送るのかを改めて考えながら、行動も伴った一年にしたいと思います。

今年もきっと将棋ブームは続くことでしょう。
皆様もどうか充実した将棋ライフを。

2018年

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

一年の計は元旦にあり。
今年の目標はもちろん、将棋を頑張ること。

まずは七段昇段です。
これはたしかあと十数勝なので高い目標とは言えませんが、普通にやってればそのうちなんとかなる、というものでもないと思うので、まずは今年のできるだけ早い時期にと思っています。
加えて各棋戦での本戦入りや昇級なども狙っていきたいです。

昨日も書きましたがどうも自分は旬を過ぎたと思われているらしい、の自覚があるので、それを取り戻すのが次なる目標ですね。
盤上でも盤外でも、注目される存在でありたいと思います。
加藤先生や羽生先生のような例は特別としても、棋士には何度でも、繰り返し活躍するチャンスが常に与えられています。

思えば理事職にあるうちは、なるべく自分を表に出さずに、仕事することを心がけていた面がありました。
将棋連盟の理事というのは会長をはじめ、トップ棋士が務める場合は将棋界の顔としての役割も求められるわけですが、僕の場合はそうではないので、裏方に徹するのは当然のことでした。
しかしひとたび棋士に戻れば、この人は何者でどういう棋士なのか、はとても大切なので、いい意味での個性も、これからはより心がけていきたいと思っています。

このブログも毎日更新を続けます。
将棋ファンの皆様にとって、2018年が素晴らしい、充実した一年になることを願っています。

2017年(2)

昨日の続きで、この一年の振り返りなど。

収入面では、①理事としての給与がなくなり、②対局の収入が下がり、③その他の将棋の仕事も減り、でこちらもなかなかないような厳しい経験をしました。
①はちょっと唐突ではあったものの、数年のうちには予定していたことでした。
②は自分の頑張り次第で上下するので仕方ないところです。
最近ようやく将棋の勉強の仕方を思い出してきた感じなので、あとは新しい思考法や勉強法にも対応していければ、これに関してはまた上向きになれると信じています。

③は将棋ブームに沸き、棋士の仕事も大幅に増えている昨今なだけに、普通の棋士の真逆を行っているようで、なんとも自分らしいなあと苦笑交じりに思います。
理事になる前を思い出してみても、これだけ仕事の少ない年は、たぶんなかったはずで、どうしてこんなことになってしまっているのかは、正直なところよくわかりません。
一棋士に戻ったと言っても、実際にそう接してもらえるようになるには、もうすこし時間がかかるということなのかもしれませんね。

特にこの夏頃からは将棋番組が急増していて、解説の仕事が爆発的に増えているのですが、自分自身は呼ばれることはなくて、棋士としての旬を過ぎてしまった(と周りに思われている)ことを実感させられました。
このまま終わるつもりはもちろんないので、旬を取り戻すことが、来年の大きな目標になりますね。

いままでになかったこととして、解説や指導などとはまったく別に、④将棋以外の仕事が夏頃、藤井ブームで突発的に増えて、やがてなくなりました。
地上波には10回ぐらい出演させていただいたかと思います。とても楽しい仕事でした。
今月は羽生永世七冠の国民栄誉賞のニュースのときに一度、出演させていただきました。

話すのは楽しいですし、わりと得意なほうだと自分では思っています。
生放送は撮り直しができないので緊張もしますが、待ったができないのは将棋と同じでもあります。
理事職でいろいろな挨拶をさせていただいた経験も、こうした場で生きている気がします。

そして何より将棋界の外に活躍の場があるというのが、嬉しいことです。
それが将棋界のためにもなる、というのが棋士としては大切なところで、これからもそういうチャンスを大切にしていきたいと思っています。

クイズ番組に出たのも楽しかったですね。
昨年と今年、同じ時期に違う番組に呼んでいただきました。
またの機会があればと、来年も楽しみにしています。

 

振り返ってみると、今年も本当にいろいろなことがありました。
浮き沈みの激しい一年で、トータルで見れば落ち込んでいる時間が長かったですが、良いことに目を向ければ、それはそれでたくさんありました。
ネガティブなこともいくつか書きましたがそれはあくまで客観的に振り返るためで、これからもこのブログではつとめて明るいニュースと、そして盤上の話題を発信していくつもりです。
来年も将棋界により多くの良いこと、幸せなことがありますようにと願っています。

史上空前の将棋ブームが訪れた2017年の大晦日、来年のさらなる飛躍に期待をこめて。

2017年(1)

年の瀬に当たり、この一年の振り返りなど。

振り返ってみると、今年は身の周りが明るい話題に沸く中で、個人的にはつらいことの多い一年でした。
あんまりそういうことを考えるタイプではないんですが、僕は今年、ちょうど大殺界のど真ん中の年に当たるらしいですね。

過去2回がどんなだったか覚えていませんが、1993年は、奨励会に入会し、一方でいじめに遭って小学校に行かなくなった年。
2005年は、若手棋士としてそれなりに活躍、充実していた年だったような気がします。
この年、無事に大学も卒業していて、あまり悪いことは思い出せません。

 

さて今年の話。

2月末に2度の臨時総会を経て、理事職を解任されました。
クビになったということは、もちろんとてもつらいことではありましたが、解任でもあるけれど解放された、という言い方は不謹慎ながら、でも、そういう気持ちもそれなりにありました。
しばらくはこれまでの棋士人生では経験したことのないような、穏やかでのんびりした生活を送りました。

理事在職中はだいたい月に150時間ほどを仕事に費やしていました。
職務を離れてからは、自由な時間が増えたので、趣味のバックギャモンを再開し、毎朝ブログを書くことで生活のリズムを作ることを心掛けました。
休日に奥さんとどこかへ出かけることも、昨年よりはだいぶ増えた気がします。

春の終わり頃に恒例の将棋年鑑のアンケートが来て、その中に「これからの目標は?」という質問があり、「将棋に打ち込むこと」と答えました。
それしかない、と思ったことをよく覚えています。
将棋の勉強を再開して、勉強時間を徐々に増やして、生活のリズムをきちんと整えていけば、自然と集中できるようになるだろうと思いました。
ただ実際は、その後もなかなか思うようにはいきませんでした。

将棋ブームの裏側で、将棋界の内部では前の常務会を貶めたい人たちから、悪意ある噂話をいろいろと流され、聞かされました。
どうしてそんな根も葉もないことを、ということがたくさんありました。
そのたびに心を痛め、名誉回復の努力を試みたものの叶わず、夏頃と秋頃の2回ほど、明らかに精神的に不調をきたしてしまいました。
自分の人生では初めてのことで、在職中ならばまだしも、よもや一棋士に戻ってからこんなことになるとは、ちょっと想像できませんでした。

親しい人は、気にしても仕方ないよと言って励ましてくれたりもしましたが、悩むとか、考えるとか、落ち込むことを止めるのは、けっこう難しいものです。
眠れない夜も多くあり、そんなときは、軽く飲みながら本を読んで過ごしました。
社会生活に支障が出るようなことにまではなりませんでしたが、人知れず悩みや苦しみを抱えて、本当につらい日々でした。

ただブログやtwitterを読んでいてそうと分かるようなことは、おそらくなかったと思います。
明るい話題に目を向けることは、もちろんそうすることが将棋ファンのためと思うだけでなく、自分のためにもなっていたような気がします。
それとたまたま昨年、再婚して生活が安定していたのも、自分にとって本当に幸運なことでした。

その後、何かが変わったわけではありませんが、いまは気持ちの面でもだいぶ落ち着いています。
冬になった頃からようやく、将棋にもだいぶ打ち込めるようになってきました。
よく「心・技・体」と言われますがまったくその通りで、感情のコントロールに苦慮し、その方法と大切さを学んだ一年でした。
この経験はきっと今後の人生に活きてくることでしょう。

それ以外には大きな病気をするようなこともなく、不幸中の幸い、と言えるようなことは多かった気がします。
人間良いときもあれば悪いときもあるので、つらかったことは忘れて、来年はもっと良い年にできればといまは思っています。

明日に続きます。

 

仕事納め

年内最後の対局は辛勝。
相変わらず見落としが多く、いろいろひどかったですがなんとか勝つことができて、良い仕事納めになりました。
反省は年が明けてから改めてするとして、今日から数日は将棋から離れて、お休みモードに入ります。

今月は持ち時間の長い将棋ばかりで3勝1敗だったので、まずまずの年末です。
今年度の成績もひとつ勝ち越しになりました。

理事職を離れたいま、本当はもうすこし巻き返したいところですが、今期は出だし3勝7敗だったことを考えると、客観的に見ればよく頑張っていると言えるかもしれません。
日々の生活リズムもできてきたので、年明けからはより良い将棋を指して、もっと勝てるようにと思っています。

 

年末年始メディア情報(連盟HP)
こういうまとめはありがたいですね。
今年を象徴するかのように、本当にたくさんあります。
区分は順にNHK、囲碁将棋ch、ニコ生、アベマ、加藤九段。
ん?何かがおかしい(笑)

ウェブのニュースで見ましたが紅白には羽生竜王も対談で出演するとか。
あと明日は中村王座がビートたけしさんと共演するそうで、こちらも見なくては。
いやはや忙しい。ってそれは違うか。

 

このブログでは、明日あさっては今年の個人的な振り返りを載せて、年が明けたら抱負なども書く予定です。
ということで年末年始も毎朝(昼になるかもしれませんが)更新する予定ですので、良かったら見に来てください。

いろいろあった2017年ももうすぐ終わりですね。
皆様どうぞ良いお年を。