勝ち

昨日の対局は、久々に良い将棋が指せました。
感想戦をいつもより長めにやって、0時頃帰宅。心地よい疲れでした。

中3日でまた次の対局があり、その間もいろいろと予定があるので、体調に気をつけて過ごしたいと思います。
また王座戦はこれで予選決勝に進出。枠抜け目指して頑張ります。

 

昨日は大広間の真ん中の部屋で対局だったのですが、珍しいことに隣の部屋がどちらもA級順位戦でした。
A級が同じ日に指されていること自体も多くはないですし、あったとしても普通は特別対局室なので、このケースはかなり珍しいです。
もしかしたら初めてかもしれません。

これは特対で棋王戦本戦の2局が行われていたためで、おかげでトップ棋士に囲まれて、ピリッとした空気の中で、対局することができました。
身も気持ちも引き締まる、良い一日でした。

そのA級順位戦、たまたま控室で感想戦を終えて目にした場面が、深浦九段が▲7三角と打ったところだったのですがあれは良い手でしたね~。
ちょっとお目にかかれない手筋だと思います。
お互い粘り強い指し回しで、さすがの一局だったと思いました。

その前日の羽生ー渡辺戦は、羽生棋聖がいきなり▲3三角成と切っていったのが、指されてみるとなるほどの好手でした。
最近角とか桂の、印象に残る好手が多い気がします。

藤井四段も、角や桂の使い方が特徴的とよく言われますよね。
大山将棋のような、金銀の時代の再来はあるのかどうか。

 

棋王戦は2局とも若手の勝ち。
特に黒沢君は殊勲の星を挙げましたね。
まだ内容をきちんと見ていないのですが、大きな一番で名人を倒すとはお見事でした。
これで予選勝ち上がり組の挑戦確率が単純計算で7/8になりました。

他、昨日はニュースなど多い一日でしたが、いろいろあるのでまた明日に回します。

今日は対局

予約投稿です。
昨日も書いた通り、今日は王座戦の対局。

相手は若手の高野四段。まだ2年目の新人なので、これが初手合です。
調べてみたところ、これまでの対戦相手の中で、2番目に棋士番号の大きい棋士になるようですね。(1番は井出四段)
練習でも指したことがないはずなので、とても楽しみにしています。

本局は久々に中継がありません。
だからどう、ということはもちろんなく、普段通り、一生懸命頑張ります。

 

10/16 石川七段戦

ひと月半ほど前の将棋になります。
かねて巷で噂の「トマホーク」を受けて立った一局で、こういうのは公式戦で現れてこそという意味もあるので、定跡の進歩にもすこし貢献できたかもしれません。

中終盤も、いろいろと見どころがあるので、もしまだの方はモバイル中継で観ていただけたらと思います。
ただ今回は勝負どころではなく、後日調べていて驚いた序盤の場面をご紹介。

図は25手目に▲1七桂と跳ねた局面。

端桂の筋自体は、類型もそれなりにありますが素早い▲4五銀との組み合わせがこの戦型の新しいところです。
この序盤については僕もいろいろと考えましたが、もちろん詳しいことは書けません。

代わりに、この本がとても面白かったので、興味のある方はぜひ一読をオススメします。

さて、続いてこちらの図をどうぞ。

本局との違いは、
・居飛車が先手で▲1六歩を突いている
・三間飛車ではなく四間飛車
・▲5八金左と△2二銀の交換あり
の3点。あとはまったく同じです。

この局面が、なんと20年以上前の女流棋戦で現れていました。
(平成6年6月10日、女流名人位戦、▲多田佳子ー△山下カズ子戦)
(先後逆=図の下側が正しくは後手)
データベースで実戦例を調べていると、たまに驚かされることがあるんですが、いやはや。

この将棋はこのあと振り飛車側から見て、▲2五桂~▲6五歩~▲6四歩~▲3四銀と部分的な狙い筋が実現しています。
そのままの流れで▲1三桂成と飛び込んで一気に攻めるか、あるいはその前に▲6六飛からの転換(これも狙い筋のひとつ)を含みに指せば、トマホークの(?)会心譜が誕生していたことでしょう。

 

この将棋と話は変わりますが、最近の将棋世界の記事で、菅井王位の新戦法の類型をかつて森安秀光九段が指していた、というのもありました。
将棋の戦法はどこでどうリンクしているか、本当に分からないものだと改めて思いましたね。

書いていてさらに思い出しましたがかつて菅井王位の将棋で、石田流の新手が江戸時代の将棋にあったことが後でわかった、という話もありました。
新しいものを作ろうと人間が一生懸命考えると、どこかで古い将棋に出会うのかもしれません。

 

さて明日は対局で、今日ご紹介した王座戦の次局にあたります。
ここ3日間振り返っていて気づいたのですが、最近後手番ばかりだったんですね。
(調べてみると順位戦入れて5局連続)
明日はまず、振り駒で勝てるといいなあ。

10/31 泉八段戦

前節の順位戦の将棋。
この将棋はモバイル中継はありませんが、名人戦棋譜速報の「過去の対局」で観ることができます。
(ちなみにモバイル中継は半年前までさかのぼれます)

本局のさらに前節の、田中九段との将棋に続いて、相手の先手で▲2六歩△3四歩▲2五歩の出だしでした。
そのときは6手目に△3二銀としたので、本局は△2二飛と構えることにして、以下いわゆる「△2五桂ポン」の将棋に。

△2五桂と跳ねたのは先週の将棋と共通なので、どの将棋も展開は違えど、似たような形で3連敗してしまったことになります。
と、振り返ってみるとさすがにきついですね。。。反省。

この将棋は翌日にも書いた通り、苦しい将棋を粘るもチャンスは来ず、という内容でした。
面白い将棋を指せたと言えなくもないですが、当然ながら形勢を悪くした原因はあるわけで、それが図の局面。
(47手目)

当初はここで△4四飛の予定で、実際そう指しておけば難しい形勢でした。
▲3六桂で飛車が詰むのですが△3七と、と切り返して、以下は▲4四桂(▲同銀は△4七飛成で優勢)△4八と▲同金△4四銀(歩で取りたいが▲3四角のラインがきつい)と一本道で進みます。
この進行にあまり自信が持てなかったのですが、本譜よりはずっとマシでした。
また▲3六桂のときに、いったん△5五桂▲5六角を利かす手もあり、それも大変な形勢でした。

実戦の△5五桂を選ぶと、これらの順に比べると駒の損得ではまさるのですが、駒の働きが悪い。
数手先の55手目の▲3五飛を見落としていて(玉頭から攻められることを警戒していたので)、それが悪手を選ばせることになったと思うのですが、生粋の振り飛車党ならば、そもそも直感で切り捨てそうな順です。
自分自身も正解の順のほうが当然の第一感だったので、悔いが残ります。

将棋は読みと感覚の両方が大切で、それが自分の中で相反してしまったときにどうするか、が勝負の分かれ目になることが多いです。
本局は勝負どころでミスが出てしまいましたが、繰り返さないように心がけたいと思います。

11/17 真田八段戦

今週は金曜日に対局があり、それまではこれと言って予定もないので、書いてなかった最近の対局について振り返っておきます。

先々週の棋聖戦、真田八段との将棋は後手番でゴキゲン中飛車を採用。
先週の丸山戦と、2局続けて丸山ワクチンの将棋になったのには驚きました。
最近では比較的少ないので、対策が十分でなかったと反省しています。

38手目の棋譜コメントに「定跡を間違えた」というコメントが掲載されてしまい、これは事実なのですが改めて考えてみると、間違えたことが本当に悪かったのかどうかはよくわかりません。
どちらを選んでもけっこう難しいワカレのように思いました。

勝負どころは56手目の局面。

ここは▲3二成銀と逃げるぐらいなのかと思っていました。
対して△1四角と打ちたいところですが▲2五歩の手筋が好手になるので、どう指すか難しいところです。
△4七角と打っておくような手を考えていました。

ところが成銀を逃げない▲5三歩!が妙手。シビれました。
この図で単に▲5二金だと△5六飛が味の良い攻防手になるのですが、△4二角とわざと取らせてから▲5二金がうまい攻め方で、以下はきれいに負かされました。
65手目の▲4八飛は、典型的な「決め手」で、こういう手があっさり出てきてはいけません。

図では△2四角の利きが攻防なのですがいざ動くと片方にしか利かない、という仕組みでこれも「両取り逃げるべからず」の一種と言えるかもしれませんね。
自分の指し手でないのは残念ですが、アマチュアの方に参考になる手筋を、モバイル中継で観ていただけたのは良かったです。

・・いや、やっぱりそれは負け惜しみだな。

 

戻って直前の△4二同金では△6二金と逃げて、▲5二歩か▲5三歩か▲5四桂か▲4三とか▲4三成銀か、いろいろあるんですが相手の次の攻めを見て、そこで対応したほうが良かった気がします。

あとこの将棋は時間配分を誤ったのが大きな反省点で、これは先週の将棋にも言えることなので、改善しないといけないと思いました。
一局の将棋を指すといろいろと反省があるもので、しかもなかなか治らないわけですがそれも伸びしろと思って、次につなげていきたいです。