今週の中継など

早いもので今年ももう師走ですか。
11月は対局はあまりなかったのですが出張と原稿書き等であっという間に過ぎていきました。
最近なんだか妙に忙しくて、このままの感じで年末を迎えそうです。

昨日は男女計4人のタイトルホルダーを含む5棋戦8局で非常に豪華な一日でした。
王座戦は里見さんが4回戦で敗れたものの、今度は渡部さんが4回戦進出。2人とも強いですね。

昔から思ってるんですが、夕休のある長時間の対局になると、あぐらにしにくい女性はやや不利なのではないかと思います。
どちらかというと体力的な面のほうはクローズアップされる傾向を感じるのですが、むしろこの点が一番大きいのではないかと。
もっとも、お二人の活躍を見ていると、あんまり関係ないのかもしれません。本当のところどうなんですかね。

朝日杯の三浦ー屋敷戦は大逆転でびっくりしました。
やはり秒読みは何が起こるかわからない。それと、玉を安全にしておくことが大事ですね。
この将棋は角換わり腰掛け銀の新型同型で要注目の形だったんですが


(画像は朝日杯将棋オープン戦中継サイトより)

このあと盤の中央で戦いになると、玉を囲う暇はなさそうに思えます。
ところが戦いが始まった後でも、▲7九玉~▲8八玉というのはやはり大きな手なんですね。
そのあたりでは既に、そしてその後もずっと形勢は後手が良かったと思うのですが、先手玉が安全だったことが逆転につながったように思います。
先日の竜王戦も紆余曲折あった末に、先手玉は7筋、後手玉は2筋で終局を迎えたように、玉の早逃げはとても大切です。

ここ数日での注目は、火曜日の池永ー村田(王位)戦でしょう。
自分の知る限り、振り飛車相手にこれほど面妖な囲いは見たことがありません。


(画像は将棋連盟ライブ中継より)

金が5八・7八だと「カニ囲い」だからこれはさしずめ「ヤドカリ囲い」でしょうか。あるいは「かまくら囲い」とかどうですかね?
初形から4手で完成ですからかなり簡単に作ることができます。
堅いかどうかは展開次第としか言いようがないでしょうけど、本局に関してはすごぶる堅かった。
玉の堅さは本来絶対的なものではなくて、相対的なものなんですよね。

本当に次々といろいろな構想が出てきて、面白い時代になったものです。

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