7/11 千田六段戦

一昨日の将棋について。

この局面に至るまで、自分の感覚では、お互い特に不自然な手はなし。

この▲5五歩は、放置すると▲7五歩(~▲6六歩)の銀挟みが狙い。
それを防ぐには本譜の△5四歩のほかには、△7四銀と引き上げるしかない。

(1)本譜の△5四歩は悪手で、▲6六銀とぶつけられて早くも不利。
以下△同銀▲同角の局面は、▲2四歩(△同歩▲2三銀)、▲5四歩、▲4一銀、と3つの狙いがあってまったく収拾がつきません。うっかりしていました。
代えて▲6六歩△7四銀▲5四歩△4三金のような感じで、一局の将棋と思っていました。
この順だと、▲6六歩で角道が止まっているので、しばらくは駒組みが続きそうです。

(2)よって代案はこの局面で△7四銀ということになりますが、その局面はやや作戦負けと思います。
正しくそう指していれば、先は長いので、日の高いうちに負けるということはなかったと思いますが。

千田君の序盤は人間には見慣れない指し方も多いですが、本局に関しては非常に自然で、かつ当然ながら行き届いているなと思いました。

 

ところで、弟弟子との順位戦はこれで3局目なのですが、その3回とも2回戦、7月上旬、場所は大阪でした。
偶然の一致なのか、起きやすいのかよく分からないのですが、この日は兄弟弟子同士のカードが5つもあったので、まったくの偶然というわけでもなさそうです。
兄弟子の増田さんや安用寺さんとは別のタイミングでも対戦があるので、C1の人数が増えてきた、最近の傾向と感じているのですが、どうなんでしょう。

あと過去に対戦した糸谷君、大石君はいずれもその期に昇級しています。
千田君も相変わらずよく勝っているので、チャンスは大いにありそうです。

順位戦の連敗スタートは棋士生活14年目にして、たぶん初めてのはず。
またこんなに早い時間に負けてしまったのは、数年前に魁秀先生に飛車を逮捕されて以来だったと思います。
厳しい立ち上がりになってしまいましたが、将棋に向き合う時間はきちんと取れているので、来月以降はもっと頑張って巻き返しをはかります。

昨日のA級順位戦はすごい将棋だったと、ネット上でかなり評判になっているのを目にしました。
まだ観ていないのでこれからチェックします。
今日もC2の残り半分14局があります。
名人戦棋譜速報でお楽しみください。

 

それと、ここ数日たくさんのコメントをいただき、ありがとうございます。
返信や、続きもいずれまた時間を作って、書きたいと思っています。

昨日のワイドスクランブルの話もまた明日改めて。

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