ここ数日

過去何回かブログでも取り上げている通り、首都大学で「将棋で学ぶ法的思考・文書作成」という授業を開講しています。
筋道を立てた、論理的な思考法を養ってもらうことと、その考えたことを文章にする力を身につけてもらうのが狙いで、授業の最後は実際に指導対局をして、そこで考えたことをレポートにしてもらいます。

昨日は木村草太先生と、中村太地君と講師3人で集まって、レポートの採点合わせ。
学期の合間のこの時期に、今後の打ち合わせなども兼ねて集まるのが恒例になっています。
来年もおそらく開講できる見込みです。

大学の授業といえば、東大をはじめいくつかの大学でも将棋の授業が行われているのですが、お隣の囲碁界に比べるとだいぶ数も少なく、また広報面でも遅れを取っているのが実情です。
そもそも将棋のほうが制度上プロ棋士の数もかなり少ないので、教えに行ける絶対数が少ないのはやむを得ない面もあります。
ただその中でできる限り力を入れて取り組んでいるのも事実なので、まずはそういう取り組みがあるということをもっと知ってもらうこと、そして東大で数年間続けてきたノウハウを、他の大学へ広げていく努力が大切だと思います。

と、実はこれも何度か書いている話。
なかなか実現しませんが、将棋界にとって大切なことだと思うので、自分自身が教えに行くだけでなく、こうやって発信を続けていきたいと思います。

 

昨日のA級順位戦は、羽生三冠の手厚い指し回しが印象的な一局。
7六の銀がちょっと目を離したスキに4五に瞬間移動していたのはびっくりしました。

今日は公式戦の対局がないのですね。
昨日も書きましたが奨励会の関係だと思われます。
モバイル中継には「棋士人生、この一局」という新コーナーが誕生していました。
森王位誕生は、僕も将棋を覚えて強くなりだした頃だったのでよく覚えていて、「体で覚えた将棋を教えてやる」の名言はいまだに印象に残っています。

 

日付戻って一昨日の水曜日は夜、先輩棋士にごちそうになりながら、いろいろなことを教わっていました。
今日は別の先輩棋士とVSで、気がつけば今週は平日毎日予定があり。
普通の人から見たら当たり前すぎることでも、自分にとっては久々で、珍しいことでした。
家にいても暇で困るようなことはないつもりですが、やはり用事があるほうが、ハリが出てくるのも事実です。
あまりのんびりしすぎないようにして、あとは穏やかに過ごしていても頭の中では将棋のことを考えているように、していたいものと思います。

1件のコメント

  1.  将棋と法的思考・・正直木村先生が将棋好きだからむりやりくっつけているような(笑)

     法律案を作り、運用する側の人間としては、それは違うのでは?と思います。
     言葉の一つ一つの定義を明確にし、積み上げていく法律は解釈を含め枠の中で考えるというう点でも将棋とは違うと思います。

     将棋の論理的思考は、むしろリスクの考え方や大局観などの観点からビジネス、つまり経済学や経営学に近いと私は考えます。

     リスクを取って勝ちを得る、リスクヘッジをきちんと見極める(受ける)など経済学方面が相性が良いと思いますが。

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