今週は昨日がC2の前半、その2日前がC1でした。
いずれも早い終局がいくつかあったほかは、熱戦が多い日だったように思いました。
どちらの組も、上位が星を伸ばしています。
将棋の内容を見ても、安定感がある感じで、このままかなりハイレベルな昇級争いになりそうですね。
藤井四段は、長い持ち時間で1分将棋になったのは昨日が初めてだったと思うのですが、相変わらず見事な内容でした。
ウェブ上のファンの声を拾うと、終盤の▲9七桂という手を絶賛している人が多かったです。
たぶん、動画解説を観ていたから、一様に感心したのでしょうね。
解説って大切だなと思いました。
その他上位は、今泉四段は快勝で全勝キープ。
キャンセル待ち1番手の伊藤五段は優勢な将棋を逆転されてからの粘り勝ち、ここまで回ってくるかどうか。
伊藤君と同じく、同期の遠山五段が降級点消去。
この年にして、初めての結果を出したのは見事ですし、親しい同世代の活躍は励みになりますね。
たまたま今日会う予定なので、お祝いしてあげよう。
C1のほうも、いろいろ面白い将棋が多かったのですがそれよりなにより、自分の将棋が珍しく頭から離れません。
一応感想戦ではそれなりの結論は得たわけですが、やっぱり自分の中で敗因がはっきりせず。
相手が悪かった、というのは困るんですけどねえ。
今日はA級が1局。
こちらは首位攻防戦で、全勝の豊島八段が勝てば挑戦にぐっと近づき、負ければ急に混戦模様、という一番。
ここまで5クラスすべてに全勝者がいる、という状況で年越しとなるとさすがにかなり珍しい気がしますが、どうなるでしょうか。
また今日は順位戦以外にも、リコー杯の第4局をはじめ、4棋戦6局と豪華な一日。
それらは今週の他の対局を含め、また改めて明日にします。
LPSAの蛸島女流六段が引退を表明。
蛸島先生は、自分が生まれるより前からの女流棋士で、この世界の創始者にして最大の功労者。
尊敬している棋士の一人です。
いつまでも情熱を持ち続ける加藤先生のような生き方にも惹かれるものはありますが、自分はどちらかと言うと、こうした潔さに、より感ずるものがあります。
長い間本当にお疲れ様でした。
これでいわゆる女流棋士一期生は全員引退ということになりました。
今年は外国人初のプロ入りという出来事もありましたし、女流棋界に限ってみても、とても大きな一年だったと言えそうです。