A級とか

昨日のA級2局は、いずれも相居飛車の不定形から日をまたぐ大熱戦になり、難しい寄せを決めた、深浦九段と広瀬八段の勝ち。
特に深浦九段の△7三金は、これぞ寄せの決め手、華麗な一着でした。

今年に入ってから、どうも後手番が健闘する流れが続いているような気がします。
「先手番の難しい時代」なのでしょうね。

ところで、昨日の結果で、巷で噂されていた「全員5-5になって全員プレーオフ」という目は、なくなりました。
運営の方々は、もしかしたらホッとされているかもしれません。

順位戦で同星で並んだ場合、A級以外は常に順位で決めるのですが、A級の上位(つまり名人挑戦争い)だけはパラマス方式(銀河戦の各ブロックのような形式)による、という決まりがあります。
過去には最高で4人のプレーオフになったことがあったはずです。
(つまり挑戦者を決めるのに3局追加になった)

将棋界の歴史上、このルールによるドラマもあったので(大山先生が登場されたときとか)、もったいない意味もあるのですが現実問題として、本当に5人、6人、それ以上というたくさんのパラマス方式にもしなったら日程が困難ですし、6時間のA級順位戦を月に何局も指すのは、棋士のほうも体力的に厳しいでしょう。
忙しい時代に合わせて、何か変えたほうが良いのでは?と以前から思っていたので、この機会に書いてみます。

ちなみに王将リーグは上位2人によるプレーオフ、王位リーグは細かい規定が定められ、複数人のプレーオフをできるだけ避ける傾向にあります。
挑戦者が決まらないとタイトル戦の準備にも入れませんしね。

 

A級は今日も1局行われ、これが終わるといよいよ、いわゆるラス前と一番長い日を残すのみ、ということになります。
またC2の前半と、B1もあります。

C2を半分に分けたのは記録係不足への対応(長い対局を同時につけすぎない)だったと思うのですが、他の順位戦をこんなに重ねて大丈夫なんでしょうか。
よほど日程が大変なのかもしれません。(1月と2月は稼働日数が少ないので大変なんですよね)
と、つい心配になってしまいます。

ちなみにC2の後半は明日で、これもたぶん何かの事情による変則日程だと思いますが、詳しいことは分かりません。
そもそも曜日で区切るのにも、どこか無理が生じているのかもしれません。
いずれにせよ、状況に合わせて柔軟にやっていくしかないのでしょうね。

今日は順位戦以外にも叡王戦本戦など、中継がたくさんあって非常に豪華な一日です。

では今朝はこのあたりで。

3件のコメント

  1. いまのままパラマス方式でいくか、名人挑戦も順位優先にするか、どちらかでしょうか。他のアイディアにも興味があります。
    順位優先だと対局が減る点は興行的にはもったいないかもしれませんが、順位の重みが増すのもそれはそれで楽しいと感じます。

  2. 連盟モバイル、ニコ生、アベマとライブ中継が多くなり観る将にとって非常に快適です。ただ一つ残念なのは土日に対局がなくふり返りや再放送が多いことです。土曜に順位戦、日曜は持ち時間3、4時間の対局を1.2局やってほしいです。順位戦は今でも何かの都合で1局別日でやったりしてますし、A級、C2、A級、C1〜とやっていけば棋士にもそれほどの負担にならないかと思います。土日の有効活用是非お願いしたいです。

    1. そうですね。土日にもリアルタイム中継があったほうが良いと思うので、担当理事のときは増やせるよう努力していました。
      その後も基本的には増やしていく傾向にはあると思います。

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