先週の好局など

4月は対局が少ないはずなのですが、日本将棋連盟モバイルのラインナップを見ているとそれにしては毎日けっこう好カード・熱戦が多い印象です。
ここ数年で棋戦が増えたこと、名人戦と並行して叡王戦のタイトル戦が行われていることに加えて、中継局数も増やしていること、そして何より皆が頑張って指しているという当たり前のことも、大きいのではないかと。

最近自分の体感として、プロの将棋は終盤のレベルが上がっているような気がするんですが、ファンの方や他の棋士からはどう見えているのでしょうか?
あるいは将来的にはソフトの手で「採点」されて事実が明らかになるようなこともあるのかどうか。

先週の好局をいくつかご紹介してみます。
観戦するには「観戦」で今日の対局が並んでいるところから下にスクロールしていくと↓

過去1週間の対局が新しい順に並びます。(つまり4/17火まで)
なので今日はこの並び順で、最近のほうから紹介してみます。
なおそれ以前のものは「棋譜一覧・検索」のところから観ることができます。

4/20王将戦、木村ー三枚堂戦。
中央に駒が入り乱れる難解な将棋でしたが、こういう「攻めvs受け」の構図がはっきりしている将棋は観戦しやすいのではないかと思いました。
読みの中身は難しくても、狙いとか、何を目指しているかははっきりしているので、参考になると思います。
途中からは「これが受かるのか・・」と驚いていましたが、実戦は結局受け切れず。
ただ、やはり難しいところもいろいろあったみたいでした。

4/19棋聖戦、鈴木ー豊島戦は同じ日、大広間の逆サイドでの対局だったのでときどき進行を見ていました。
穴熊ペースに見えたところが多かったのですが、最後の最後に居飛車銀冠の懐の深さが活きました。
100手目のあたりは、自分同士ならまず振り飛車が勝ちそうな気がするんですが、やはりプロの将棋は難しいものですね。
人気の戦型でもあり、この将棋も観戦されると参考になると思います。

4/18棋王戦、高橋ー野月戦は最後の即詰みが鮮やかでした。
117手目▲5三角で合駒が悪く詰み、というのは実戦ならではでこの筋は詰将棋ではまずお目にかかれない気がします。
プロの実戦ならではの、長手数読み切りでした。

棋聖戦、佐藤康ー稲葉戦は穴熊相手に稲葉八段が延々と猛攻を受け止め続けてついに逆転勝利。
これが受かるのかと驚きました。そういえば木村ー三枚堂戦でも同じことを思ってますね。
この将棋はそもそも穴熊にした構想自体が斬新で、その作戦がズバリ、という展開だったので佐藤会長にとっては残念な一局でした。
この2日間は特に熱戦が多かったように思います。

4/17竜王戦、谷川ー高見戦。
光速流炸裂、すごい切れ味でした。
この将棋は棋士の間でも話題になったようで、結論としてはやっぱり谷川先生はすごい。ということです。

以上、1週間分駆け足でお届けしてみました。
今週も多くの熱戦をお楽しみください。

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