レジャー白書

昨日はまた、将棋界にとって明るい話題がありました。
藤井七段効果で将棋人口170万人増の700万人に…「レジャー白書2018」

レジャー白書の数字は、実感としてはよくわからないところもあるものの、やはり唯一の調査結果なのでいろんな記事で引用されることも多く、毎年気にかけています。
おそらく昨今の将棋ブームが反映した結果なのだろうと考えると、とても喜ばしいニュースと思います。

逆に、囲碁の数字が非常に小さいのは驚きました。
実際はもっと多そうな気がするんですが。
麻雀はどうなんでしょう。
「Mリーグ」の発表もありましたし、ある程度近い世界の動向は、詳しくは知らないもののやはり気にかけています。

 

昨日に続いて将棋年鑑の話題ですが、「将棋ブームをどのようなときに感じますか?」というアンケートがあり、自分は「クイズ番組を観ていて問題や答えに棋士や将棋に関することが使われている時」と答えました。
将棋と直接関係ない番組・メディアで、ちょっとしたことで使われる機会が増えていると感じています。

僕はクイズ番組を例に挙げましたが他にもワイドショーとか、CMとかいろんな答えがあり、興味深く読みました。
こうした答えの数々を見ていても、(言葉の使い方としては多少違いますが)「メディアミックス」が自然と起こっていることを感じます。

半年ほど前、こんなアンソロジーが出ていたので最近になって読みました。
こちらは小説×将棋です。


将棋とミステリーというのは、昔から相性が良いもの、というイメージがあるのですかね。

古い作品が多く、たとえば「詰将棋殺人事件」という作品には将棋連盟の「代理部」が出てきたり(昔は「販売部」のことをこう呼んだそうです。知ってる人はどれぐらいいるのだろう?)、「棋士手帳」には棋士の住所が普通に記されていたりと、時代を感じさせます。
いまでは考えられない、当時の状況を知るのに、小説作品というのは案外貴重なのかもしれないと思いました。
解説文には、大山先生と横溝正史の意外な縁についても記されていたり、知らないことが多くて面白かったです。

このアンソロジー、実は装丁を知人が担当しているようでした。
ひょんなところで、お名前を見つけるというのはなんだか嬉しいものですね。
将棋系のアンソロジーは他にも例があるようで、こういったことも、将棋ブームのひとつの表れかなと思います。

渡辺棋王は念願の(?)将棋漫画の監修をされるのですね。
8/10発売 リイド社「コミック乱ツインズ」で時代劇&将棋漫画『宗桂 〜飛翔の譜〜』が連載開始

江戸時代の棋士をテーマにした作品は少ないと思う(斎藤栄の天野宗歩ぐらいでしょうか?)ので、こちらも期待したいです。

4件のコメント

  1. 将棋人口は毎年×8増えてます。特に低年齢層が。

    実感しまくりです( ̄ー ̄)ノ

  2. 齢60の中原四段デビュー時代からの将棋ファンですが、昔の将棋世界の年末号ぐらいだったかには棋士の住所が出ていたのを覚えています。 年賀状用かな、と思っていました。 おおらかな時代だったのだと思います。

  3.  レジャー白書は標本数が3000程度と少ないのに、それを全人口に掛けているので。

     囲碁が少ないのはそういう統計マジックだと思います。
     例えば、プレス発表資料によると参加率は70代がは圧倒的多いようです。が、オンラインアンケートと考えると、そういう世代の回答率は低いと思います。
     結果、その厚みは票本数が例えば世代均等で割り振ったとしても薄まってしまう。

     ので、今の全人口の1/4を占める高齢世代のボリュームとアンケートの立て付けや回答結果の差が、先生の感じる違和感だと思います。

     もちろん将棋が伸びていることは言い換えれば全世代で参加率が上がっているということですから、おっしゃるとおり喜ばしいことだと思います。

    1. オンラインのような、世代に偏りが出がちな統計調査では、たとえば「日本の人口的には本当はもっとたくさんいるはずなのに、アンケートの回答者が少なかった世代」などを、すべて人口比で割り戻して数字を出しますね。そのような処理にも問題点はありますが、なにもしないよりは実態に近づくので、普及している手法です。

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