7/3 安用寺六段戦

今期順位戦の開幕局となった将棋です。

中盤で千日手となった場面は対局翌日のブログ(白星スタート)に載せましたので、ここでは指し直し局の図面を。なお、全棋譜は名人戦棋譜速報でご覧ください。

ちなみに↑のエントリでは「反省点も多いので」と記しているのですが振り返ってみると思ったほどではなかったかもしれません。
中盤以降、居飛穴らしい指し回しはできていたような気がします。

たとえば53手目を▲5八歩と受ける手は堅いのですが、△5四銀▲4六歩となると大駒の働きが悪くなるので、これは居飛穴を生かした指し方とは言えません。
実戦のように▲6五銀と食いちぎるほうが穴熊らしい指し方です。
ただ単に▲2四歩も有力で、こういう細かいところが難しい中盤戦でした。

その後進んで71手目▲4七桂(打)が決断の一手。

この手は一瞬飛車の横利きを止めて△5七歩成という手が可能になるのが怖いところですが、読んでみて大丈夫と判断しました。
数手進んで77手目▲4四銀のところは良くなった、のは対局翌日にも書いた通りで、さかのぼってこの局面の時点で良くなっていたと思われます。
相手としては直前の△8四桂を6四から打っておいたほうが△8八角成▲同金△6二飛のような対応がしやすく、より難しいところもあったようです。

直後の79手目▲5五桂が狙いの活用。

いずれこう使えるので▲4七桂を打った、というのは当然あります。
2二飛や3三角を取るよりも、6三金取り+2七飛の活用のほうが重要度が高い、終盤戦らしい一着です。
配置がうまく勝つようにできていました。

全然本局とは関係ないのですが、十数年前の三段リーグで、5九に打った桂が4七~5五と跳ねて勝ったということがあったのをふと思い出しました。
本局と同じで、三間飛車に居飛穴で対抗した将棋だったので、もしかしたら戦型の急所なのかもしれません。

終盤は時間がなくなってきて焦りましたが、なんとか逃げ切り。
やはり1分未満切り捨てとそうでないのとではだいぶ時間の進みが違うと思いました。

まずは良いスタートが切れました。

 

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