対局振り返り、王座戦の予選1回戦です。
この将棋は久々に後手番で藤井システムを採用。
と言っても本家は決して採用しないような仕掛けで、序盤の駆け引きでいろいろあってそうなったのですが、率直に言って失敗でした。
藤井システムの名を傷つけないよう、次からは気をつけます。
ただ実際はそこで完全に勝負がついたというわけではなく、図の局面はそれなりに難しくなったのかと思っていました。
後手玉は案外まだ寄らない形です。
次に怖い手は▲3二桂成とか▲5二桂成ではなく▲2二飛で、対して△3一金と受ける手や△6六馬と王手桂取りがあるうちはまだ大丈夫です。
しかしここで▲5九銀が絶好手で、やっぱり苦しいことを悟りました。
実際に盤面を頭の中で動かしてみると、「景色が変わる」感覚が分かるのではないかと思います。
ただし、そこで△4七歩成と開き直っておけば、難しいところもありました。
が、▲5九銀との交換はあまりに損なやり取りなので、指し切れませんでした。
実戦は△6六馬▲8八角△4四馬▲同角△6六歩と進めて、馬を犠牲にする代わりに一時の安全を買った、つもりだったんですが▲7三歩△同銀に▲2二角!と打たれてシビれました。
直前に▲2二飛を警戒していたのと、部分的に△2一金ですぐ死ぬ形なので、うっかりしていました。
実際には△2一金は▲3三角成からバラして▲4一飛が両取りで、受かりません。
この状況での純然たるうっかりは致命傷で、ほどなくして投了に追い込まれました。
▲5九銀のところで残り2時間、そこですぐ指してしまったわけではなく20分ほど考えているので、手拍子のミスとかではなく完全な読み抜け、力不足と言えます。
もうすこし深く読んでいれば▲2二角は発見できていたと思いますし、発見していればもうすこし熱戦にはなっていたと思うので、残念でした。
これで今期4棋戦目の1回戦負け。
これを減らさないと勝率は上がらない。当たり前ですね。