1/23 泉八段戦

棋王戦の1回戦でした。
年末年始は、下位の棋士にとっては予選の始まる季節でもあります。

後手番で四間飛車を採用。
対して泉八段の作戦は、棒銀+箱入り娘、という見たこともないような指し方でした。
考えてみると対応が難しく、最近流行の座布団金とかもそうですが、ひと口に急戦といっても本当にいろんな指し方があるものだなと思いました。
ベテランの先生との対戦では、こういう自分の知らない指し方に出会えることも、楽しみの一つです。

この将棋は中盤、 我ながらうまくさばくことができました。

図の局面に至るまで、右辺を攻められながら4三の銀を良いタイミングで5四~6五と進出、左桂は香と交換で8四に設置。
これで玉頭攻めの態勢は整っています。
加えて飛車はうまく自陣に格納、あとはもう一手決め手が出ればという場面。

ここで△3七飛と打った手が好手。
以下は▲4四成桂△同金▲同角△3六飛成▲6二角成に手抜きで△7六銀と詰めろをかけて勝ちが決まりました。

図で△3九飛が普通ですが、それは▲7五角で飛び上がることになります。
また△3八飛はいったん▲2七銀と引かれます。この銀を取るだけなら簡単なのですが、「△3六飛成」と取ることで玉頭に利かすことが大切です。

図の局面はプロ同士の将棋としてはすこし形勢に差がついていますが、駒の損得はほぼなく、お互いの囲いもしっかりしているので、ミスが出るとすぐに難しくなる場面でもありました。
こういうところでしっかり着地を決めることが大切で、アマチュアの方の参考になる将棋が指せたという意味でも満足のいく一局になりました。

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