順位戦ラス前の対局です。
先手番で四間飛車を採用しました。約1年ぶりの登板だったようです。
そんなに間が空いている印象はなかったんですが、それだけ中飛車を多く指していたということですね。
この将棋は、中盤で大技を決めました。(43手目▲3三角成)
その局面は名人戦棋譜速報で見ていただくとして、図面はその後の終盤の場面。
夕休すこし前の局面なんですが、このあたりの心境としては、技が決まってはっきり優勢になったはずなのに、案外難しい。相手も長考していて、あきらめてくれている気配は全くない。当然、焦ります。
加えて、こんな大技を決めておいてそこから転落したら恥ずかしい。
言うまでもなく、対局中にそんなこと考えてちゃいけません。反省です。
で、そこへこの△5八角成。(5八の歩を取った)
これはひと目▲5九歩で何でもないので、警戒していませんでした。
代えて△2六桂や△2七桂などを読んでいました。
ところが▲5九歩に△同馬という手があるんですね。以下▲同金△同竜▲4九金△9九竜、香車を手順に取られるのは悔しい上に、再度▲5九歩と受ける一歩がない。
ただ、結論から言えばこの順を選ぶべきでした。以下は簡単ではないですが、形勢としては少しリードしていた可能性が高いです。
実戦は夕休を挟んでしっかり読んでつもりで▲4八金引。これが痛恨の悪手。
すかさず△4七桂と打たれて、いっぺんに負けになってしまいました。
しかもどの変化も妙にピッタリ負けで、呆れました。
たとえば66手目棋譜コメントに書かれている変化は、△1九竜以下1八に何を打っても△1五歩でダメです。
69手目▲3八同金は△2九飛~△2五飛成でアヤがなくなります。
実戦の順もけっこう難しい詰みですが、どの変化もきちんと詰んでいます。
ミスが出るのは仕方ないとしても、この負け方はかなり深刻だと思いました。
弱いことは恥ずかしい、という張栩さんの言葉を思い出しました。