順位戦最終戦、ここまで4-5の負け越しだったので、なんとしても指し分けでは終えたいと思っていました。
これで満足してはいけないですが、なんとかひとつ勝ててホッとしました。
最近は振り飛車党の村田君が本局は3手目に▲2六歩と居飛車を明示。
後手番での作戦にはいつも悩んでいますが、本局は積極雁木を採用してみることにしました。
前例の少ない将棋で、お互い序盤からじっくりと時間を使って構想を練るのは楽しい時間でした。
序盤、鋭い仕掛けをされてからは苦しい展開。
こちらも切り返したり素直に応じたりしながら図の局面。
相手は攻め合いも気にしていたようでしたが、自分の感覚ではそれは絶望的なプランに見えました。
そこで△3五飛成▲5三香△4二金左!(右ではない)という粘りの手を選択。
▲5三香は取ると▲7一角の筋があり、3五に竜が来たところなのでなおさら厳しくなっています。
これを誘ってあえて金を差し出すのがひねり出した順でした。
依然として形勢は苦しいですが、ここからすこし流れが変わったようです。
この後は熱戦になりました。
最近は特に順位戦ではふがいない敗戦が続いていたので、夜中まで続く熱戦が指せたことにまず満足で、結果はともかく最後まであきらめずに指そうと心がけたのが良かったのだと思います。
ぜひ名人戦棋譜速報で棋譜を見ていただけたらと思っています。
今年に入ってからの将棋をまとめて振り返っていて気付いたのですが、順位戦以外で、中継していただけた将棋は1局もありませんでした。
これは言うまでもなく、1・2回戦ばかりだったことと、成績が振るわなかったことが要因だと思います。
昨年の夏~秋頃にかけては、棋王戦や王位戦などで中継していただく機会が多くありました。
今年度もなるべく多くの将棋を観ていただけるようにしたいと思っています。