最終日、タイ記録、プレーオフ

昨日の王位リーグ最終日、注目された羽生ー谷川戦は羽生九段が勝って最多勝タイ記録を達成。
羽生先生がこういう数字的なものに対して「目標としてやってきた」とコメントするのは珍しい気がするので、やはり積み重ねに対する感慨や、先人に対する敬意や目標とする気持ちなどがあったのだなあと思いました。
改めて考えても、信じられないような大記録です。
関係ないけど、自分の当面の目標は300勝です。それだって決して簡単なことではありません。

他に「将棋はルールはずっと変わらないけど、戦術はどんどん変化している」というコメントもとても印象に残りました。おそらく、この事実こそが羽生先生という偉人の知的好奇心を満たす源泉なのだと思います。

無冠になってからの羽生九段は、変な言い方かもしれませんがいままで以上に楽しく将棋を指しておられる気がします。
このことは自分から見ると、ある意味これまでの数々の大偉業以上にうらやましく思うことで、特に最近は毎局違った戦型、違った指し方に挑戦しておられて、もちろん勝負へのこだわりと同時に何かタガが外れたような一面も見せているように感じています。
僕も修行時代、数多く羽生先生の記録を取ったものですが、心底楽しそうに感想戦をする姿を何度も見てきて印象に残っています。

昨日の一斉対局の結果、リーグ戦は紅白ともプレーオフになりました。
全体的に上位が苦戦しているかに見える将棋が多い中、永瀬叡王が徳俵でギリギリ残したのが印象に残りました。
あの先手玉は本当に寄ってなかったのか?見ていてびっくりしました。

誰が挑戦者になっても楽しみ、というファンの声をネット上ではよく目にしていますが、勝ち上がるのは一人だけ。
どういう結果になるのか楽しみですね。

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