先手三間飛車から、ふと思い立って相手にガッチリと穴熊に囲ってもらう作戦を採用。
これで勝ち切ったら振り飛車党には喜んでもらえたと思うのですが、残念ながら実戦的な勝ちづらさがモロに出る展開になってしまいました。
ただ自分なりに力は出せていたと思うので、またときどきはこうした指し方にも挑戦してみたいと思っています。
本局は悔いの残る手は少なく、しかも一番の急所の場面は青嶋君のブログにも書かれていたので、図面は省略します。
順位戦 片上七段戦(ミライの棋譜ノート)
また全棋譜は名人戦棋譜速報でご覧ください。
さてその場面についてですが81手目▲4五馬までの局面はある程度読み筋で、そこで△7九飛に▲5五歩と進めるつもりでした。
それが普通に見えるところなので△5九飛、とあえて銀に当たらない位置に打ってきた狙いを考える必要がありました。
その意図が分からないまま当初の読み通りで▲5五歩と指してしまったのは反省材料です。
実戦の△4三桂を僕はうっかりしており、せっかく盛り返してきた流れに水を差してしまいました。
形勢を決定的に損ねた、という意味ではその後87手目の▲6五銀が敗着だと思いますが、あれは悪手になるかもしれないと覚悟した上での着手だったので、自分としては仕方なかったかなと思います。
あの銀を動かしてあげたいと考えるのは人情というもので、注文通りに▲5五同馬(あるいは同竜)とは指しにくかったです。
全体としては残念ながら力負け、完敗の一局でした。