昨日は大熱戦の興奮が収まらないまま、一日が過ぎていきました。
改めて考えても、奇跡的な終盤戦でした。
この1年ほどの広瀬竜王は、羽生九段のタイトル100期を目前で止め、藤井七段の最年少タイトル挑戦を目前で止め、と世間の期待を背中ではなく正面から受け止め、跳ね返しました。
自分にとっても大きなものが懸かっているのだから一生懸命やるのは当然なのですが、そこでいつも通りの将棋を指して結果を残すというのはやはり大変なことで、超一流はすごいものだと改めて思いました。
今日からは早くも竜王戦第4局、移動日・前夜祭を考えると休みなしのハードスケジュールです。
お隣の囲碁界ではこの数か月ほどで、やはりトップ棋士の一力さんが、竜星戦で女性初の優勝を止め、名人戦では女性初のリーグ入りを止めています。
不思議とこういうことは重なるのかもしれません。
ちなみに広瀬竜王と一力さんは、偶然にも早稲田の同窓ですね。
将棋界に広瀬さん、囲碁界には一力さん。ファンの応援は力にはなるけれど、世間の風向きは戦っている当人には影響しない。
— Daisuke Katagami (@shogidaichan) November 19, 2019
本当に純粋に一生懸命やった結果、世間の期待通りに物事が進むことがあれば、それを上回ってさえくることもあれば、そうはいかないこともある。
だからこそ勝負の結果は尊いし、そこに将棋界の価値があるのかなと思います。
表題はこういう場面を見るたびに思い出す、名著のタイトルです。素敵なフレーズだと思います。
昨日は女流名人リーグの最終一斉対局が行われ、妹弟子の谷口さんが挑戦者に。
年明けからの仕事を断って、この女流名人戦に懸けているという話も人づてに聞きました。
力はつけているのだと思うので、里見さんは強いですが健闘以上の結果を期待したいです。