既報の通り、昨日の棋王挑決は本田四段の勝ち。
またしても、とてつもない記録が誕生しました。
本田四段が棋王挑戦へ(連盟HP・見出し後略)
屋敷九段の最短記録にわずかに及ばず第2位、とのことですがこれは当時の棋聖戦が年2期制だったことや日程の理由で、参加1期目での挑戦は史上初の記録とのこと。
史上初でなく2位のほうを見出しにした理由はよく分からないですが、いずれにせよすごい快挙なのは間違いないでしょう。
こんなことが起こるとは、すこし前までは想像もできませんでした。
たしか前にも書いたけど、まさか藤井君より後からプロ入りした棋士が、藤井君より先にタイトル戦に出るとは思わなかった。さすがにこれは誰も予想できなかったでしょう。
— Daisuke Katagami (@shogidaichan) December 27, 2019
ということで、いま三段リーグを戦っている若者たちが、再来年の今頃にタイトルを争っていたとしても我々は驚くべきではないのかもしれません。
心の準備をしておきたいと思います。
ところで、本田君はこの快挙で五段に上がるそうですが、それではちょっと不釣り合いなような。過去のことはさておき。
基本は実績とキャリアに応じて上がっていくのが原則の中に段が「一つ上がる」という規定がいくつか混在しているのが原因なので、いずれはスッキリさせてほしいと以前から思っています。
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昨日は他にも上位棋士の対局が多数行われていました。
中でも注目の王位リーグ入りの一番は藤井七段の勝ち。
これまた史上最年少記録とのことで、もはやこのぐらいでは普段以上のニュースにはならない(いつも通りにはたくさん報じられてはいましたが)というのが現状のようです。
昨日の将棋はどちらかと言えば苦しそうかなと見ていましたがその見立てはおかしかったようです。終盤は▲3四歩~▲3五桂がちょっと浮かびづらい組み立てでさすがと思いました。
ここ数日の大きな対局に目を向けると、A級は渡辺三冠が首位攻防戦を制して独走状態に。これは静岡までに決まってしまいそうな感じになってきました。
叡王戦の豊島ー藤井戦は見ごたえのある内容でした。振り飛車会心のさばき、にも見えたのですが竜王・名人はさすがに磐石の強さでしたね。
今年は29日まで公式戦対局が行われるようで、そこでやや進行の遅れていたベスト8最後の1枠が決まるようです。
世間は今日から年末年始のお休みという方が多いでしょうか。
今週は忙しかったという方も多いと思うので、後からゆっくり最近の対局に目を通されるのも良いと思います。
では今日はこのへんで。
いつも楽しく読ませていただいております。
本田四段の五段昇段が「不釣り合い」というのは、
まだ昇段には早い、という意味でしょうか?
それともその逆で六段や七段でも良いということでしょうか?
またその理由ももう少し詳しく教えていただけると嬉しいです!
もちろんもっと上で良いという意味です。逆に受け取られる可能性があるとは思いもしませんでした。
全棋士参加棋戦優勝やタイトル挑戦が、C1昇級と同じでは釣り合いが取れないと思います。
お返事ありがとうございます。
確かにC1昇級とタイトル挑戦が同じというのは不釣り合いですね。
竜王戦と順位戦を特別扱いするとどうしてもスッキリした基準にはならなさそうですね、、
どうでしょうか。クラスの上下がある棋戦に関して、クラスに応じた昇段規定があること自体はむしろ自然な気がします。
先にも書いた通り「一つ段が上がる」規定を改めれば今よりは良いものになると思うのですが。