12/11 佐藤秀七段戦

しばらくほったらかしてしまいましたが、これから年度末にかけて、対局の振り返りを少しずつ進めていきたいと思います。

昨年末の師走は順位戦と竜王戦の2局で、同じ時期に理事職を共にさせていただいた先輩との対戦が続きました。
本局は先手四間飛車vsミレニアムの戦型に。

著書「令和新手白書」にも書いたような背景があり、最近四間飛車を指すとミレニアムで対抗されることが増えてきています。
有力な戦法なので、いつも対策には苦慮しています。
本局は途中まで平凡ながら想定した感じ、で進めていたのですがありそうでない工夫が相手に出て、やや苦しいワカレになってしまい序盤に課題が残りました。

図は夕休明けからしばらく進んだところ。
居飛車側は飛車先突破に成功しており、振り飛車側は玉頭方面の戦いで挽回していかないといけない場面です。

△8九飛成~△5七角より早い攻めが必要

ここで普通は▲4三銀と直接囲いに迫るか、もしくは▲3五歩と桂頭を攻めるかのどちらかしかないところですが、前者は△4二歩で駒を渡す損が大きく、後者は攻め合いで負けてしまいます。
つまりこの局面は形勢不利ですが、ここから▲5二角△4二歩▲3五歩と進めた3手が自分なりの勝負手で、印象に残っています。

最初の▲5二角は当然ながら次に▲4三歩成の狙いです。
対して△4二歩と打つ手は後手陣を固める一方で、攻めに歩が使えなくなるマイナスもすこしあります。
またこちらが3筋を攻める手は、将来的に▲3九歩と底歩を打つなどして守りにも働く可能性があります。
ただ実際に底歩を打ってしまうと今度は上部が弱くなります。その際に厚みを増しているのが最初の角打ちを利かせた効果なのです。

これで形勢が好転した、というわけではないのですが最終盤は偶然にも5二の角が3四~2五~1六と利いているおかげで詰みを逃れる、という場面が生じました。
結果的にそうなったのはたまたまですが、苦しい場面で良い勝負手が指せたように思います。

竜王戦の1回戦は毎年大きな勝負なので、勝ち上がることができて良い年末になりました。

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