今年の対局は順位戦からのスタートでした。
この日は病み上がりでまだすこし心配だったのですが、かえって盤上に集中できたのか、自分にしてはかなり良い内容の将棋が指せました。
体力的にも、最後まで何の問題もなく良かったです。
戦型は相振りとだけ決めていました。データベースで調べてみると(中飛車左穴熊を除いて)5年数か月ぶりの採用だったみたいです。
想定した形も一応あったもののおそらくそうはならないと思っていて、やっぱりそうでした。
ただ序盤はうまく指せて、はっきり作戦勝ちだったと思います。相振りの分野においても先後の差はそれなりに大きいです。
49手目▲3七桂~53手目▲2七金あたりは、途中から思い描いていた通りの形になりました。
図は終盤戦。作戦勝ちのその後は順当に混戦になり、ここまですでに何度かヤマ場がありました。やはり将棋は簡単には勝てません。
実戦はここから▲8九香△7七角成▲5三成銀△同金▲7八銀と進んで勝ちになりました。
最後の▲7八銀は会心の一手でした。
棋譜だけ見るとうまく寄せ切ったかに見えると思いますが、実は▲8九香に対して△8六銀ならよく分かっていませんでした。
香の利きを止めるのが急所で、次に△9八と、と動く手を見せてプレッシャーをかけています。
対しては▲9六飛とかわしておくつもりで、先は長いと見ていました。
将棋は簡単には勝てないので、こういうふうに先の長い戦いを覚悟できているときは、良い結果になることが多いです。
相振りはいまや数少なくなった体系化されていない分野で、指してみて面白いと感じられたので今後もチャレンジしてみたいと思います。