対局の振り返り、2月のNHK予選について。
この日は自分のところの他にもう1ブロックの予選も行われていて、秒読みの声が響き渡る中で一日を過ごしました。
幸運にも3連勝で予選突破、嬉しい結果でした。
1回戦は島九段との対戦。
先手番で石田流を採用、仕掛けのところではっきり優勢になったのですが秒読みに入ってからもたついてしまいました。
図は7三の銀を活用したところで、いかにも本筋の一手。
代えて△4二角を予想していてこの手は見えてなかったので、焦りました。
形勢は有利ですが駒割りは角香交換でだいぶ損しているので、ちょっと間違えるとあっという間に逆転します。
実戦はここで▲5四香△同金に▲4三桂成を発見して、手ごたえあり。
▲4三桂成では▲5四同竜が普通ですが、それだと△5五銀で寄せが遠のきます。
もちろん駒不足で攻めが切れてはいけないんですが、なるべく玉に向かっていく姿勢が大切です。
▲4三桂成以下は△4五歩▲3二成桂△同銀▲4二金△3三馬▲4五銀、と進んでゴールが見えてきました。この攻めは切れません。
午後からの2回戦は野月八段、決勝は石井五段とでした。
この2局についてはNHKテキスト「将棋講座」の付録で取り上げたので、そちらをぜひご覧ください。
掲載はまだ先ですが、発売されたら改めて告知します。
2年連続の予選突破は、自分でも驚いています。
本戦でも良い将棋を観ていただけるよう、全力を尽くします。