師匠のこととか

名人戦は2日目に入りました。
戦型はちょっと意外な右玉。
今シリーズは佐藤名人の意欲的な戦型選択が目立つ印象です。

たしかつい先日観た番組の中で、「(コンピュータと指して)右玉が好形なんだということを教えられた」というようなことを話していた記憶があり、そんな影響もあったのかなあと思いました。
この形は数日前の中継(▲丸山ー△糸谷戦)にも登場しているようによく指されているとはいえ、第2局のような将棋以上に、以前からの佐藤名人の棋風ではないような気がするので。

封じ手の時点では後手ノリの意見が多いみたいですが、自分の感覚ではまったくの互角です。
この将棋は先手から良いタイミングで▲6五歩といけるかどうか。
逆に後手からは、あっさり押さえ込める展開になれば理想、でもそううまくはいかないとして、良いタイミングで8~9筋から手をつけられるかどうかがポイントになるでしょう。

マイナビは加藤女王がストレート防衛。
作戦をしっかり練ってきて、それがズバリ的中という印象を受けました。
銀冠は好きな戦型、と昨日書いたのですがその中にあって、端玉銀冠は公式戦では少ない形です。
やや珍しい仕掛けまで含めて、入念な事前準備があったのだと思います。
準備が結果につながることで、自信につながってまた強くなりそうですね。
おめでとうございます。

昨日で森師匠の引退が正式に決まりました。
森信雄七段が引退
長い間お疲れ様でした。

たしか、自分より兄弟子は全員師匠と公式戦での対戦がありますが、自分はなく、弟弟子もほとんどなかったはずです。
加えて自分自身は、駒落ちなども含めて一度も将棋を指していただいたことはありません。
家に行った回数も、(大阪に住んでいたことがないので)他の弟子に比べると極端に少ないはずです。
でもそれでいて、師匠の考え方などに影響を受けたことはとても多かったと、自分では思っています。
もちろんそれは、自分にとって貴重な財産です。

昨日の豪華中継局の中から、1図面だけ。
王座戦本戦なので、観戦記つき(日経)の対局です。

図の早逃げは習いある好手。
しかし次の△6二金!がそれを上回る好手、だったと思いました。
観た瞬間は意外な一手、しかし見れば見るほど良い手で感心しきり。

最近はすごい勢いで攻めかかる将棋が増えている一方で(本局の中村六段もそうでした)、こういうじっと手を渡す大切さも、プロの将棋にはきちんと残っています。
現代将棋の感覚を取り入れつつ、大人の手も交えて指す。
「そういう人に、私はなりたい」(宮沢賢治)

今日は名人戦2日目に加えて、王位リーグ、王将戦、新人王戦、で4棋戦4局。
将棋連盟ライブ中継でお楽しみください。

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